「失望・絶望のヒマはない、自公政権にNOの野党共闘を」奥田愛基氏

◎京都の補選は民進党泉健太氏が圧倒的な勝利。北海道は残念な結果になりましたが、善戦、野党共闘で戦えたことが大きな成果でした。それにこんなことが実現するんですから、参院選に向けて頑張ろう!です。昨日の「晴耕雨読」さんのブログ<「あぁ、そうか!首相が23日に熊本入りをするのは、24日の北海道補選の投票があるからか!」>からツィートと写真を:(引用元:http://sun.ap.teacup.com/souun/19882.html

>布施祐仁

この人は最後まで共産党と一緒に立つことはないと思っていた前原さんが!国会議員22年やっているが共産党の議員と訴えるのは初めて。1点だけ訴えたい。独善的な安倍さんを止めるため野党は協力して何としても北海道5区で勝たなければならない」

>石沢のりゆき
前原さんと穀田さんというまさに歴史的ツーショット。しかも肩組んでいる! ものすごい勢いで野党共闘が発展しているな。

◎私もビックリしました。民進党の前原氏に限って共産党との同席はあり得ないのではないか…と思っていました。でも、ついこの間まで"不可能、あり得ない"と思っていたことも、実現するのですね。シールズの奥田愛基さんが書いている通りです。

今朝の日経新聞社説のタイトルは「安倍政権は補選の苦戦反省し経済を前へ」で、記事の内容も全体に与党に厳しく、野党共闘に警戒という感じです。3人の言葉を引用しています。枝野民進幹事長「接戦に持ち込み、次への大きな一歩、投票率を高くできれば十分勝ちうる」。小池共産書記局長「かなり追い詰め野党共闘の力が発揮された」。小沢生活共同代表「共闘が充分でなく、安倍政権に代わる選択肢になっていないと国民に映った可能性がある」。北海道5区では、小沢氏の応援を断ったそうですが、「そんな懐の浅さでは…」と山崎行太郎氏がブログで。ガッカリしている方には「日本がアブナイ!」さんのブログ「衆院選自民大敗65減、民進74増の予測。野党共闘が成功すれば実現可能に 」がお勧めです:(http://mewrun7.exblog.jp/24329177/
さて、安倍政権はまともな保守政権ではありません。常軌を逸した右寄りの政治をまともな保守政治に戻す為にも、今度の参院選では野党が勝たなければなりません。がっかりしたり、あきらめている暇はない。次の参院選挙ではどうしても現与党に政権を渡す結果にしてはならない。奥田さんの訴えです。
◎「通販生活」2016年夏号の「特集・7月参院選挙(もしかして同日選挙)」の記事(4/20の蛙ブログ):

自民党支持の読者の皆さん、
今回ばかりは野党に一票
考えていただけませんか。

5人のうち、太田啓子さんの自民党憲法草案を検証するなかでの”自民党NO”の意見(蛙ブログ4/22)を先に書き移しましたが、今度は「SEALDs」の創設メンバーの奥田愛基さんです。

野党に一票の理由


自民党は嫌だけど、投票したい野党が見当たらない・・・」と
あきらめている場合ではありません



    奥田愛基さん(学生グループ「SEALDs」メンバー)


 通販生活の読者の中には「SEALDs(シールズ)」という名前を聞いてもピンとこない方がいらっしゃるかもしれません。ごく簡単に言いますと、安倍政権が昨年5月に国会に提出した安全保障関連法(安保法)案に対して、国会前などで反対デモを行った学生たちのグループです。


 僕はその創設メンバーですが、実は高校生の頃まで政治にあまり関心はなかったんです。高校を卒業する年に東日本大震災が起きて、東北にボランティアに行ったりしましたが、政治に対して何か発言する気持ちはなかった。そんな僕が「意見を言わないと、この国はとんでもないことになる」と思うようになったきっかけは、13年12月に特定秘密保護法が成立したことでした


 世論の反対があんなに強かったのに、自民・公明の巨大与党があっという間に法案を通してしまった。あの時、数の力で何でもできてしまう政治の怖さを感じました。


 その翌年の7月には、戦後70年間、憲法九条のもとでは認められてこなかった集団的自衛権の行使を、安倍内閣閣議決定で容認しました。さらに、その1年後の15年5月には安保法案を国会に提出しました


 そんな13年以降の政治の動きを見ていたら、もう無関心ではいられなくなったんです数の力で無理を押し通す政権には反対意見を言わなければならない、その手段がデモでした。



 結果的に安保法は昨年9月に成立したため、「デモをしても何も変えられなかった」という批判も耳にします。そうでしょうか多くの人たちが国会前をはじめ全国で反対意見を表明したことで安保法の成立は大幅に遅れましたし、それまで政治に無関心だった人たちが初めてデモに参加するなど確実に世の中の空気は変わったと思います


 また、国会前デモは現実の政治も動かしました国会の中と外がつながったと言いますか、デモに後押しされて野党の政治家たちは委員会の質疑などで頑張って下さった。立憲主義の危機や安保法反対で一致した野党の政治家が国会前デモに参加した結果、その後の参院選に向けた「野党共闘」の流れにつながったと思います。


 よく「自民党はイヤだけど投票したい野党が見当たらない…」とあきらめている人がいます。たしかに旧民主党と旧維新の党の合併や「民進党」への党名変更などは、野党に希望がわく話ではないかもしれません。でも、国会前デモが盛り上がっていた昨年の夏も、野党に魅力はなかったじゃないですか。振り返ってみると、旧民主党政権交代した時など、ごく一、二例を除いて、これまで魅力的な野党が存在したことはありました? 「野党に魅力がない」とあきらめていたら、この先もずっと政治に絶望していくことになってしまいます


 参院選1人区での野党統一候補の調整はなかなか進みませんが、各党がバラバラに候補者を立てれば自公与党が得するだけ。今は失望だ絶望だと言っている余裕はないんです。野党共闘を進めるしかないんです



 今回の参院選戦争につながる安保法の是非や、緊急事態条項に代表される人権抑圧型の自民党憲法改正草案の是非など、争点が明確です安保法も憲法改正も、権力が一度アクセルを踏んで暴走し始めたら後戻りが難しい問題ですそういう危険性がある自公政権を信任するかどうかが、今回の選挙で問われています。


自民党は戦後長らく政権の座にあったので、他の党より国の運営は手慣れているのかもしれません。でも、やっぱり今のような巨大与党になってしまうと、どうしても政治手法が乱暴になります。野党が存在感を増すことで、自民党は丁寧な政治を心がけるようになると僕は思っています。


 昨年のデモに参加したあれだけの数の人たちが、少しでも共感できる候補者への投票を呼び掛け運動に2,3日参加するだけで大きな広がりになります。昨年がデモに参加する年だったとすれば、今年は選挙に参加する年。「投票したい野党が見当たらない」と、あきらめている場合ではありません。

おくだ・あき / 1992年、福岡県生まれ。明治学院大学大学院在籍。「自由と民主主義のための学生緊急行動(SEALDs)」の創設メンバー。政党への政策提言などを行う「ReDEMOS」を昨年末に弁護士らと立ち上げ、その代表理事を務める。

小学館のパンフレット「葛飾北斎富嶽三十六景」の写真から:
1)上総ノ海路(かずさのうなじ)(島根、葛飾北斎美術館)
2)武陽佃島(ぶようつくだじま)(ニューヨーク公立図書館)
3)登戸浦(のぶとうら)(長野、日本浮世絵博物館)
4)常州牛堀(じょうしゅううしぼり)(ニューヨーク、メトロポリタン美術館