夏の終わりに(白い風船とTPPと福島民報)


8月31日の唐池公園を通りました。子どもたちが大滑り台で遊んでいます。住宅街から二中へ出る三角駐車場のザクロが鈴なりです。
そして東を見ると入道雲が。夏の終わりの雲の峰です。
5時頃、プールで歩いての帰り道は、北に向かってWさんが住んでいた辺りから六甲山が見える畑の中の道を通ることに。

ここに来ると景色が大きく広くなります。
青い実を一杯つけた稲の穂先がシュンシュンと直立しています。
この雲。2時間もすると激しい雨になりました。
今日から9月です。




昨日は8月最後の日で最後の金曜日、金曜デモは続けられています。
昨夜はNHKでも大越キャスターがデモの賛同者である思想家の中沢新一氏にデモの意義についてインタビューをしていました。
私は他のブログで、「日本の金曜デモが余りに平和的で、海外から見たらあれはデモではなくてパレードだ」という意見が寄せられているという記事(http://sekaitabi.com/pmoprotest.html)を読んでいたのですが、特別な一日」のSPYBOYさんの金曜デモのルポhttp://d.hatena.ne.jp/SPYBOY/20120831/1346424550)を読んで、日本は日本のやり方でいいのだ、と心強く思いました。
デモそのものに「過激な」が付きまとう過去を持つ日本では、デモへの偏見を取り除きながら意思表明の民主的な権利として如何に広くアピールしていくかという日本ならではの課題もあるわけですから、いろんな立場の人たちが思い思い参加できる今の東京の金曜デモは参加者の皆さんが数か月かかって作り上げてきたスタイルですので素晴らしいと思います。
ところで昨夜のデモでも、黙々と白い風船を配って風のように去っていく田中康夫氏の報告がありましたが、コチラはまた別の一面の田中康夫氏です。昨日、都内で、TPPに反対する「共産党から極右までの国会議員が集まる会」があって、その中で田中氏の発言が「抜群の炸裂スピーチ」だったとして書き起こしされていますのでTPPのおさらいも含めてそのスピーチをぜひ、コチラの「日々坦々」さんで:http://etc8.blog83.fc2.com/blog-entry-1653.html
一部その様子を引用しますと:

9月のAPECでのTPP交渉参加表明を阻止する 超党派議員・国民集」が憲政会館で行われ中継してきたが、ツイキャスでは声を拾うだけで精一杯だった。
多くの議員がスピーチしたが田中康夫議員のはズバ抜けていた!


ブログ『にゃんとま〜の放浪記』によると、日本農業新聞を引用して次のようなことが書かれている。

≪この「反TPP」に関する超党派の議員集会はこれで3回目ということだ。今回は「9月APECでのTPP交渉参加表明を阻止する超党派議員・国民集会」と題し、議員本人155人、代理67人が出席したということだ。
有識者らでつくる「TPPを考える国民会議」など、一般参加も1000人を超え、会場に入りきらないほどだった。集会後には、欠席者も含めて決議に賛同した議員272人分の署名とともに首相官邸藤村修官房長官に申し入れた。≫


(管理人要約)

司会進行は共産党の紙智子参議院議員社民党阿部知子衆院議員。そして最後の「ガンバローコール」は、なんと自民党稲田朋美衆院議員が行うという、共産から自民の極右?まで、いくら超党派と言ってもかなりのバラエティに富んだ陣容にはさすがに驚いた。

国会議員が2分で話してくれと言われていたが、話し出すと5分、中には10分近く話す議員もいて、結局その後の孫崎享氏の講演の時間が短縮されてしまった。


そんな国会議員のスピーチの中でひと際目を引いたのは田中康夫氏の抜群な炸裂スピーチだった。また、みどりの風舟山康江参院議員もよかったが、中にはちょっとピントが外れた小林興起氏や亀井静香氏などもいたが・・・。


田中氏の前に、新党きづな内山晃代表のスピーチがあり、その内容を受けた形で田中氏が一部話しているので、まず内山氏の該当部分を抜粋しておく。


内山晃氏≪TPPには知的所有権の評価というものがあり、それを前提に米国の除草剤と遺伝子組み換えの種をセットで販売する。種を牛耳るということは食を牛耳ることになる。その種を使うということも知的所有権違反ということで賠償金を盗られることになる。あえて企業名は言いません。大変な圧力がかけられ命の保障はないということですから・・・≫


田中康夫衆院議員


個人商店でございますので、長いものに巻かれる必要がございません。
まさに日本経団連会長を務める方の住友化(ばけ)学が、長期協力関係を結ぶ米国モンサント社が展開をするですね、遺伝子組み換え食品あるいは死の街にしてしまうラウンドアップに敢然と反対しなければ、日本は開く国ならぬ壊れる国の「壊国」になってしまいます。


そして皆様、「アジアの成長を取り込む」、と言いながら、中国も韓国も台湾もインドネシアもタイもフィリピンも、そしてインドも参加しなくて、何故アジアの成長がとりこめるのか
まさに、外交のゲンバにいらっしゃらない大臣も、あるいは経済産業や通商政策の枝葉末節なエダノの話をしている方も今すぐ虎ノ門病院に緊急搬送して、MRIでおつむの中身を見なければいけない。私はこれこそ、真の改める国の改国だと思っております。

<後略>

この方が、毎週金曜日に再稼働反対のデモの現場に現れて、一言も発することなく白い風船を手渡すと風のように消えて行くんだそうです。

さて、「とんでも発言」として取り上げられているニュース。
生態系協会の池谷会長が「福島の女性は子どもを産まない方が良い」と発言したという福島民報の記事について。
池谷会長は「福島ばかりじゃございませんで栃木だとか、埼玉、東京、神奈川あたり、あそこにいた方々はこれから極力、結婚をしない方がいいだろう」「結婚をして子どもを産むとですね、奇形発生率がどーんと上がることになる」と東京の震災後初の講演で発言したとか。

池谷会長は現職の獣医師。「政策塾」は平成15年から年一回ほどのペースで開き、今回が12回目。毎回80人から100人程度の地方議員や議員を目指す市民らが参加しているという。昨年は東日本大震災の影響で中止となり、今回が震災後初の講演だった。


 池谷会長は、ヨーロッパなどに毎年足を運び、チェルノブイリ原発事故が及ぼした影響なども調べているという。池谷会長は「原発事故が及ぼす影響がいかに危険かを伝えたかった」とし、「言葉の揚げ足取りではなく、今後もたらす重大な事態にどう対処すべきか、政治課題として為政者も措置を講じる必要がある」と説明した。


 一方、福島市役所で開かれた記者会見には研修会に出席した佐藤一好福島市議ら4人と粕谷悦功市議会議長、渡辺敏彦副議長らが出席。これまでの経緯を話した上で、池谷会長に対し、不適切な発言について撤回し、出席者全員に訂正文を送るよう求めることを明らかにした。30日に池谷会長宛で内容証明で文書を送付する。

福島の女性の怒りの声や、放射線健康リスク管理アドバイザーを務める長崎大大学院の高村昇教授(放射線医療科学)の「科学的根拠がない」という発言なども記事になっていますので「福島民報」全文はコチラで:http://www.minpo.jp/news/detail/201208303361
金曜朝の「モーニングバード」では男性司会者が「発言(内容も仕方も)の是非(差別であるかないか)はともかく、本当に問題なのは内部被曝が本当に心配ないのかどうかだ」と言っていましたが、その通りだと思います。
この件、昨日の「keniti3545の日記」さんも取り上げておられますので、コチラで:http://d.hatena.ne.jp/keniti3545/20120831/1346408946