7月のお茶のお稽古


7月は2日の日曜日にお茶会がありましたので、約4週間経ってのお稽古日になりました。
今週は、父の足首が炎症を起こして、痛み止めや抗生物質の薬の効き目も遅く、看護師さんの訪問日の昨日は特に腫れがひどく、先生の紹介状をファックスで市立病院へ送ってもらって緊急外来で診てもらうことに。あいにく夫は車を車検に出して帰りは外科医院によって来ることに。10時からエアコンの設置の工事が始まっていて、家を空けることはできず、夫に連絡を取って、お昼頃、タクシーを呼んで夫が付き添って父と母を病院へ連れて行ってもらいました。

いつ欠席の電話をしたものかと考えていた私でしたが、1時ごろ食事をして、夫にメールを入れて2時からのお茶のお稽古に出かけることに。4時ごろ、帰ってくるとき、南から一台の黒塗りのタクシーが。ひょとして、今頃まで…と思ったら、家の前で止まりましたので、やはりそうでした。入院とはならなかったようで、よかったと思いながら、隣の家の玄関のカギを開けて父が入るのを見届けました。
そんなわけで、何とか参加できたお茶のお稽古でしたが、
先生が、今まで経験したことがない”盆点て”をしてくださいました。
暑い夏とか、略式でもよい時に、お茶をたてる方法だそうです。
釜を使わず、鉄瓶とか、薬缶、押し出し式ではない昔のポットを使ってもよいとのこと。
掛け軸は瀧の字、お花はセミ籠に。

白いのが姫タデ、
ピンクのカライトソウ、
大きな白い花は、祇園守りという名前の付いたムクゲ
この”祇園”が、この日のお茶のお稽古のキーワード。
控えの間の色紙は祇園祭でしたし、主菓子も祇園祭関連でした。
祇園祭には、いつの間にか、前祭りと後祭りができたようです。
23日の日曜日、神奈川の姪っ子が大阪へ遊びに来たついでに隣へ寄ってくれたのですが、話を聞いてみると、京都に2泊して祇園祭の後祭りを楽しむんだとか。25日まであったということかな。
さて、先生がお手本で先に”盆点”(”盆点前”)を実演。大きな丸いお盆に、袱紗がかかっています。
 
袱紗のかけ方にも決まりがあって、わさ(縫い合わせてない)部分が右になるように被せてあります。
立礼式の専用テーブルでやりましたが、お座敷で座ってする場合も同じだとか。略式であっても、あとは作法通りなので、きちんと知っていることが前提と言われました。
袱紗を手に取って、作法通り三角形に折り畳み、腰に付けます。(洋服の場合は帯の代わりにベルトをしていますので、ベルトに挟む)
乱れ盆という溜塗のお盆の上に、棗(なつめ)と仕組み茶わんが乗っています。
棗をお盆から取り出して右手に置き、茶筌も取り出して棗の右手に置く。茶杓と布巾はお盆の上に直に置きます。そのため袱紗で清めたりするのが加わります。
水差しは置いてないので、すべて鉄瓶のお湯を使って。迷わなくていいですね、と一言余計な私。


そして、銘々皿に出されたお菓子は黒糖の水ようかん。
このお皿が菊の形です。食べ終わったら裏を見て、菊水鉾の銘が入っているからと言われました。(→刻印されていました)
祇園祭の菊水鉾のところで出されたお皿で、毎年色が変わるそうです。代金を払って、お菓子を頂くとお皿がついてくるとか。三人分のお皿がそろっていました。黒糖の味が何とも言えず美味しくお茶にぴったりのお味でした。
出されたお茶わんは、糸底が5角形の星形をした変わったお茶わん。絵柄は7色が重なって虹か天の川で七夕がテーマ? もう一つのは大阪の天神祭りの船渡御を描いたもの。


私が選んだのは、最初に先生がお手本で使われた九谷焼の五彩のお茶わんと、サギ草を描いたガラス製の平茶碗。
棗は、”誰が袖棗”という名前があるそうですが、絵はトンボが描かれていました。着物の柄と言われたかな?
ガラス製の蓋つきの器に出されたお菓子は、
先生手作りの寒天入りの水色の夏菓子。
水色がガラス越しにとてもきれい。