チャリティ・シャンソン・コンサート

昨日の土曜日は、先日ポストにチラシを入れてくださったHさんが出演されるシャンソンの発表会というかチャリティコンサートの日でした。丁度ヨガの前日にお電話を頂き、翌日、ヨガが終わった後、お二人に声をかけてOK。金曜日には、クッキーを届けに来て下さったSさんと一緒にコーヒーを飲みながら、二人の息子たちの話をしたり橋下さんの話をしたりした後、Sさんにもチラシのコピーを渡しました。
その日は朝、Hさんのシャンソンを聞くのは初めてという70代のHiさんから場所についての問い合わせのお電話がありシャンソンの話になりました。「シャンソンは大好き、高英夫や旗てるおとか…」「じゃ、先日NHKでやっていた中原淳一は…」「見てましたよ〜。高さんと中原さんは公然の仲でしたしね、奥さんの芦原邦子さんも認めていた」「そうなんですか、中原美紗緒さんていましたね」「姪。あのころはシャンソンの全盛期。それが、芦野宏さんも亡くなって、今はシャンソンを歌う人がいないけどね〜」「それじゃ、土曜日、お誘いして良かったです」なんて話をしていました。
雨模様の土曜日、電車で出かけることに。宝塚線の石橋のホームでは午前の用事を済ませたSさんの姿も。出先から電車に乗って、石橋駅の駅中レストランでお食事を済ませたとのこと。箕面線のひと電車遅れのUさんが来られたところで電車に乗って中山駅まで。国道176号線の総合福祉センターへ歩いて5分とチラシに書いてありましたが信号2つを渡って、着いたところは宝塚市福祉施設が公園のような広い敷地の中に点在しています。馬蹄形のコーナーを2つ回った辺りにそれらしき建物。3階と書いてあって10分前に到着。明るくて広い部屋にパイプの椅子が並んでいて少し高いステージがあります。入口の左側に手創り品のコーナーが。可愛いマカロン形のコイン入れ(入院したときに役に立つとHiさんが)と子首を傾げた犬の置物を募金代わりに買うことに。骨髄移植患者の親御さんたちの手作りだそうです。

いよいよ、2時スタート。思い思いの衣装をつけたアマチュアの歌い手さんと5人のプロの歌手の歌が始まりました。一部の真ん中あたりに男性の方が「パパと踊ろう」を歌いました。「アン、ドゥ、トロァ、アン、ドゥ、トロァ♪〜」というあの懐かしい歌でした。ショパンノクターンの曲に詩がついた歌もありました。一部の後、「骨髄バンクからのお話」として、「骨髄バンクニュース」の記事を朗読されました。内容は福島県の骨髄移植を受けた人のお話です。骨髄バンクの移植を受けた患者同士で結婚、里子をもらって暮らしている。3・11で両親と義理の姉を失った。しかし、血の繋がりより大切なことがある事をかみしめて生きているという事でした。
つづいて、会の世話役の方のお話と会計報告。趣味のシャンソンを通して何か自分たちで出来ることはないかと始めた無料コンサートで、最初は、音響や会場スタッフとして働いている人たちが骨髄移植を受けた患者さんたちだったので、それでは、そういった方たちのお手伝いが出来ればということになり、それに東日本大震災支援が加わったそうです。昨年の6月と10月の募金は、日赤を通してというより、もう少し独自性のある使い方は…と考えて、宮城県の「波来(はらい)の碑」にした。「ここまで波が来た」ということを知らせ、注意を喚起する碑を311か所に建てるというプランに寄付をしたというお知らせでした。
ボランティア活動のためにプロアマ問わず好きな歌を通してという趣旨がいいな〜と思いました。それと、骨髄の提供は年齢制限があって54歳までとか。「見回すと今日のお客様は…」というところで大きな笑いがでました。

二部の最初はHさんの娘さんのバイオリン独奏「アヴェ・マリア」で始まりました。オランダのロイヤルオケのメンバーとしてもう15年。たまたま帰国していたのでとHさんが仰っていました。この後、宮城県にも出かけてバイオリンを弾くことになっているそうです。お母様のHさんの歌はいつものようにウンとストーリー性のある内容です。衣装も白いモヘヤのセーターに半袖の袖口には毛皮がついていて、長くて黒い手袋が歌に合わせて雄弁に歌の内容を語ります。ショートヘアーは黄色!お似合いです。ところで、なんといっても圧巻で素晴らしかったのが最後に歌われた川島弘さんの「愛は君のよう」というアダモの歌。さすがプロの歌唱です。白髪で全身柔らかな黒い服で胸元にペンダント。ジャスチャーといい歌そのものの説得力、張りのある魅力的な高音! 歌い終わるとブラボーが出て大きな拍手でした。伴奏のアップライトのピアノが良く響いていました。近くに座っていたせいかも。
最後は”♪春は名のみ〜”の「早春賦」と、会のテーマソングにしたいという竹内まりあの「いのちの歌」を一緒に歌って終わりました。出口にはチャリティボックスを抱えて出演者が並び、募金をして外に。エレベーターが混雑するからと階段で降りることに。踊り場のところでHさん親娘と会い、記念写真を撮ってもらいました。
雨はあがっていました。思い切って出かけて来て良かったね〜と言い合いながら、帰りは、一駅宝塚寄りの「売布(めふ)神社」駅へ向かいました。
最後に「早春賦」の歌詞の3番を:

♪ 春と聞かねば 知らでありしを  ♪ 聞けば 急(せ)かるる 胸の思いを
♪ いかにせよとの この頃か    ♪ いかにせよとの この頃か