福島避難県民アンケートと「真実を隠す日本政府」(井戸川氏インタビュー)


昨日29日の日経朝刊の記事です。
福島県は28日、東日本大震災と東電福島第一原発事故のため県内外に非難している県民を対象に実施したアンケート結果を発表。
震災発生当時は一緒に暮らしていた世帯のうちほぼ半数の48.9%が、家族が2ヶ所以上に離れて暮らしていることが判った。
調査は今年1〜2月、6万2812世帯を対象に郵送で行った。
避難先が不明で戻ってきた世帯を除く5万8627世帯の内、2万680世帯(35.3%)が回答した。」

福島県では、事故から3年が過ぎた今も、約13万2500人が県内外で避難生活を続けており、避難先は北海道から沖縄まで全都道府県に広がっている。第一原発から20キロ圏内を中心とした10市町村では、政府による避難指示が続いており、住民は自宅に戻ることが出来ない。また避難指示がない地域でも、放射線への不安から自主的に避難している人は依然多い。
 4月1日に初めて田村市都路地区の一部で避難指示が解除された。4月26日には川内村の一部でも、避難指示の解除に向け3か月の長期滞在が認められたが、実際に自宅に戻る申請をしたのは1割に過ぎない。」

双葉町の元町長だった井戸川氏の発言は日本のマスコミではなかなか取り上げられません。それでも、つい先日のブログで取り上げた26日の小田原市の『脱原発をめざす首長会議』の第三回年次総会では、役場機能ごと避難した経験をもつ井戸川氏が、「国は避難にかかわる法律を作らずに、自治体に避難計画の責任を負わせるのは無理強いだ」と発言したとのことでした。この井戸川氏のインタビュー記事が「マスコミに載らない海外記事」というブログに紹介され、それを「もうすぐ北風が強くなる」さんが取り上げておられますので、出だしをコピーしてみました。

真実を隠す政府、井戸川氏インタビュー2014-04-23

 日本のマスコミは原発放射能も報道タブーとしているので、井戸川氏もマスコミには一切登場しない。
 海外の報道に登場したのがたまたま見つかる貴重な発言です。
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  真実を隠す日本政府:福島の放射能で子供や東電社員達が亡くなっている 4/21 RT 4/23 「マスコミに載らない海外記事」から



破壊された福島原子力発電所に近い双葉町の元町長井戸川克隆は、放射能汚染が、日本の最大の宝である子供達に、悪影響を及ぼしていると、国に警告している。
双葉町住民を福島県内の磐城市に移住させる政府計画について尋ねると、井戸川はそうした動きは“人権侵害”だと批判した。


チェルノブイリと比較すると福島周辺の放射能レベルは“4倍高いのです”と彼はRTのソフィー・シュワルナゼに語り“住民が福島県に戻るのはまだ早すぎます”と語った。
“政府が何を言おうと、決して安全ではありません。”
政府は放射能の危険にもかかわらず、住民を故郷に戻す計画を開始したと井戸川は主張している。
福島県は帰郷キャンペーンを始めました。多くの場合、避難民は帰郷を強いられています。


[元町長は、大気の汚染はわずかながら減少しているが、土壌汚染は変わっていないことを示す福島県地図を示した。]


井戸川によれば、県内には約200万人が住んでおり、“あらゆる種類の医療問題”を抱えているというが、政府は、こうした状態は福島原発事故とは無関係だと言い張っている。
井戸川は、当局の否認を、書面で欲しいと思っている。
当局にその主張を書面で実証するよう要求しましたが、私の要求を無視しました。”


井戸川は、1986年4月26日にウクライナを襲った原発の悲劇に再度言及し、日本人は“チェルノブイリを決して忘れてはなりません”と懇願している。
しかし、元行政幹部の警告に耳を傾ける人はごくわずかに見える。


現実には、放射能がまだ存在しているのに、人々は政府の言い分を信じているのです
これで子供達が亡くなっています。
子供達は心臓病、喘息、白血病甲状腺炎…で亡くなっています。
多くの子供達は、授業の後、ひどくつかれています。体育の授業に出られない生徒たちもいます。
ところが、当局は依然、真実を我々から隠しているのです。一体なぜかはわかりません。彼等にお子さんはいないのでしょうか?
彼等が、我々の子供達を守ることができないことがわかるというのは、つらいことです。”
“彼等は福島県は安全だと言い、それで誰も子供を、どこかへ避難させようとしていないのです。我々はこのことを議論することさえ許されていません。”


2020年に予定されている東京オリンピックについて話す際、安倍首相が、本来“人を腹蔵無く遇する”べきことを意味する日本の言葉“おもてなし”を頻繁に使うのは皮肉だと、元町長は考えている。
井戸川の考えでは、同じ処遇は、福島に最も密接に結びついている人々には平等に適用されてはいない。除染作業に携わる労働者達だ
“彼らの器具は劣化しつつあります。準備は悪化しつつあります。
そこで、彼等は自分達の安全を第一に考え始めざるを得なくなったのです。
それが、放射能の本当の危険を理解している人々が退職し始めた理由です。今では、素人達が現場で働いています

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