1日のアーネスト・サトウと2日の「君の名は。」


◎1日夜9時からのNHK,BS「江戸城無血開城」を見ました。西郷さんの薩摩弁と勝海舟の江戸弁が気持ちよかったし、アーネスト・サトウを演じた満島真之介さんが、演じ手とは別に実在の人物として、いとうせいこうさんや孫崎さんたちの話し合いに加わったり、この辺がユニークで面白かったです。当時の倒幕、国民国家成立を目指していた幕末の志士たちに心を寄せ、自ら「拙者」と名乗ったり「青い目の志士」として江戸の町を戦火から救おうと働きかけるという設定がかなりの真実味を帯びて受け取れます。アーネスト・サトウが編纂したという辞書が紹介されますが、この時の英語と日本語の合わせ方が絶妙でした。御一新直前の「1866年(慶応2年)3月から5月にかけて週刊英字新聞『ジャパン・タイムズ』(横浜で発行)に匿名で論文を掲載。この記事が後に『英国策論』という表題で、サトウの日本語教師をつとめた徳島藩士・沼田寅三郎によって翻訳出版され、大きな話題」になり、当時の志士たちの必読書みたいな扱いを受けている様子がドラマでも。
◎以前から不思議に思っていたサトウという名前について、Wikipediaによると:「サトウ」という姓はスラヴ系の希少姓で、当時スウェーデン領生まれドイツ系人だった父の姓であり、日本の『佐藤』姓とは関係や繋がりはなかったが、親日家のサトウはこれに漢字を当てて「薩道」または「佐藤」と日本式に姓を名乗った。本人も自らの姓が日本人になじみやすく、親しみを得られやすい呼び方だったことが、『日本人との交流に大きなメリットになった』と言っていたという。日本名を佐藤(または薩道)愛之助と名乗っていたそうですが、気持ちが表れています。敬和、と額に書かれた字、書の腕前もすごいですね。(↑↓の写真はWikiより)

NHK 公式サイト:http://www4.nhk.or.jp/thepremium/x/2017-01-01/10/23215/3016029/

[BSプレミアム]時空超越ドキュメンタリードラマ「江戸城無血開城

2017年1月1日(日) 午後9:00〜午後11:00(120分)



江戸を戦火から守り、首都東京の発展の礎になった「江戸城無血開城」幕末の英雄、勝海舟西郷隆盛のトップ会談が有名だが、今回はグローバルな視点から解き明かす。軸となる人物が、英国外交官アーネスト・サトウ。持ち前の魅力と日本語力で勝や西郷はもちろん、幕府側、倒幕派など各勢力と人脈を築き、幕末を駆け抜けた。このサトウを中心に、無血開城への動きを、時空を超えた新感覚のドラマとドキュメンタリーで描く。

【出演】満島真之介高橋和也(勝海舟),佐藤二朗西郷隆盛),宇野祥平千葉哲也川口覚,増田修一朗,蠔ジョンミョン,松浦祐也,マークチネリー,イアンムーア,マークロジャース,チャールズペック,松井正樹,ロバートZ,いとうせいこう孫崎享知花くらら桂三輝,町田明広,佐野真由子,長井鞠子,【語り】渡邊佐和子
(引用元:https://bh.pid.nhk.or.jp/pidh07/ProgramIntro/Show.do?pkey=501-20170101-10-23215

◎2日はネットで予約して近くの映画館へ歩いていくことに。夫も大評判のアニメなので見たいとのこと。満員でしたが、若い人たちが少なかったようです。私たちと同じような思いで見てみようという高齢者が多かったのかも。どこへ行っても年寄りばかり・・・は本当みたい。私が「この世界の片隅で」を見た後のヨーガで、Mさんが「君の名は。」見てきたと。「良かった?」と聞いたら「良かったよ」とのこと。そのあと、金曜デモのルポでお世話になっている「特別な1日」さんが、意外?なことに、この映画も取り上げておられました。お正月二人で一致して見たいと思えるこの映画を見に行くことに。
映画の雰囲気とは全く別物?のポスターを見つけました。
出演者の名前がわかるのでコピーしてみます。
3・11を意識したと思える映画を2つ見ました。一つは、「シン・ゴジラ」、もう一つがこの「君の名は。」。露骨にあの大災害を描いているわけではありませんが、2011年のあれがなければ生まれていなかったかもしれない映画ではないかと思いました。

時空を行き来したり、男性女性が入れ替わったり、隕石の話が出てきたり、SFファンタジーですが、私は意外と古風さを感じました。赤い糸で結ばれているという昔からの男女の巡り合わせの話が、田舎と都会という背景で描かれています。
全部ついて行けたとは思えない複雑な内容で、夫は途中でギブアップしたようです。美しい自然とさらりと描かれる二組の男女の日常生活、といってもタキ君の生活なんて学校友達とバイト先だけですが。案外あの年頃って、自分と限られた人間関係と、あとは自分の意識の中、という狭い範囲ながら普通の生活をはるかに遊離できるという青春時代の特徴と重なって「君の名は。」はリアルなのかもしれません。
私は声優さんと映画の登場人物が上手に重ねてあるのが面白いと思いました。声優としての市原悦子さんと長澤まさみさんのお二人は登場人物とぴったり。『タキ』の神木隆之介さんは言うに及ばず、『みつは』の上白石萌音さんも良かったです。この長い苗字、どこかで見た名前?と思ったら、2014年公開の映画『舞妓はレディ』(周防正行監督)で主人公の舞妓見習い・春子役を主演していた女優さんでした。のんさんと言い声優としても俳優さんが頑張ってますね。

音楽、歌声と歌詞とストーリーが一致して気持ちよく歌の世界を楽しめましたが、このグループ、そういえば紅白にも出演していたのですね。「前前前世」という曲名でわかりました。(写真はネットの画像から)