父 帰る

日曜日の夕方6時半ごろに電話がありました。最初、聞き取れず、問い直して病院の主治医の先生からと判りました。日曜日のこんな時間にお電話があるとは思いもかけなかったので驚きました。腎臓の数値が問題ないので予定通り火曜日退院というお知らせでした。そして、掛かり付け医を作って、これからは定期的に診て貰うようにという助言も頂きました。退院に当ってはその先生に父の病状と注意点を書いた紹介状もお願いしてあります。
月曜日、夫の車で病院へ。退院に当って先生からのお話もあるというのでホールで待つことに。待っている間にコーヒーでもとエレベーターで1階へ。自販機でアイスの缶コーヒーと喫茶コーナーでホットのレギュラーとアメリカンを頼んで、9階までお盆に載せて運びました。父が冷たいほうが良いというので缶コーヒーを。一口飲んで「おいしい〜!」と本当に美味しそうでした。5日に入院して以来初めてのコーヒーの味です。
しばらくすると、先生が。「どうぞお茶しててください」と言われて、丸いテーブルを囲むようにして座られましたので、私から「昨日は失礼いたしました。日曜日に働いておられるとは思わず分らなくって・・・」「いや〜突然の電話で申し訳なかった」と先生からも。
その後の先生のお話は大事なことでした。母が「2度目ですので、またあるかもしれない・・・」と言ったら、すかさず「またあります。ありますが、大ごとにならないうちに今度は近くの開業医のO先生に診てもらって、すぐ薬を処方してもらったり、家に往診してもらえるようにした方がこれからは良いと思います。病院では心臓と脳を今まで通り二人の担当医が定期的に診ることになりますが、その間に起こることに対して、あるいはここまで来て長い時間待ったり入院して高齢のお母さんが通うようなことにならないように、掛かりつけ医を持つようにした方が良いと思います。O先生にはその辺のことも詳しく書いておきますので、というお話です。
母の言う通り三度目はあってはならないし、次の大ごとは終末医療につながるという予告なんだと思って聞きました。
写真は病院の9階から千里中央方向のビル群を見て。真ん中あたりまで病院の敷地。ケヤキが若葉になっています。
手前は病院の途中階の屋上。左手には万博会場跡地に立つ太陽の塔(真ん中の白い斜め後姿)が見えます。

今朝のコーヒータイムは和菓子を用意して退院を済ませた父と一緒に。
パジャマ一枚で平気だった病院と違って20度ほどの今朝の気温でも涼しく感じるようで慌ててストープを付けました。いつものコーヒー(マンデリン)の味にやっと人心地ついたようです。
今回20日間ほど母と一緒にいる機会が多くて思ったのですが、母の耳は聞こえているのか聞こえていないのか・・・がよくわからなくて、時々優しい夫でもイラつくことがあります。聞こえるはずなのに聞こうとしていないように見えるときがあるからです。でも、よく考えてみると、きっと聞こえていないのですね。
自分の文脈に一致する音声・言葉を継ぎ合せて会話の流れが見当つく場合は問題ないのですが、文脈外、自分の想像を超えた(意見の異なる)内容の場合は見当がつかないのだと思います。それが幸い母の場合は気にならないので至ってマイペースという風に見えるのだと思います。母の場合の老化現象がコレなんだと思えばいいと私は考えているのですが・・・きっと、私もこういう年の取り方をするんだろうなぁ〜と思っています。
桜並木はスッカリ青葉になってしまいましたが、途中に牡丹桜が数本あって今満開です。