「これからもずっとへいわがつづくように・・・ぼくも、ぼくのできることからがんばるよ」

昨日は97歳で亡くなった坂村真民さんの詩を取り上げたので、今日は先日23日の沖縄「慰霊の日」に小学一年生安里有生(あさとゆうき)くんが朗読した「平和の詩」を取り上げてみます。年齢と時代こそ違いますが、同じ願い、同じ思い、同じ決意の美しい詩です。
先ず、日経月曜日の朝刊記事から:(カラー写真はネットから)

「へいわつづくようできることから」 与那国島の小1 追悼式で詩朗読


 日本最南端の沖縄県・与那国嶋(与那国町)で暮らす小学1年、安里有生君(6)は、23日の沖縄全戦没者追悼式で朗読した「へいわってすてきだね」に、悠然と時が流れる島の日常をつづった。「今、普通に生きていることが平和と感じる」と話す。

 有生君は今年春に入学した与那国町立久部良(くぶら)小学校(児童32人)の道徳の授業で沖縄戦や平和について学び、詩を書いた。「よなぐにうまが、ヒヒーンとなく」。 大好きな動物の描写で平和を表現する一方、飢餓に苦しむ子供や家族を失った人々に触れ、戦争の悲惨さを表した。

 2011年春、中学校教諭の父、光之さん(37)が転勤になり、有生君は沖縄本島から移り住んだ。慣れない暮らしに戸惑ったが、次第に豊かな自然に恵まれた生活をたのしむようになった。
 有生君の曾祖父母は沖縄戦の体験者だが、有生君には戦争体験を伝えていない。光之さんは「今は自分の生活がどれだけ幸せかを感じてほしい。学年が上がって、戦争や平和への関心が高くなり、深い話が出来たら良いな」と話す。
 「これからも、ずっとへいわがつづくように ぼくも、ぼくのできることからがんばるよ」。有生君は詩をこう結んだ。

真民さんが「あとから続いてくる・あの可愛い者たちのために・未来を受け継ぐ者たちのために」と詠った”この可愛い”小学生、それもこの4月に1年生になったばかりの” 可愛い後継者”が訴えます。
全文を掲載されていた「龍ちゃんブログ」さん(http://ameblo.jp/lovelovelovelovelov-good/entry-11559139540.html)からコピーです。

へいわってすてきだね      



へいわってなにかな。 
ぼくは、かんがえたよ。

おともだちとなかよし。 
かぞくが、げんき。 
えがおであそぶ。

ねこがわらう。 
おなかがいっぱい。

やぎがのんびり あるいてる。 
けんかしても すぐなかなおり。

ちょうめいそうが たくさんはえ
よなぐにうまが、ヒヒーンとなく。

みなとには、フェリーがとまっていて、
うみには、かめや かじきがおよいでる。

やさしいこころが にじになる。

へいわっていいね。 へいわってうれしいね。

みんなのこころから、 へいわがうまれるんだね。



せんそうは、おそろしい。

「ドドーン、ドカーン」 ばくだんが おちてくるこわいおと。

おなかがすいて、くるしむこども。

かぞくがしんでしまって なくひとたち。


ああ、ぼくは、へいわなときに うまれてよかったよ。

このへいわが、ずっとつづいてほしい。

みんなのえがおが、ずっとつづいてほしい。


へいわなかぞく、

へいわながっこう、

へいわなよなぐにじま、

へいわなおきなわ、

へいわなせかい、

へいわってすてきだね。

これからも、ずっとへいわが つづくように

ぼくも、ぼくのできることから がんばるよ。

◇たった6歳で、一生懸命戦争と平和を考えて、こういう詩になるのですね〜。
人間の赤ちゃんは生まれついて弱いものをかばうという研究発表が最近ありました。
◇日曜のNHKスペシャルは「クジラとシャチ」でした。クジラの親はシャチの攻撃から子どもを守るのに、小クジラの下に潜っておんぶするような形で守ります。シャチは隙を見て子を攻撃して親から離し数頭で取り囲んで上から覆いかぶさって子クジラを沈めて窒息を狙うのです。
ところでクジラは自分の子だけではなく同じクジラの別の家族の子でも守るし、また溺れそうなアザラシをヒレの上に乗せて助けることもあるそうです。研究者の話では哺乳類の鯨は弱者にやさしい動物なんだろうとのこと。同じ哺乳類の人間も優しく生れついているようです。出来れば、この優しさが大人になっても失われないような社会であればいいのですが、残念ながら、今は厳しいようです。
(久しぶりに新聞のカラー広告頁をそのまま利用して作るコサージュ作りをしてみました。明るい黄色でしたが仕上がりはやはり少しくすんだ感じになります)
◇◇この6歳の子の美しい詩の後に読めるものではありませんが、現実です。
「日本がアブナイ!」さんの昨日付の記事で、沖縄に対して安倍晋三首相がやってきたことです。
安倍は、沖縄県民の心の傷に塩を塗る〜集団自決の教科書検定&国防拠点化」(http://mewrun7.exblog.jp/20700214/