坂村真民さん「二度とない人生だから」と「あとからくる者のために」

富士山の世界遺産登録で古いアルバムを取り出してみました。
家族会で、私たちは2002年に御殿場の時之栖(すみか)と忍野八海柿田川を訪れ、2005年には、再び御殿場の時之栖と日本平を訪ねました。
この時手に入れた村松昭という画家の描いた富士山の散策地図を開いて大きなパネルに入れて廊下の壁に掛けています。富士五湖から駿河湾までの地図に野鳥や野生の動動物が描かれていて、とっても楽しい地図です。
2回目の時、清水から三保の松原を訪ねて三保神社への立派な松原を歩きました。夜は日本平に泊り、日本平から見る富士山を楽しみました。
ところで関東方面に居る妹たちが世話をしてくれた時之栖には坂村真民の大きな句碑が立っていました。
真民さんを知ったのは、お琴の先生で我が家のお茶仲間だったNさんのお宅でした。その頃すぐご近所だったWさんに誘われて私もビーズ織りとビーズ編みの見学がてらお宅まで付いて行ったのでした。ピアノの上に砥部焼の手を合わせたお人形があって、Nさんが「念ずれば花ひらく」というNさん同郷の四国の詩人坂村真民さんの言葉を教えてくださいました。

丁度その頃、念ずれば叶うというような体験の途中だったので、忘れられない詩人と言葉になりました。
そして何年かして行った富士山の裾野のリゾート地、時之栖には石に刻んだ坂村真民の言葉や詩が立っていました。
「二度とない人生だから」は教科書にも載っているそうです。(http://kuma3kuma3.com/zakki/shinmin/shinmin.htm)
「二度とない人生だから 戦争のない世界の実現に努力し  そういう詩を  一篇でも多く作ってゆこう
 私が死んだらあとをついでくれる  若い人たちのために  この大願を書きつづけてゆこう」
私が訪ねてこの詩を読んだ頃、真民さんはまだご存命でした。2006年、97歳で亡くなられています。
2012年5月26日の蛙ブログでは次の詩を取り上げました。もう一度:

あとからくる者のために
坂村真民『詩集・詩国』より)


あとからくる者のために
苦労をするのだ
我慢をするのだ
田を耕し
種を用意しておくのだ
あとからくる者のために
しんみんよお前は 詩を書いておくのだ
あとからくる者のために
山を川を海を
きれいにしておくのだ
あああとからくる者のために
みんなそれぞれの力を傾けるのだ
あとからあとから続いてくる
あの可愛い者たちのために
未来を受け継ぐ者たちのために
みな夫々自分でできる何かをしておくのだ