思いがけない出会いと春山ドライブ

9日、月曜日、忙しい日でした。朝は父の訪問医の先生の往診日、それが済むとヘルパーさんが30分、ブランチのパンとサラダと牛乳とヨーグルトと食後の薬を出して父に声をかけてから、夫と車で病院のリハビリ病棟の母を訪ねました。

  ほろりと ナースの優しさ 春夕べ
  病窓に 眠りしままの 箕面の山
  リハビリの 病床に移る 春寒し
  腰痛の いまだありて さくら散る
  腰痛の 少しやわらぎ 春日差し

看護師さんが来られて、昼食前のインシュリン注射の実習、夫の4回目、終わると母の車椅子を押して食堂へ。指定位置へ母を置いて皆さんにご挨拶して、食堂の外へ出ました。そこで、車いすの女性が私を見つけてビックリ顔! その顔を見て、私が「まぁ、Oさん!? こんなところで、どうして〜」。夫にも、「ほら、子ども会で一番背の高かったO君のお母さん」と紹介。すぐ夫も思い出して、ご挨拶。「脚の骨折、交通事故よ〜。2月から。二中前の交差点を青信号で渡ってたら、女性が運転する軽にはねられて・・・」「救急車でここへ?」「そう、7時ごろ、暗い中、黒い服着てたから分からなかったのかな・・・」と。「紫色の肩掛けをかけたのが私の母、96歳で大腿骨骨折」「あぁ〜いたはった、紫色の人」「お父さんは?」と聞かれました。5年ほど前、父が市立病院から老健に移り、そこのイベントで、Oさんご一家と一緒になったことがありました。それで、父のことを。「父は、家に戻っています。ご主人は?」と今度は私が。「主人は88歳で亡くなったの」「そうでしたか・・・」ということに。
Oさんは、息子の子ども会で知り合った方ですが、私の小学校の大先輩。北小学校の一期生です。まさかこんな所でお会いするなんて。5月半ばまで入院と仰っていましたので、またお見舞いに伺いますと言って別れました。午後一時からは糖尿病食の栄養指導を受ける日でしたので、地下の食堂で二人で昼食を摂ることに。時間があるので200円足してコーヒーも飲みました。
地下の売店の…と聞いてきた場所がわからず、ウロウロしていると、声をかけられ誰かと思えば、中学校1年の同級生のT君でした。私、思わず「生きてた〜!!」。夫がびっくりしていますが、3年ほど前の中学校の同窓会で、卒業以来初めて会った時、大腸がんの手術の直後で調子が悪いということでした。その後、写真の送付の時に、個人で撮った写真を我が家まで持ってきてくれて、調子が悪く再入院と聞いていたのでした。その時以来の再会でしたので、思わず嬉しくて。でも、元気そうな顔でした。「なんで?」と聞かれたので事情を説明して、「で(あなたは)?」「いろいろ検査や」「そう、じゃ、またね」「またな」となりました。まさか、こんなところで!!が二回目です。
迷路の突き当りみたいな場所の小さな部屋に入って、糖尿食の講習を受け、家に帰ったら2時。父の様子を見て、今度は、我が家の玄関の鍵を開ける前に夫が「このままクリーンセンターに行くぞ」と言い出しました。処分する隣の椅子が車庫の横に置いたままだったり、我が家のパイプ椅子も一脚処分まちですし、ひもで縛ったままの古い布団もあるし、この際、私のカセットテープがぎっしり詰まった3つのケースもついでに捨てようと決心、夫がその気になってくれた時がチャンスと即行動です。今年に入って初めて市のクリーンセンター(焼却場)へ向かうことに。
町中の道をそれて、山に向かう道を少し行くと、あれ、あれ!! 『土砂崩れのため、通行止め』!?
止めた車に係りの方が寄ってきて迂回路の地図をくれました。「いつからですか?」と聞くと「20日ほど前から」ということです。
地図を見ると茨木の方へ向かっています。10キロの迂回路です。ドライブのつもりで覚悟を決めて再出発です。キリシタンの隠れ里の看板も出てくるくらいの山奥の風情。段々畑やジェットコースター並みの坂道を下ったり、途中で夫がナビを使いだしましたが、上手に案内してくれて、たどり着きました。こんな時に限ってカメラを持たずに出てきたことを悔やみました。山の中の春は遅く、まだ桜が咲いていたり、山桜の淡いピンクに若葉の色とりどりの緑の濃淡。ミツバツツジの透明感のあるピンクと、本当に絵に描いたような美しい景色が次から次へと。クリーンセンター内の道も桜の並木が続いたり、なかなか見ごたえがあります。(ネットで一番近い写真を探してみました)
それにしても、清掃車に一台も出会わなかったのが不思議と思っていたら、帰りはナビが別の道を示しています。勝尾寺から滝の上へ出てドライブウエイを下るコースです。なるほど、茨木経由ではいくら何でもおかしいと思いました。でも、キロ数は同じ10キロと出ています。
クリーンセンター側から下ってすぐ右に曲がる勝尾寺への道は夫も初めて通る道。勝尾寺も枝垂れ桜が満開でした。まさか、勝尾寺へこんなことで来るとは・・・。外気温は11℃です。川沿いの道を滝に向かって走っていると対岸の山が崩れて沢山の倒木が見えました。昨年の台風以来、箕面の山は荒れ果てています。まだ滝道も開通していませんし。
こちらのコースに入ってから、市委託の何台かの清掃車とすれ違いました。私たちは知らないで行ったので、あそこまで行くと茨木寄りの迂回路を案内されるのかと思いました。知っていれば勝尾寺からクリーンセンターへ行けたわけです。それにしても、箕面の山で土砂崩れなんてニュースは知らなかった。丁度そのころ我が家も母の入院騒ぎで大忙しだったので、無理ないか・・・でした。もらった地図の発行は「大阪府池田土木事務所」になっていますので府道なのかな、あの道は。思いがけない通行止めのおかげで、春山の景色を存分に楽しめるドライブができました。
我が家につくと、すぐ部屋を暖めて、父を呼んで遅いコーヒータイム。地図を見せてドライブコースの説明。

◎地図の一番下からチョロっと出ている緑の線がスタートで、オレンジ色部分が通行止め区間。迂回路は、彩都トンネルを通って、茨木市に入り、新名神(点線)の高架(餘部より高い空中道路が二本)の下をくぐって、43号線で箕面に入り直して、いつもの逆、奥から右折してクリーンセンターへ。ここで、燃えないゴミや大型ごみを引き取ってもらって、料金190円を払って、今度は勝尾寺へ。滝の上からドライブウエイを下って、被昇天学園(今は別名でしたが…アサンプションだったかな)の横の道からわが家へ。1時間半のドライブでした。