お任せ鮮魚と3月のお茶のお稽古

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先週金曜日は3月のお茶のお稽古日でした。先月、胆石の手術でお休みだったNoさんは無事退院して今回は出席でしたが、Naさんが東京の息子さんの家族が来られていて欠席でした。この日は前日にお任せ鮮魚の電話があり、朝、魚の箱が届いていつものお二人が取りに来られました。ゴミ出しの日でもあるので、お昼前までに魚をさばいて内臓を出してしまいたいので頑張りました。

まずレンコ鯛と格闘。今まで塩焼きが多かったのですが、昨日は片身をお刺身にしてみました。身は上手く切り取れたのですが皮むきが大変でした。頭は塩をして焼きました。残りの片身は半分に切って煮ることに。料理酒とお醤油で煮込むと、しっぽは立つし、身はエビぞり。凄い!でした。 他に山カレイ4匹とボイルしたホタルイカが2ケース。ハタハタが3,40匹。電話したお一人が「小鯵はもういいんだけど」と言われて、「そうね、細かくて数の多いのは大変よね~」と言ってたのですが、昨日はアジではなくてハタハタが大変でした。ヌルヌルするし気は急くし多いし。我が家では息子たちも含めてハタハタは北陸のカラメル入りの醤油で煮るのが美味しくて大好きですが、これだけ多いと半分は冷凍することに。半分は干して焼くと美味しいんだろうと昨日からサンルームの窓を開けて風を入れて日に当てています。この日は、生ワカメをお茶仲間と先生にプレゼントと思ってビニール袋に入れて3個準備しました。

さて午後2時前、バス道を歩いていると先生のお宅に通じる曲がり角を灰色の軽自動車が曲がりました。いつもは黒なのにと思いながら、車庫のところで降りてきたNoさんに、病後はいかがとお伺い。次にNaさんのことを尋ねたらお休みということでした。二人で玄関までお庭を歩いたので今日は先生のお宅の春の花の写真は撮らず、代わりに我が家の玄関先のビオラの写真を。

お部屋に入ると立雛を描いた掛け軸に床飾りはいつもと違いました。お月謝を出して、先生とNoさんにワカメの袋を。Naさんの分も届けるからと預かってもらえました。お花は椿と土佐ミズキより花の小さな伊予ミズキが生けてありました。

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これは利休忌の特別な飾りだそうです。利休忌というのは茶道を大成した千利休の命日、旧暦の2月28日に豊臣秀吉切腹を命じられました。新暦に直すと3月か4月になるので、表千家が3月27日裏千家が3月28日に行うことになっているそうです。先生は表千家です。

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掛け軸を利休さんに見立てて、お茶をお供えする儀式、供茶(くちゃ)が行われます。天目茶碗にお湯を入れてお薄茶の粉を入れ、かき混ぜないでそのままにして、床の間の前で、掛け軸側にお茶碗の正面が向くようにして、漆塗りの黒い台の上にお茶碗を乗せてお供えします。

今日はNoさんが病み上がりなのでお点前は私一人ということで、立礼式。それも最初は先生が点てて下さることになりました。それまでは社会勉強ということで1時間ほどお喋りタイムでNoさんのお話をきいたり、先生と3人でお話の時間でした。

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水差しは赤絵の京焼。棗は立雛が描かれたものでした。

久しぶりの立礼式で最初はとまどいましたが、徐々に思い出して何とかお二人にお茶を点てたのですが、三杯目を点てるように言われ、その三杯目は先生からお自服を(で?)と言われたので、作法を教わって自分の点てたお茶を自分で飲みました。

最初に先生が用意されたお茶碗は内側が金色。純金の金箔が使われていたお茶碗で初めて見ました。金箔の本場、金沢で手に入れたお茶碗で、「茶せんを使うと剥がれませんか?」とNさんが質問。水屋から「剥がれてもいいのよ」と先生のお返事。本格的なお茶席では出せないお茶碗だからということでした。金色が光を反射していつになくお茶碗の中が明るく見えて、お抹茶のグリーンが映えます。 

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生菓子は先生手作りのお菓子で、菓名は「『柳は緑、花は紅』という掛け軸があるでしょ、あのつもり」とのこと。とっても美味しい餡が入っていました。お皿は「都をどり」の際に頂くお皿でお団子(提灯?)が色違い。黒文字をお菓子に差し込んで手元の懐紙に取り、自分用の金属製の楊枝で食べます。干菓子はオレンジピールと極小の丸いお煎餅でした。

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替え茶碗は春の草花を描いた京焼のお茶碗。

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お点前の最後は柄杓と蓋置の飾り付け。蓋置の絵はワラビですね。

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この日は、20度になるというのでセーターではなくて、春向きの薄手の二ットの上着とスカート。いつもなら炉の炭火で部屋全体が暖かくなっているのですが、この日は一人お休み、その上、お点前は私一人ということで、炉に炭火は入ってなくて、立礼式テーブルの埋め込みの電熱の上のお窯に湯を沸かせているだけ。開けっ放しの10畳と6畳の部屋全体が暖かくなるまでには至らず。伊達の薄着でレザーのカバーの椅子に座って話し込んでいると一寸冷えてきました。早く、熱いお茶を飲みたいと思って珍しく私から途中で立ち上がってお喋りを切り上げて水屋に直行しました。強い日差しに誘われて薄着したのが失敗でした。日向と家の中の温度差が大きいのですね。甘いお菓子と熱いお茶にホッと一息でした。