麻生副総理「ナチスの手口に学ぶべき」発言撤回

◎井戸川さんの記事に次いで、今日二つ目の記事です。
日経夕刊2頁の囲み記事、「麻生副総理が『発言撤回』―憲法改正 ナチス引き合いに」
◇事の起こりからを、いつも政治問題で懇切丁寧な記事を書いてくださる「日本がアブナイ!」さん(http://mewrun7.exblog.jp/20871776/)から引用です。

麻生太郎副総理兼財務相が29日、東京都内のホテルで講演した際、憲法改正に関し「いつの間にか騒がれるようになった。マスコミが騒いで、中国も韓国も。ドイツのワイマール憲法もいつの間にかナチス憲法に変わっていた。誰も気が付かなかった。あの手口に学んだらどうかね」と述べていたことが31日、分かった。

 憲法論議は静かな環境で進めるべきだとの認識を強調したものとみられるが、ナチス政権の手法を肯定したとも取れる発言で、波紋を呼ぶ可能性がある。(時事通信7月31日)』

中国、韓国からも早速批判があり、アメリカのユダヤ系人権団体やドイツからの批判も。
同じく「日本がアブナイ!」さん(http://mewrun7.exblog.jp/20874489/)から:

ユダヤ系人権団体「サイモン・ウィーゼンタール・センター」(本部・米ロサンゼルス)は30日、「一体どんな手口をナチスから学べると言うのか」と題した抗議声明を発表し、麻生太郎副総理がすぐに発言の真意を明確に説明するよう求めた。

 声明では、「どんなナチスの統治が学ぶに値するのか。人目を盗んで民主主義を駄目にすることか」と皮肉った上で、「ナチス政権の台頭が世界を急速に深淵(しんえん)へと追いやり、人類を計り知れない第二次世界大戦の恐怖に陥れたのを、麻生副総理は忘れたのか」と批判。その上で「世界が学ぶべき教訓は、権力の座にある者はナチスのように振る舞うべきでないということだけだ」と結論づけた。(毎日新聞7月31日)』


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 大きな声では言えないけど、サイモン・ウィーゼンタール・センター(SWC)は欧米でも影響力があるし。ここに睨まれると、日本でもアレコレと支障が生じることに。<コチラ参照:http://hexagon.inri.client.jp/floorA4F_ha/a4fhc600.html

◇「日本がアブナイ!」さんでは、「麻生氏が講演を行なったシンポジウムはジャーナリストの桜井よしこ氏が理事長を務める「国家基本問題研究所」が主催したもので、西村真悟衆院議員(無所属)や笠浩史衆院議員(民主)らがパネリストを務めていたとのこと
つまりここは、国家&国粋&民族主義思想の人が多い超保守派の集まりだったわけで。麻生氏は、もともとやや過激な&毒舌的な表現を用いる傾向があるのだけど。周囲の雰囲気も手伝って、尚更にその傾向が強まってしまったのかも知れない」と書かれています。
◇◇ついつい同じ考えの仲間意識で?気が緩んで、いつもの毒舌が出たのだと思いますが、引き合いに出して良い名前か…判断すべき立場です。「失言?」では済まないでしょう。麻生副総理や安倍総理自民党政権歴史認識がいかに「井の中の蛙」で、世界にとても通用するものではないという自覚と反省がない限り、これからもまた日本の危ない歴史観のボロが出ることになるでしょう。辞任するなり処分するなりキッパリとした姿勢で臨まない限り、日本の民主主義の危うさを世界にアピールすることになります。
◇◇◇折しも、先月末の30日には、カリフォルニア州グレンデール市で慰安婦像の設置記念式典が行われました。
国益第一の安倍政権は、まず、世界中のアチコチでこの慰安婦像が建てられる前に、韓国との間で慰安婦問題を解決に導く責任があると思います。
写真は、産経ニュース<【米西部で慰安婦像設置】いじめの噂、進出企業への妨害…苦境に立つ日系人社会>から(http://sankei.jp.msn.com/world/news/130801/kor13080108570001-n1.htm)。
◇◆◇◆各国の反応について:http://d.hatena.ne.jp/popo888/20130731

韓国外交省の趙泰永・報道官は30日の会見で「こうした発言が、過去に日本の帝国主義による侵略の被害に遭った周辺国の国民にどう映るかは明白だ。多くの人を傷つけるのは明らかだ」と批判。中国外務省の洪磊・副報道局長も31日、「日本の進む方向にアジア諸国と国際社会の警戒を呼び起こさないわけにはいかない」との談話を出した。

 また、ドイツの週刊紙ツァイト(電子版)は31日、「日本の財務相ナチスの改革を手本に」という見出しで発言を伝えた。同センターなどの反応を伝え、「ナチスの時代を肯定する発言で国際的な怒りを買った」とした。

◎一つ目の記事:「井戸川元町長、この無念!『3・11は8日前にわかっていた』」も読んで下さいね。