冬の公園と「現代科学では原発も放射能も管理不能だ!」(明日に向けて)


昨日は、とても良いお天気、午後から散歩に出ました。
いつもと違って、北に向かって、被昇天学院の北にある公園を目ざしました。
どの木もスッカリ枯れ木になり、足元は枯葉に覆われています。
滑りやすい斜面を避けて、大回りして階段で展望のきくところへ。

崖の上に、花が咲いていました。夫が前日の山行で教えてもらった皇帝ダリアのようです。高さ3メートルはありそうです。
誰かが倒れないように紐をかけています。下を向いて咲いているので崖下へ降りてみることに。
足元はまるで竹みたいに節があって太くて、木に咲く花のよう。
裸木越しに箕面市立病院の辺り、そして目を左にやると千里中央のビル群が見えます。
下って、山麓線沿いの畑に鈴生りの柚子が。今年は柚子が豊作のようで、我が家の冷蔵庫も戴いた黄色いユズで一杯です。
空には、鰯雲か羊雲が出ていましたが、区別が解らないと二人で。夫の話では、どちらかが出ると天気が崩れるそうです。その通りになりました。夜には雨が。
◎「明日に向けて」の守田さんのブログを覗くと、後藤政志さんの講演会の様子と、その後のお二人での話し合いが記事になっていました。
原発技術者であり、原発事故の責任を感じて、事故直後から正直な発言を続けておられる後藤さんを、NHKの番組を通して知りましたが、今も変わらずの後藤さんを知ることが出来ました。「17日に後藤政志さんをお招きして高浜原発再稼働の危険性を聞く会を持ちました」と、40人以上の方たちを前にされた講演、参加者の中には京都市長選に挑戦される本田久美子さんも。お二人の話し合いの中から一部を:


それで僕は矢ケ崎さんに学びつつ研究を深めてきた僕の観点を説明するために「内部被曝の評価の基礎は原爆を落としたアメリカが作りました。しかし関わっていて思うのは内部被曝のメカニズムなんて本当はほとんど分かっていないことです」と話しました。
どういうことかと言うと、原爆の破裂においても原発事故においても膨大な種類の放射性物質が飛散します。しかもそれが化学的にはさまざまな物質と結合しうるし、本当に多様な形態で人体の中に入ってしまう。
その後の挙動も複雑でどこにどんな物質がどのような形状でどれだけ入り込んだのかなどおよそつかみ切ることはできない。しかもそこから照射された放射線が、当該箇所をどのように破壊したのか、その影響がどのようにでるかなども複雑すぎます。


ところがこの「分からない」事実が明らかになったら、放射性物質の大量の暴露はとても人類に対処も管理できないということが明らかになり、核実験など言語道断だし、放射能漏れの起こる原発も許してはならないことが歴然としてしまいます。
それでアメリカは分かったふりをした。これに世界の原子力村がなびいてみんなで分かったふりをした。いや正確には今も分かったふりをしている。そこに内部被曝問題の大きなミソがあるのです。ただし分からないことばかりだと言っても、アメリカを中心にICRP(国際放射線防護委員会)が被曝の具体性を無視し、被曝現象を抽象化し、平均化し、単純化することで、被曝影響を小さく見積もっていることだけは十分に解き明かせます



この話をすると、後藤さん、身を乗り出して話を聞いてくださり「原発をめぐる技術とまったく同じだ」と興奮して語りだされました。例えば先ほども述べた設計基準地震動にしたって、そもそも地震のメカニズムが複雑すぎて簡単に出せるわけがない
いや地震の波動はさまざまな形で伝わってくるわけですから、ある地点への伝わりを地質・地形のすべてを把握した上で導き出すことなどほとんど不可能に近いのです。
しかしそれでは他の構造物と違って万が一にも地震で倒壊することなど許されない原発は建てることができなくなってしまう。だからこそ「分かったふり」をしてきたのです


「そうだ。分かったふりだ。分からないことは分からないというのが本当の科学なのに。そこが歪められてきたのだ。その点で原発のコントロール放射能の管理も同じだ」と大いに盛り上がりました。
そうなのです。現代科学では原発のコントロールも、放射能の管理も不可能なのです。にもかかわらず、この事実を捻じ曲げ、「分かったふり」をしているのが原子力村であり、核の推進者なのです。この非科学性、非道徳性こそが打ち破られねばなりません。
そのために、今後も後藤政志さんにより深く学び、真実を紡ぎ続けていきたいと強く思いました。緊急講演をしていただいた後藤さんに深い感謝を捧げつつ、とりあえずの報告を終えます。

◎是非コチラで全文を:http://blog.goo.ne.jp/tomorrow_2011/e/60406b0f1ec90dd8f542c8c2420c0545