7月のお茶のお稽古

13日の金曜日、7月のお茶のお稽古日でした。そう、原発再稼働反対のデモの日でもあります。
東京・大阪のみならず全国10数ヶ所に波及したとか。皆さん思い思いの言葉を手に雨にも負けず風にも負けず集まっています。
報道ステーションでは各地のデモを取り上げて放送しました。野田総理は今回は「音」を「声」に。
今回も参加の「特別な一日」さんは「多くの人が考え方を変えている。もう、もとには戻らないよ」と。

さて、雨の心配はない曇り日とはいえ、九州での水害の痛ましい様子に集まってもまずその話が・・・。
私は、この日やっと整理できたイタリア旅行のアルバム持参で少し早目に出かけました。
先生は2度のイタリア旅行経験者。1度目は30年ほど前。2度目はフィレンツェ在住の娘さんのお友達のアーティストを訪ねて3連泊だったそうです。その時、蓋置の見立て使いで驚いたあのベネチアガラスの花を買ったのだそうです。
お二人も見えて一緒にアルバムを見ながらイタリアについて。Nさんも娘時代にイタリアに行っておられて、フィレンツェアッシジは訪れておられます。最近映画になって話題のアマルフィやシシリー島は珍しかったかもしれません。
その旅行で私は一度お稽古を抜けていますので、今日はNaさんにトップを。
お軸は「瀧」の一字。直下三千丈と書いてあって滝の字が飛沫をあげて流れています。
花は花びらが真っ白で薄くて大きく涼しげな槿(むくげ)、名前を「祇園守り」というそうです。
祇園祭に合わせるようにちょうど今頃咲くそうです。そういえば今日は宵宵山かな・・・
白い模様が矢絣のような矢作(やはぎ)すすき。
そしてオレンジの花はクロコスミアですが、昔から馴染みの花なので和名があるはず。先生は花辞典で調べられたのですが「クロコスミア」では載っていません。帰って調べましたら、姫唐菖蒲(ヒメトウショウブ)とか檜扇水仙ヒオウギスイセン)と呼ぶそうです。私は子どものころから、お墓参りの頃に咲くので「お盆の花」と呼んでいました。
香合は笹にカワセミの絵でしょうか。カメラが新しくてまだ慣れないので近接モードにするのを忘れて撮っていてピンボケです。
そして今日はお棚がなく、水桶が置いてあります。飛騨の高山の春慶塗です。
井戸の釣瓶の桶を生地のままで使うことがあるそうです。その場合は二つきりの桶の片一方を使うことになるので貴重だとも。生地の場合は水で湿らせてそのまま畳においてもよいのだそうです。その方が涼しさを感じることが出来るからとか。
棚のない場合の蓋置は、陶器ではなく、竹を切っただけの蓋置。風呂先は葭簀(よしず)を使った涼しげなもの。
お茶碗は七夕の短冊に名水を書いたものや、ガラスの平茶碗に白い鷺(さぎ)草をえがいたもの。そして、天神祭の船渡御をにぎやかに描いたものは内側には花火も。
私がお点前の時に撰んだのは平茶碗を二つ。刷毛目茶碗ともう一つ。どちらも、早く冷めて涼しげにという夏用です。

二人が終わった後、立礼式(りゅうれいしき)でNoさんの番です。
お干菓子を頂いて一服づつお薄を入れてもらった後は、正客さんが「ご自服でどうぞ」と声を掛けると、お茶碗を45度動かして自分で点てたお茶を自分で頂きます。その作法を今日教わりました。お干菓子は遠慮してお返しして、お薄のみ頂くそうです。
来月も1回だけのお稽古日を決めて終わりました。