「こども110番」とカンヌ映画祭あれこれ

昨日の午後は沢山の小学生が訪ねてきてくれました。実は、数年前から、我が家の柵には「こども110番」のプレートを下げています。
子どもたちが知らない人に付けられたり追いかけられた時に助けを求めて駆け込める家ですとアピールするプレートです。
昨日は新学期になって1年生から6年生の男女が引率の二人の先生とで練習のための訪問でした。
事前に連絡があってこの日の午後が指定されていました。チャイムが鳴って出てみたら20人ばかりもいて驚きました。
こんなに大勢の子どもさんたちがこの地域にいるの!? そういえばご近所の空き地はすっかり埋まっていますし、私が子供の頃の大きな家はみな壊されて、何軒かの新しい家に変わっています。そういう所は子育て世代の方たちが住んでいます。一時期、子どもの声が聞こえない地域になってしまって…と心配したこともありましたが、最近は少し持ち直してきたのかな・・・と昨日は嬉しい訪問でした。
リーダーの6年生の女の子が見本を見せてくれます。「変な人に付けられて困っています」「そう、それは大変、早く、入って」と扉を開けて中へ入ってもらいます。これだけのことですが、皆さん真剣な目つき。先生が今年の1年生を2人紹介して、これで終わりますとのこと。そういえば、最近では新しいお家の前の通りでは子どもたちが遊ぶ姿も見かけます。我が家のご近所は、私たちの子ども世代がアラフォーの男女独身世代で、家から通勤という典型的な通りでまだ世代交代が出来ていません。そのうち、孫世代のにぎやかな声が聞こえる通りになるでしょうか・・・なってほしいなぁ〜とまだ期待しつつ・・・

さて、橋下さんの騒ぎが大変だった頃、フランスのカンヌでは国際映画祭でした。27日の夕刊、是枝裕和監督の「そして父になる」が審査員賞を受賞したとの記事が。
<第66回カンヌ国際映画祭は26日夜、是枝博一監督の「そして父になる」を審査員賞に選び、閉幕した。日本映画のカンヌでの受賞は河瀬直美監督「殯(もがり)の森」のグランプリ以来、6年ぶり。最高賞のパルムドール賞はフランスのアブデラティフ・ケシュシュ監督「アデルの人生」が獲得した。>

カンヌ国際映画祭は、南仏カンヌで開催される国際映画祭。イタリアのベネチア国際映画祭に対抗して1946年に始まった。ベネチア、ベルリンと共に世界三大映画祭に数えられる。世界各国の映画作品を売買する大規模な国際見本市を併設し、最も影響力のある映画祭といわれる。
コンペティション部門の最高賞はパルムドール賞で、次席がグランプリ、それに次ぐのが監督賞。ほかに審査員賞、男優賞、女優賞があるが、年によってその序列は変わる。

1962年、東京生まれの是枝監督、テレビドキュメンタリーの制作からスタート。2004年の「誰も知らない」は、母親の育児放棄で残された子どもたちだけで生活する姿を描き、主役を演じた柳楽優弥さんが男優賞を受賞。今回の映画の主役の父親は福山雅治さん、妻を演じたのは、昨年大ヒットしたNHKの朝の連続ドラマ、小篠母娘4?姉妹をモデルにした「カーネーション」で母親の小篠綾子を好演した尾野真知子さん。実は彼女は今年審査員を務める河瀬直美監督が見出した女優さんです。今回は是枝監督の映画で母親役を演じ、カンヌで上演後の10分間に及ぶスタンディングオーベーションに主演の福山雅治さんらと共に涙で応じていました。もう一家族の母親役の女優さんは、NHK大河ドラマ龍馬伝」で福山"龍馬"の相手の「おりょう」を好演した女優さんです。好きな女優さんなのに名前が出てこない・・・?

そして、今回話題になったのは審査員を務めた河瀬直美監督(1969年生)です。「萌えの朱雀」で1997年第50回のカンヌ国際映画祭新人監督賞のカメラ・ドール賞を受けました。奈良出身の河瀬さんは奈良を舞台に映画を撮りました。主役に抜擢されたのが当時中学生だった尾野真知子さん。国村準という俳優さんを知ったのもこの映画でした。その10年後の2007年、第60回カンヌ国際映画祭にて『殯の森』がグランプリを受賞。2009年、第62回カンヌ国際映画祭で、映画祭に貢献した監督に贈られる「金の馬車賞」を受賞した。(Wikiより) 河瀬さんが「カンヌの申し子」と言われる由縁ですね。そして今年2013年、第66回カンヌ国際映画祭コンペティション部門の審査員に選出。日本人では、1996年にデザイナーの石岡瑛子が務めて以来、17年ぶり。映画監督では初ということです。

審査委員長はスティーブン・スピルバーグ監督。委員長が「人生と同じ、楽しんで務めよう!」と、審査に精をだしたそうです。毎日放送の番組「ちちんぷいぷい」でカンヌに取材に出かけたアナウンサーの取材に応えて河瀬監督が色々と答えていました。レッドカーペットは期間中一人2回立つことと決まりがあって、今日は私、明日は誰…という具合だったとか。そうそう、女優のニコール・キッドマンさんも審査員でした。是枝監督の話題より関西出身の河瀬さんに偏った内容になってしまいました。