安倍首相「核先制不使用」に反対と「私たちが受け継ぐ SEALDs の 7 つの成果 」

想田和弘 ‏@KazuhiroSoda · 9 時間9 時間前

あちゃー。核先制不使用をルール化することは、核戦争の暴発を防ぐ重要な一歩だ。最大の核保有国が率先してそれをやろうとしているのに、被爆国の首相が反対。究極の臆病者<安倍首相>核先制不使用、米司令官に反対伝える 米紙報道毎日新聞http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160816-00000028-mai-pol


<安倍首相>核先制不使用、米司令官に反対伝える 米紙報道
毎日新聞 8月16日(火)10時48分配信


 【ワシントン会川晴之】米ワシントン・ポスト紙は15日、オバマ政権が導入の是非を検討している核兵器の先制不使用政策について、安倍晋三首相がハリス米太平洋軍司令官に「北朝鮮に対する抑止力が弱体化する」として、反対の意向を伝えたと報じた。同紙は日本のほか、韓国や英仏など欧州の同盟国も強い懸念を示していると伝えている。(全文:http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160816-00000028-mai-pol

★この件はすでに7月末、アメリカに対して反対の意思表示を安倍首相が伝えていたということが分かっていました。8月6日、広島原爆記念日のリテラの記事です:「安倍の原爆式典スピーチは口先だけ! オバマの広島での『核の先制不使用』宣言を日本政府が反対して潰していた」(http://lite-ra.com/2016/08/post-2476.html

★★一方で、アジア太平洋地域の元閣僚や軍高官40人が、「オバマ政権に先制核不使用政策の採用を強く促し、『太平洋地域の米同盟国』に採用支持を求める声明を連盟で出した」、元閣僚の中には元外務大臣の川口順子氏も。コチラ:東京新聞:「核の先制不使用」を支持 日・豪元外相ら連名で声明http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2016081601002124.html

◎金曜デモのルポでお世話になっている「特別な1日」さんの15日のブログでは、SEALDsの解散に触れておられます。身近にその始まりから終わりまでを見てこられ「ボクとしては沢山のことを気付かせてもらって、彼らには感謝しかないです」と書いておられるSPYBOYさんの言葉を紹介します:

世の中の環境が大きく変化していく中で、人々が反対する行動のやり方や主張だって変わっていくのが当然です。それを可視化させることで、人々の意志表示の新しいやり方を切り開いたというのが、あの子たちの大きな功績です。ここ数年 公民権運動を描いた映画を観て『現実を本気で変えるために頭を使っているところが、日本の左翼とは大違い』と思っていたら、本当にそういうプラグマティズムを体現する子たちが日本にも出てきた。びっくりですよ。


沖縄を除いて、彼らが期限を決めて解散するのも筋が通っています。元来 世の中を良くする主戦場は、普段の生活の中にあるのですから。年長者として彼らに恥ずかしくないよう(笑)、絶えず変わり続けていく自分でありたい、と思います。

●安保関連法案に反対する学者の会安全保障関連法に反対する学者の会の声明:私たちが受け継ぐSEALDsの7つの成果→no title(http://anti-security-related-bill.jp/

●SEALDsのラストメッセージ『To Be』。確かに1年前とは目の前に広がる景色はずいぶん変わったと思います。

TO BE | SEALDs(http://sealdspost.com/tobe/

☆引用元:「我々は何を抱えて生きていくのか:読書『国貧論』と映画『シン・ゴジラ』」(http://d.hatena.ne.jp/SPYBOY/20160815/1471243197
(内田氏のツィート欄から:「今後、SEALDs RYUKYUは、9月7日(沖縄の終戦記念日)に名前を改め、新しい団体として活動を継続していく予定です。」)
◎学者の会が発表した「7つの成果」は、昨年の夏、戦争法案反対集会とデモでSEALDsのコールを直に耳にし、唱和し、一緒に歩いた経験からしても、実感できます。デモの帰り一緒になった京都から来た60代の女性が「SEALDsの集会とデモだから参加できた」と、二人で地下街を阪急(梅田駅)目指して歩いているとき言っていましたが、確かに私たち一般市民が参加できる場を作ってくれましたね。7つの成果をたどると小学校で習った”民主主義”をもう一度学び直しているような気にもになりました。じっくりと”成果”を噛みしめてみたいと思います。

■ 私たちが受け継ぐ SEALDs の 7 つの成果



私たち「安全保障関連法に反対する学者の会」と協同してきた「自由と民主主義のための学生緊急行動」(SEALDs)が、2016 年 8 月 15 日をもって正式に解散します。SEALDs に深い感謝を表すとともに、今後の市民運動のさらなる発展のために、その主要な成果を確認したいと思います。



(1)主権者としての「市民」の政治参加を活性化し、民主主義を刷新した
SEALDs は「主権者運動」としての市民の政治参加を活性化しました。「言うこと聞かせる番だ、俺たちが」「選挙へ行こうよ」など主権者意識に根ざしたコールのなか、抗議行動から選挙への取り組みへと直結する新しい市民運動のうねりがつくられました。それはまさに民主主義の刷新そのものでした。


(2)相互にリスペクトしあう個人の連帯が、立憲主義そのものを体現した
この大きな変革は SEALDs メンバーの「孤独に思考し、判断し、行動する」知性、感性、勇気がもたらしました。個人の権利や尊厳へのリスペクトの前提となる立憲主義のために連帯した多種多様な人々によって、立憲主義が抽象的な理念にとどまらず、血肉をともなったムーブメントとして実現しました。


(3)長らく守勢に立たされつづけてきた平和主義が、力強く息を吹き返した
先人から受け継いだ平和への思いを自らの言葉で紡いだスピーチを通して、平和主義が、過去の反省、現在の努力、未来への希望としての力を取り戻しました。構造的な貧困や暴力に取り囲まれた絶望的な日常のなかで、それでも平和を諦めず、希望を語る彼女や彼らのしなやかさに私たちは「ふるえ」ました。


(4)市民と野党との応答関係を築き、参議院選挙において野党共闘を実現した
「民主主義ってなんだ?」「これだ!」コール・アンド・レスポンスの精神が、市民間、市民と野党、そして野党間の対話と応答を現実のものとしました。国会前の「野党は共闘」の声に応えた国会審議の野党共闘に始まり、最終的には参議院選挙一人区すべてで候補者一本化という不可能が可能となりました。


(5)市民の後押しする野党共闘ならば、小選挙区でも勝負になることを明らかにした
改憲勢力の 3 分の 2 は阻止できませんでした。しかし自民党の牙城である 32 の一人区のうち 11 を野党共闘が獲得する快挙を収めました。衆議院選挙の小選挙区は都市部も含むことから、SEALDs がリードしたネットやグラフィックスを駆使した市民参加型の選挙運動はいっそう威力を発揮するでしょう。


(6)東京だけでなく全国各地において、学生と学者らの協同に端緒をつけた

SEALDs は東京だけでなく、KANSAI、TOKAI、TOHOKU、RYUKYU とそれぞれの地域で活動し、また各地の学生団体と連携しました。SEALDs が学者の会などと市民連合を結成したように、全国で学生と学者がママの会や総がかり行動や弁護士らと協同する態勢が整ってきました


(7)立憲民主主義を守るだけでなく、発展させる指針を示した
「絶望のどん底で、希望に負けた」体験を原点とする SEALDs は、ポジティブ思考や発信の重要性を教えてくれました。立憲民主主義や平和は、守るだけでなく、育み発展させていくものです。個人の尊厳を擁護する政治を実現するため、私たちは相互の個性の尊重をもとにアクションを起こしつづけます


大学院や職場、ReDEMOS などそれぞれの活動の場に移っていくあなたたちに、心からリスペクトを送ります。ありがとう、また会う日まで。


2016 年 8 月 8 日
安全保障関連法に反対する学者の会

◎SEALDsの最後のメッセージの最後の部分です:(写真は動画からです)


 SEALDsは解散します。
しかし終わったというのなら、また始めましょう。
始めるのは私であり、あなたです。
何度でも反復しましょう。
人類の多年にわたる自由獲得の努力から学びながら。
孤独に思考し、判断し、共に行動し、
そして戦後100年を迎え、
祝いの鐘を鳴らしましょう。