アーニー・ガンダーセン 「隠され続けるフクシマの現実、歪められる真実」】《3〜9》

北側に移した鉢植えのキングサリの花が満開です。仄かにいい香りも
4月24日と26日に取り上げた「星の金貨プロジェクト」さんのアーニー・ガンダーセン氏の【 隠され続けるフクシマの現実、歪められる真実 】ですが、その後も3〜8までアップされました。タイトルにもありますが、アメリカでも日本でも原発で儲けている人たちは、本当のことを隠し続けて、原発を止めようとはしません。告発し続けるガンダーセン氏は、時の政権からは疎まれる存在です。それは、財力や権力を持つ人々が、被害事実や告発される事実を認めたくないと思っている限り、隠され続けることになります。
日本は、過去に、原爆被害でも経験していることですが、大きな力や偏見や差別に抗って事実を突き止めることすら大変です。勇気と根気と信念がなければ、告発し続けることは大変な苦労だと思います。この記事が多くの方の目に留まればいいなと思って、以下、タイトルと記事と写真の一部をコピーです。ぜひ、本文を読んでみてください。

【 隠され続けるフクシマの現実、歪められる真実 】《3》(http://kobajun.chips.jp/?p=27601)

ガンダーセン:・・・・これまでの5年間、日本の原子力規制委員会の監視機関としての基本姿勢は合理的と評価してよいものでした。


しかし安倍政権下、原子力規制委員会のメンバーの中で、原子力発電所は新たな規制基準の下で厳正な管理が行われなければならないという姿勢を取っている委員が、この6、7ヵ月間にどんどん外に放りだされているのです。
代わりに委員に任命されているのが、かつて東京電力から給料をもらっていた人々です。
今度は彼らが東京電力を管理監督する立場に立つことになったのです。
今や日本の原子力規制委員会も合理性を持った機関ではなくなってしまっています。

ハリントン回転ドア現象(人の入れ替わりの激しい組織の比喩)ですか?

【 隠され続けるフクシマの現実、歪められる真実 】《4》(http://kobajun.chips.jp/?p=27639)


(低線量放射性廃棄物ビニールバッグ⇒)
ハリントン:そんな膨大な数の廃棄物の袋を日本はどうするつもりなのですか?


ガンダーセン:日本の人びとも同じ疑問を持っています。
日本では焼却処分が検討されています。
しかし私に言わせれば焼却しても放射性物質は無くなりません、煙突から再び大気中に排出されるだけです。
つまり放射性物質の存在そのものは全く解決されずに、再び放出されるだけになるだろうという事です。
大気中の放射線量が再び上昇する恐れがあります。
焼却処分を行なえば、一度ビニール袋に詰め込んだはずの方が再び大気中に吹き上げられることになるのです。
2度事故が起きるようなものです。
この処理については排煙装置に取りつけたフィルターが放射性物質をすべてからめとると主張していますが、私が検証した限りそれは不可能です。

【 隠され続けるフクシマの現実、歪められる真実 】《5》(http://kobajun.chips.jp/?p=27645


ハリントン:アーニー、それでは番組をここで終了し、あなたが福島で制作した番組の放映に移ることにしましょう。
これからもあなたの素晴らしい調査研究成果の発表をお続けください。そしてこの番組にもまたお出でください。
視聴者の皆さんも引き続き、ガンダーセン氏が制作した番組をご覧ください。
大いに学び、大いに啓発されることと思います。

ガンダーセン:安倍首相は4〜5年前、フクシマはもう問題ではないと発言しました。
そしてオリンピックを東京に招致しました。
こうして日本政府は人々の視界からフクシマの問題を消してしまったのです。
しかしフクシマの問題は終わりませんでした。
私たちは福島第一原発について伝えるここ2週間の新聞報道を詳細に確認しました。
その結果わかったことは、福島第一原発からの各種の放射性物質の漏出は続いていることは明白であるという事実でした。

【 隠され続けるフクシマの現実、歪められる真実 】《6》(http://kobajun.chips.jp/?p=27683

残念なことにその予想は当たりました。
福島第一で事故を起こした沸騰水型原子炉は、GEマーク1です。

もしあなたが大手メディアが伝えたことをそのまま信じていれば、福島第一原発の3基の原子炉のメルトダウン事故は、すべて日本固有の問題に起因すると考えているでしょう。
それは、全くの間違いです。

GE Mark 1

福島第一原子力発電所は、地階部分にディーゼル発電機を設置したことも含めほとんどアメリカ国内で設計されました。
そして日本で2,000年の間繰り返された津波の災害記録を無視したのもアメリカなのです。
原子炉自体はカリフォルニア州サンノゼにあるゼネラル・エレクトリックが製作したものですが、福島第一原子力発電所全体はニューヨーク、マンハッタンの中心にあるEvasco社が設計しました。

現在アメリカ合衆国内では福島第一原発メルトダウンしたのと同じ型の原子炉が稼働を続けています。

米国の原子力産業界は、日本の原子力開発計画の体制なり体質がアメリカのそれと比較して、いくらか劣っていると一般の人々に信じさせたいのです。
従ってアメリカでは福島第一原発のような事故は発生しないのだと思わせたいのです。

改めて言いましょう、米国原子力産業界の行っていることは全くのデタラメです。
福島第一原発で機械上操作上の問題を引き起こしたすべての部品が、アメリカ国内にある23基のマーク1沸騰水型原子炉でも使われています。

【 隠され続けるフクシマの現実、歪められる真実 】《7》(http://kobajun.chips.jp/?p=27686

時限爆弾にも等しいこの原子炉の欠陥について、40年もの間原子力産業界の誰一人として議論をしようとしなかったのはなぜなのでしょうか?
そして欠陥が指摘され、それが福島第一原発の事故で実証されたにも関わらず、なぜ欠陥のある原子炉が稼働を続けているのでしょうか?

フェアウィンズはこの点について、繰り返しこう述べてきました。
『カネの流れを追いかけてください!』


ことはまったく単純明快です。
原子力産業も電力会社もそして監視機関までもが投資銀行の利害を最優先にし、さらには原子力兵器の開発や売買に関わる企業と政府が、原子力分野の開発能力の拡大を切望しているのです。
その結果、市民の安全な暮らしや健康問題などはすべて後回しにされているのです。
2011年の出来事を振り返ってみれば、地震多発帯の上で稼働を続けていた老朽化した原子炉が太平洋に放射性物質を流し込みづける結果を招いたものは、まさにこうした体制だったのです。
放射能の漏出という問題は、少なくとも数十年という単位でしか解決されないことは明らかです。

【 隠され続けるフクシマの現実、歪められる真実 】《8》(http://kobajun.chips.jp/?p=27706

私はウォールストリート・ジャーナルから2時間にわたるインタビューを受けましたが、それは一切公表されませんでした
私たちは調査・検証したことが誤りなく世界中のメディアに伝わり、正確に人々の下に届いているかどうかの確認を続けています。


しかしこの5年間で最も悲しむべきことは、日本政府、アメリカ政府、そして世界の原子力産業界がこぞって、福島第一原発の事故を原因とする日本で暮らしている人々に対する健康被害はほとんど、あるいはまったくないと主張し続けている、その事実を目撃させられていることです


しかし真実はおのずと明らかになりつつあります。


これからの5年間、世界は甲状腺ガン、難治の各種臓器のガン、そして白血病の急速な増加を経験させられることになると思います。
その原因は日本において福島第一原発から大量に放出された放射性物質に他ならないのです。

◎PS:
【 隠され続けるフクシマの現実、歪められる真実 】《9》(http://kobajun.chips.jp/?p=27723

星の金貨プロジェクト」さんの翻訳、いよいよ最終稿です。出だしのダイジェストは:

 一向に解決の糸口が見えない福島第一原発の事故
 「事実を明らかにして自分に注目が集まるのが怖かった…」
 「組織の上層部から真実を公表することを禁じられた…」
  原子力発電の恩恵を受けるのは発電所の所有者、市民は得るものより失うものの方が多い