上村遼太くんの母・コメント全文

(「東電はなぜこんなに黒字なのか?(2)」に次いで二つ目です)

◎今朝、ヨーガの始まる前、「今どきの子育ては大変ね〜」ということから川崎の上村遼太くんの話になりました。新聞やテレビのニュースでは触れられていなことを、ネットで知っている方たちのお話が聞けました。
どうかと思うけど、18歳の少年の顔も出てるよ〜、ハーフでハンサム。朝鮮人のトラック運転手とフィリピン人のお母さんとの子どもで、今の母親は再婚相手。そう、複雑な家庭だったんだ〜。2面性があって、同級生の友達がいなくて小さくて弱いものを相手にしてたって。家ではいじめられっ子の面しか分からなかったのかしら。ハーフという事で、中学校でいじめられていたのかしら。上村くんはお母さんが介護の仕事をしていて、兄弟姉妹5人。お姉さんがいたようよ。家では心配かけたくないから何でもないと装っていたのね。貧しくても、スマホは持ってるのね、それが、わからない。イスラム国に倣って、「カワサキ国」と名乗って、裏切ると首切だと脅してたらしい。人質事件の影響よね〜。大人のやってることも、政治家のやってることも、情けないしね〜。日本、どうなるの、アカンね〜、ということで、始まりました。
◎遼太くんのお母さんの言葉がMSNニュースに載っていました。母親にとって、この年頃の男の子の可愛さは、私も男の子を育てたことがありますので、よくわかります。ちょうど思春期。子どもから大人への過渡期の男の子です。女の子の方がおませですし、この時期は身体も女の子の方がシッカリしています。男の子の方はまだまだ子供っぽさも残していて一番不安定な時期です。私の子育ての時代でも、子どもが小学校を卒業して、そろそろ母親もパートに出ようかという頃、忘れられない忠告を中学校の校長先生をしていた昔の恩師から受けたことがあります。先生は、「パートに出てはいけない」「家に帰って母親がいない子は見てすぐわかる」と言われました。経済的理由が差し迫っていないのなら、子どものために家にいることと。その頃、「ガラスの雨が降る」と言われた中学校の校長として苦労されていた先生の言葉でした。
◎仕事で朝早く夜遅いお母さんのことを心配させまいと気遣う優しい面と、年上の仲間との冒険のような毎日の誘惑に駆られる13歳の中学生。学校以外に居場所を見つけてしまった子供たち。大人の側の無力と悔恨や慚愧の思いが沢山の花束となって河原に捧げられているように見えます。

川崎中1殺害:母コメント全文「残忍…涙が止まりません」


毎日新聞(2月3日)


 川崎市川崎区の多摩川河川敷で同区の中学1年、上村(うえむら)遼太さん(13)の刺殺体が見つかった事件で、上村さんの通夜が2日、川崎市内の斎場で営まれ、親交のあった制服姿の同級生や保護者らが訪れ、その死を悼んだ。上村さんの母親は2日、弁護士を通じてコメントを発表した。全文は以下の通り。


 本日、遼太の通夜を執り行うことができました。


 優しい顔で寝ている遼太の姿を見ると、本当に遼太が死んでしまったのか分からなくなります。


 今にも起き上がって「母さん、母さん、お腹すいた」と言うのではないだろうか。台所にいると、「ただいま」と元気な声が聞こえ、帰ってくるのではないかと思ってしまいます。


 寝ている遼太に声をかけても、遼太が私を「母さん」と呼ぶことも、話すこともできなくなってしまったことが悲しくてたまりません。



 遼太は、本当に明るくて優しい子で、友達が多く、まわりの大人たちにもとても大事にされてきました。


 中学校1年生で、まだまだあどけなく、甘えてくることもありましたが、仕事が忙しかった私に代わって、進んで下の兄弟たちの面倒を見てくれました。



 私自身、仕事や家事に疲れた時、何度も何度も遼太の姿に励まされることがありました。学校を休みがちになってからも、長い間休んでいると、きっかけがないと学校に行きづらくなるから、早く登校するように話してきました。ただ、遼太が学校に行くよりも前に私が出勤しなければならず、また、遅い時間に帰宅するので、遼太が日中、何をしているのか十分に把握することができていませんでした。


 家の中ではいたって元気であったため、私も学校に行かない理由を十分な時間をとって話し合うことができませんでした。


 今思えば、遼太は、私や家族に心配や迷惑をかけまいと、必死に平静を装っていたのだと思います。


 事件の日の夜、一度は外に出かけようとするのを止めることができたのだから、あの時、もっともっと強く止めていれば、こんなことにはならなかったとずっと考えています。顔や体のひどい傷を見て、どれほど怖かっただろうか、どれほど痛かったかと思うと涙が止まりません。小さな遼太に、このようにむごく、残忍なことを行える人間が存在することが信じられません。


 犯人が逮捕されましたが、遼太が帰ってくるわけではなく、犯人に対して何も考えることはできません。


 最後になりましたが、遼太のために河川敷に献花して下さった皆様、また、昼夜問わず捜査に尽力いただいている警察関係者の方に、厚く御礼と感謝申し上げます。

◎小学校のPTAの集まりでのお話でした。子どもが「お母さん、お母さん、おかあさん!」と呼ぶ。「なぁ〜に」と答えると、その子が「呼んでみたかっただけ・・・」と。私は、中学生の息子が何度も「お母さん」と大きな声で呼んだ時、冗談で「ちょっと呼んでみたかっただけ?」と言ってみたことがありました。図星でもなかったのか、そうだったのか、「違うよ〜」の言い方がとても可笑(おか)しかったことがありました。13歳の男の子の一面です。