5月のお茶のお稽古

(金曜デモの紹介は二日遅れの明日に・・・)

5月17日(金)はお茶のお稽古日でした。その前日、木曜日、ドコモショップスマホのカメラの講習を受けに出かけたついでに、あのピンクのピエール・ド・ロンサールの垣根のお宅を訪ねました。やはり今年は株の更新でバッサリ刈り込まれたせいか、咲いていたのはわずかですし、それも少し元気がないように見えました。

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その翌日の金曜日がお茶。先生のお宅に向かうバス道を渡ろうとするとバラがきれいに咲いているレンガ塀に気づきました。それもピンク、ピエールです!満開の垣根のバラに思わず近寄ってカメラを向けることに。
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5月も中旬過ぎ、それに夏日もあったりのこの頃、先生のお庭の春の花はすでに終わってしまっています。お部屋に入ると今回も着物姿の先生が炭火の様子を点検されていました。そこで、MIHO美術館で買ってきた3つの国宝曜変天目茶碗の写真のクリアファイルと美術館所蔵の曜変の写真のパンフレットを渡しました。3人とも、まだ見に行っていないということで、よかったです。

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さて、お茶の5月は畳に切った炉ではなくて、風炉に変わります。まず、掛け軸は「薫風自南来(くんぷう=初夏の風が南より来る)」。花器は陶器のものから竹籠に変わっています。花は青いアヤメと赤紫のシラン。葉の縁が白い斑入りの紫蘭は珍しく、私は初めて見ました(写真の写りが悪くてはっきりしませんが)。

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風呂釜が置いてあり、いつも見慣れていた棚がありません。唐金(からかね・銅の合金・ブロンズ)の風炉に五徳を使わずに鉄釜がのっかっています。これを「切り合わせ」というそうです。風炉の正面には前瓦というのがあって、熱を逃がす役割があります。灰押さえという作法があるそうです。最近では道具屋さんに頼む方が多くて先生のように自分でできる人は少ないそうです。

畳の上に直置きしないで敷板を使います。板は桐で黒漆。木目の幅が前側が広く、後ろ側は狭くなって遠近法なんだそうです。逆向きに置かないよう注意。唐金だから板敷。もしこれが黒い鉄釜だったらもっと熱いので、敷板は陶製の陶板ということに。

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艶々とした水差しが置いてあったので「高取焼ですか?」と聞いたら「高取に似てるけど、瀬戸焼で「瀬戸の一重口(ひとえぐち)」というそうです。

私が最初に水屋に引っ込んでお茶碗を選んで仕組み茶碗の用意です。イタリア製の陶器の蓋物が置いてありましたので、蓋を取ると、生菓子、先生手つくりの「岩根」という緑の山に花が咲いている様子を表したお菓子が三つ、三角形に置いてあるので、水につけてあった黒文字のお箸を拭いて蓋の上にそろえて乗せてから、向こう正面になるようにしてお客さんに出しました。

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竹の蓋置が二種類あったので大ぶりのほうを選びましたが、棚がないので竹の蓋置。棚があるときは陶器と言われました。竹は水分を吸い取るからかな?

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4月まで炉の作法だったのが、棚のない風炉釜で、棗と茶碗の置き場所や、点てたお茶を差し出す場所に戸惑ったり、変わり目は、頭と手が混乱します。干菓子は包んであるのがはったい粉のお菓子、むきだしの長細いものはそばぼうろ。

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3人目、ひざの悪いNさんは、立礼式のテーブルを使ってのお点前。先生は風炉釜の炭火を片づけて、テーブルの向かって左手に埋め込まれた電熱の上に釜を据えます。

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使われたお茶碗は大胆なボタンの花のお茶碗。地色が黄色っぽいので薩摩焼。唐子が四季の花を持つお茶碗は京焼。内側は桜とモミジ。外側はショウブを持つ子どもと松の枝を持つ子どもが描かれています。今の季節はショウブを正面に使います。

 棗(なつめ)は黒漆にフジの蔦と花が描かれています。

これで今年最初の風炉釜のお稽古は終わりました。

そのあと、来月の稽古日を決めるときに、物知りのNさんおすすめの彩都の”りくろーおじさんの店”の話が出ました。母のお見舞いに妹と姪が「りくろーおじさん」のチーズケーキをもってきてくれたおかげで初耳ではなかったのですが、皆さん、そのケーキのことは以前からご存知だった様子。来月はそこでランチをすることになりました。