ハーディングのマーラーと、「憲法論議拙速を避けよ」と「オバマ大統領『核の先制不使用』検討」

(2つ目です)

◎この切り抜きは日経新聞の7月12日(火)の最終頁文化欄のコラムです。
出だしには、「20歳そこそこのダニエル・ハーディングベルリン・フィルを指揮する」と書いてありますが、

この演奏会、私は、うわの空で、カラヤンサーカスとも呼ばれる
ベルリン・フィルハーモニー・ホールの前から3,4番目の左の座席で、
神奈川のXさんと一緒に、偶然、体験しています。
偶然というのは、お目当ての指揮者が病気のため急きょダニエル君が代役を務めたからです。
そのダニエル・ハーディングさんが、2011年の3・11の東日本大震災の日、
日本の東京にいて、混乱の中、ホールへやってきた聴衆を前に、
マーラーの「交響曲第5番」を演奏したということを、
その1年後、NHKのテレビ番組で知りました。
震災から5年。新日本フィルの定期公演でマーラーの「交響曲8番」を指揮した様子を紹介する記事です。
あれから20年、ハーディング氏も40歳です。
(2012年の蛙ブログ「ダニエル・ハーディング『3・11のマーラー』」:http://d.hatena.ne.jp/cangael/20120317/1331938593
◎この日の一面ど真ん中に囲み記事があって、「2016 参院選 与党勝利の先に(上)」とあって、「憲法論議 拙速を避けよ」という署名入り(大石格編集委員)記事があります。バランスの良い内容の記事だな〜と思いましたので、これも写真で。
4段目<「現憲法のどこをなぜ書き換えたいのか」という突っ込んだ議論なしに、「初めての改憲」という”勲章”を追い求めるのは筋違いである。安倍晋三首相が祖父である岸信介元首相の悲願をかなえたいと思うのは自由だが、一般国民とは関係ない話だ>という個所は痛烈で小気味よい。それほど安倍首相の「改(壊)憲願望」は個人的な思いが透けて見えるということです。


憲法論議の最初に持ってこようとされている「緊急事態条項」についても、<ただ、自民党憲法草案は「緊急事態の要件」に「内乱等による社会秩序の混乱」まで含める。いくら何でも範囲が広すぎないか。戦前日本を連想してしまう><最終的に改憲でなく、法改正で対処可能との結論に達する場合だってあるかもしれない>とも。


◎結局、編集委員さんは「憲法審査会を活用して議論を尽くせ]ということですが、この政権が民主的で開かれた議論を尽くすような環境を整える気があるのかがとても怪しいので、やはり、無い物ねだりの「正論」に終わる可能性大です。去年の9月の戦争法案のようなクーデターまがいの決め方をされてはお仕舞ですので、ここは、しっかり考えて対処しないといけないと思います。まず、「緊急事態条項」はナチスの「全権委任法」に匹敵することを知らせることが第一ですね。「報道ステーション」での古館キャスターのあの番組を広めることですね。ワイマール憲法48条国家緊急権から全権委任法への過程を麻生さんは学べと言ったのでした(?)。
★見逃した方には蛙ブログ・3月20日のコチラを是非:
保坂展人氏の≪改憲の入り口は「緊急事態条項」≫と報道ステーション(3/18)「独ワイマール憲法と緊急事態条項」(http://d.hatena.ne.jp/cangael/20160320/1458436325
◎ところで、その裏の2面に、これまた見逃せないニュースが。
オバマ大統領が『核の先制不使用』検討」という
ワシントン・ポストの10日の報道を伝えるものです。
広島訪問がこういう形になるとすれば意味がありました。
単なるパフォーマンス政治家とは違いますね。