フィギュアと政府事故調中間報告

昨日は隣の両親と私たち夫婦と4人で忘年会と称して近くの新装オープンの「かみぞの」さんでランチでした。先週末、母がそろそろ忘年会と言い出して、歩いて行ける範囲で探して思いついたのが、12月3日にビルの2階から1階に越して新しくオープンした創作家庭料理のお店です。オープン当初は紅葉のシーズンとも重なって満員状態でしたので、昨日は電話で予約していきました。小鉢に至るまで心のこもった手を抜いていないお料理の数々。お魚は新鮮だし、みんな充分満足でした。最後に、お番茶湯呑に受け皿を添えて出されたコーヒーでしたが、砂糖壺にみんなビックリ! 母も素敵ね〜と。
小雪が舞うこの冬一番の寒い日でしたが、両親とも元気で越年できそうです。母が東京にいる孫がお正月帰ってこないのかと愚痴って?いましたが、声が聞こえたのでしょう、「今年は帰れそう」と連絡が入りました。30日夜から元旦まで、2日から仕事という中1日のみの帰省ですが、「実家で正月を迎えるのは9年ぶりかな〜」と電話で。
さて、年内最後のフィギュア全日本選手権は女子、浅田真央さん優勝で終わりました。よかった、よかった。
昨日はメダリスト・オン・アイスを観ました。試合後のこのエキシビションが一番楽しいですね。闘い終わって、敗者も勝者も一緒になって氷の上を滑って踊る。見るほうもただ氷上のアーティストたちの舞姿に見惚れていればいい。ジャンプで転んでも点数に関係なくご愛嬌で済ますことができる、これが一番です。
男女とも、高校生、中学生選手までと層の厚いのもうれしいですね。ショーには大先輩の荒川静香さんとカナダからパトリック・チャンさんも参加。久しぶりにイナバウアーも見ることができました。仙台で被災し、スケートリンクが崩壊して練習場を奪われ、各地のアイスショーに出演して腕(脚?)を磨いた羽生君が挨拶をしました。村上佳菜子さんともども、高校2年生の頼もしい2番手、いや、トップも狙える若手です。
男子優勝の高橋大輔さん。ジャンプで転んでも、スケーティングの美しさやステップの華麗さはレベルが違うようで見事です。4回転が安定して飛べれば言うことなしですね。来年の3月の世界選手権はフランスのニースです。鈴木明子さん、小塚崇彦君を加えて、日本人選手の誰が世界一になるか?楽しみです。


今朝の日経新聞一面トップは、政府事故調の中間報告についての原発、災害想定に甘さ」という記事。リード部分:

政府の東京電力福島原子力発電所における事故調査・検証委員会(委員長・畑村洋太郎東京大学名誉教授)は26日、中間報告をまとめ、野田佳彦首相に提出した。福島第1原発事故が回避できたかどうかの判断は見送ったが、津波への備えや非常時の原子炉の冷却で東電に対応の甘さがあると指摘。今回の巨大津波のような、まれにしか起きない自然災害でも「想定外」として無視せずに対処すべきだと提言した。

内容を紹介した後、編集委員の署名入り記事では、「事故調は『国民が持っている疑問に答える』との基本方針を掲げ発足したはずだ。中間報告は目的にかなう内容とはいえない」「踏み込み不足の報告では国民の納得を得られず、原子力の信頼回復につながらない」として批判しています。
「混乱の中の判断ミスで最も深刻だったのは1号機の非常用冷却装置に関する誤認だ」と、先日のNHKの番組「メルトダウン〜あの時何が」で問題になった非常用復水器イソコンについて述べています。「運転員は非常用装置を動かした経験がなく、発電所幹部も装置の機能をよく理解していなかった。炉心溶融など過酷事故の備えを欠いていた。」につづいて:

報告書は、こうした事故の経緯をある程度は詳細に明らかにした。しかし、東電や政府の状況認識の甘さや判断ミスを誘った組織的、社会的な背景を明るみに出すには至らない。いわゆる「原子力村」や安全神話がどのように生まれ、事故の発生・拡大にどう影響したかには、ほとんど触れずじまいだ。
たとえば、巨大な津波は本当に想定外だったのかと、多くの国民が疑問を抱いている。
<中略>
地質学者の警告が軽視されたいきさつを報告書は示したが、一連の判断が産学官がもたれ合う構造的な要因によるのか、踏み込むのを避けた。<後略>

中間報告ということで、最終報告がどの程度突っ込んだものになるのか注目されます。
政府の事故調とは別に、国会で事故原因を究明するもう一つの事故調査委員会があります。
こちらについて、「AERA」に記事が載っていますので、別記事で紹介してみます。