五月の1日、佐伯祐三展に出かけたとき買った佐藤栄佐久元福島県知事の「地方の論理」、やっと今朝読み終えました。
維新の会の皆さんや橋下大阪市長には是非とも読んでほしい内容です。
- 作者: 佐藤栄佐久 ,開沼博
- 出版社/メーカー: 青土社
- 発売日: 2012/03/14
- メディア: 単行本
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ファシズムが横行していた共産主義体制の国ですら議事録は残っていて、後世の人間が、歴史の1ページとしてのその当否を検証することが出来るのである。民主主義国家であれば、議事録は即座に公開されて、主権者である国民の批判にさらされて当然である。
ところが、我が国の政治は、ファシズムよりもレベルが低いということがはっきりしたのである。原発事故を受けて設けられた、政府の『原子力災害対策本部』の議事録が残っていないということが、…明らかになった。つまり、原発事故発生後の国の対応が全く検証不可能になっているのだ。ひどいとしか言いようがない。私たちが住む国は、冷戦下の共産圏よりもひどい国だということになる。
1:避難指定基準20ミリシーベルトについて。何時も訪ねている「shuueiのメモ」さんに昨年12月の記事からチェルノブイリとの比較表が今朝載っていましたので貼り付けです→
放射線量については国際放射線防護委員会(ICRP)で、平常時の一般人の放射線量は年間1ミリシーベルト、緊急時が20〜100、復旧時は1〜20と設定されています。時事通信の記事はコチラです。「20ミリで警戒区域解除=環境省、除染で5ミリ目指す−細野担当相」(http://d.hatena.ne.jp/shuuei/20120611/1339354872)
2:「おとじろうとらいるのひび」さんから面白い?情報です。霞が関の各省庁では電気を東電から買っている役所は一つもないのだとか。
それでいて、電気料金の値上げを決めるときは、高い料金を払っている一般家庭に堪える値上げでも東電の言いなり? ズルいですね〜!!
さすが、国会議員。河野太郎氏が、霞ヶ関の各省庁がどこから電気を買っているか調べたところ、
『2010ネ年度、2011年度、東京電力から買っている役所は一つもない』ことがわかったそうです。
河野太郎公式ブログ ごまめの歯ぎしりよりhttp://www.taro.org/gomame/
農水省 エネット
経産省 丸紅 昭和シェル石油 F−Power(2012年度)
法務省 丸紅 F−Power
総務省 エネット
総務省第二庁舎(独立行政法人統計センター) エネット イーレックス
内閣府 エネット
財務省 イーレックス(2010年9月まで) 丸紅(2011年9月まで) エネット
中央合同庁舎五号館(厚労省、環境省、内閣府防災、テナント) エネット
国交省 F−Power(2011年1月まで) エネット
外務省 エネット (2012年度) F−Power
河野太郎氏は、『東電の値上げは役所にとっては他人事だ。それだけ東京電力の電気が高いということか。』と言っています。
それにしても、驚きました。「原子力が大事だ。原子力じゃないと電気代が高くなる」と首相が言っている国の役所が、全て、原子力の電気を使わず、原子力を使わないより安い会社の電気を買っているのです。そして、東京電力の値上げにGOサインを出そうとしているのです。
なんじゃ、これは!!それにしてもいろんな会社があるもんですね。
3:もう一つの記事も「らいるのひび」さんから、大飯原発再稼働問題です。
北海道新聞が、原発直下の破砕帯の存在に触れて「地表のずれ」の可能性を指摘する研究者の発表を取り上げています。
6/8 ① 大飯原発 地表がずれる可能性
今日は野田首相の記者会見がありました。
電力会社か経済産業省のスポークスマンに堕したかのような会見にあきれ果てると共に、本当に怒りがこみ上げました。去年の3月11日以降、多くの人達の死ぬ思いの苦しみを見てきた日本。そして、その日本をどう変えていけばいいのかと必死に悩み、議論を積み重ねて作り上げてきたものを、全てひっくり返して、『日本は何も変わりません』と宣言してしまったのだと思います。
「日本を変える」ために民主党に政権を預けたにもかかわらず、「変える」はずのものは何も変わらず、「黒でも白と言ってしまえば、世の中なんとかなるものよ」という悪しき空気のを作り続ける罪は重い。
野田首相は、「東電福島原発の事故の記憶が残る中で、多くの皆さんが原発の再起動に複雑な気持ちを持たれていることは、よく、よく理解できます。」と言いました。違います。多くの皆さんは怒っているのです。その「怒り」を「複雑な気持ち」としか表現できない人には、理解などできないと思うのです。
(<北海道新聞記事写真> コチラで:http://blog.rairu.com/?eid=704)
敦賀原発でも原子炉直下の破砕帯が動く可能性が4月の保安院の現地調査で判明。国の基準を満たさず、廃炉の可能性が浮上している。と、記事は締めくくっています。
これ、大飯原発の再稼働はダメだということじゃないのでしょうか。
そして、「全原発の調査必要」というタイトルで「保安院の専門家会議委員の人が「国の安全審査では事業者の調査データのすべてを確認しきれてはいない。全データの再確認や現地調査が非常に重要だ」と訴えています。
これ、大飯もどこもだめってことじゃないんすか・・・・