箕楓軒の7月のお茶会

7月2日、今日は東京都議選兵庫県知事選の投票日、そして将棋の藤井聡汰四段が30連勝をかけて勝負する日ですが、私は人生初体験の日でした。
お茶の先生のお茶会の裏方でお手伝いに行きました。8時45分に中央生涯学習センターの3階のお茶室箕楓軒の前に行くことに。
もう9時からのお客さんが行列を作って待っておられます。45分きっかりに鍵を開けに来られて準備の私たちも中に。
受付の準備をしたり、水屋の支度をしたりします。床の間のあるお座敷に続く水屋のある部屋の真ん中には今日使うお茶碗が30個ばかり出してありました。前日から準備に入っておられた先生の娘さんに、平家物語で講座室に向かう時、出会いました。
私はお菓子担当と言われていましたので、エプロンをして待機。
絽の着物姿の方たちがお点前をしたりお運びをされます。

お茶室に入る前、控えの間で最初に目に入るのが島津久子さん直筆の扇子です。
先生のお話では、今から何十年も前、島津久子さんが箕面の桂侯爵邸にお見えになったとき
おもてなしでお茶を点てられたときに記念に書いてもらったというお話でした。
「天には星、地には花、人に愛」と読めます。
お部屋に入ると、まず竹籠に鮮やかなオレンジ色の花と真っ白な八重の木槿に薄。
そして掛け軸は大胆な筆。香合は蛤(はまぐり)です。

お道具は写真を見て:


水差しは「瑠璃切子」と書いてありますので、日本製のギヤマンですね。蓋がピタッと合いました。煙草盆のセットの中に九谷焼の「火入れ」があります。中の灰に火箸でキレイに模様を付けておられるのを見ました。いろんな作業がありますが、それぞれ皆さん分担なさって進めておられました。


使われたお茶碗の中には、ガラス製のもあれば赤いフィンランド製のも。
石川県の九谷焼珠洲焼、なども。形も本当に様々です。一人2服いただきます。


大きな薬缶に湯を沸かして、それぞれのお茶碗にお抹茶を入れ、頃合いを見計らって柄杓で湯を注ぎ、茶筅を持った方たちがお茶を点てて、次々と着物姿の方たちがお運びをされます。
お点前は、先生が次は貴女よ、とご指名です。お茶席でお茶を点てるのは初めてという方もありました。お役目を終えて戻ってこられたとき、ほっと一息ついておられます。
さて、私はといえば、7組(1組20人程)のお客さんにお茶とお菓子をお出しするのに、主菓子と干菓子を器に入れて湿らせた黒文字のお箸を添えて準備します。15個入りの箱に入ったお菓子の箱が空になると、その箱を潰して片づけたり、干菓子の入った空ケースを重ねて片づけたり、結構仕事があります。着物を着た大先輩は7回、棗(なつめ)の中のお抹茶を足したり、鳥の羽で器についたお抹茶をきれいに落として山型に整えたり、茶巾を絞ったり、黒文字を水につけておいたり、と沢山の役目をこなしておられます。


青海波模様が入った器に入れる主菓子は水色に一点の露と朝顔の葉、中は黄色の練り餡。

貝殻の左端下に波模様が描いてあるお皿は先生の娘さんがバリ島で探して買ってきたと話しておられました。赤黒い色をした茶杓はハワイの木だそうですので、国際色も豊か。黒い銘々皿はフキの葉を漆で塗りこめたもので、正座が苦手で廊下の腰掛に座るお客様用です。

最後の7組目の時には、受付にいたNoさんと私もお客さんになっていいからと部屋に入れていただきました。主菓子は5つか7つ、干菓子は11個と奇数で入れることも学びました。