6月のお茶のお稽古と地震

◎金曜日の22日、午前中は両親のお風呂の介助に看護師さんが来られます。その時間に、父のブランチ、母の昼食の準備。午後からはお茶のお稽古でした。月曜日があの震度6弱地震に揺れた日でしたので、色んな情報が聞けるはず。先生と生徒3人で、お稽古の前に地震の話を30分ほど。やはり箕面市でも東の方が揺れも被害もひどかったようですが、駅周辺の方でも、食器棚から食器が飛び出して、高級な食器ほど割れてしまったというお話も。置き場所の位置にも関係があるのかもしれません。


先生の息子さんは我が家の次男と同学年の同い年。3人の娘さんがいて、ちょうど上は6年生、一番下が1年生だそうです。通学途中に地震にあって、6年生は集団登校の責任者。道路脇にしゃがんで頭にカバンを置くように言ったそうです。自動車は止まってくれないし、1年生は泣き出すし、大変な思いをしたそうで、後から精神的に不安定になって学校へ行きたくないと言い出して、カウンセラーさんに相談しないといけないといってるそうです。大人の私たちは、揺れるとあの阪神淡路大震災と比べますが、小6だと、7年前の3・11の東北大震災の映像が甦ってきて、あんなに恐ろしいことになるんではないかと不安に思うそうです。子どもながらに責任を感じてプレッシャーと恐怖と闘っていたんですね。
先生のお庭のピンクのシモツケ、紫のブッドレア、その根元近くにブンブク茶釜の狸の信楽焼。かなりの大きさです。
床の間の掛け軸はアジサイの絵に、『滴翠』(てきすい)の文字。翠(みどり)が滴(したた)る(したた)、滴る翠の頃というわけですね。

花は、竹籠の花生けに、白い木槿ムクゲ・モクゲ)とアジサイと赤の水引草。
そういえば、先生が木槿の品種を何度か繰り返しておられました。メモで確認。『祇園守り』と書いてあります。
花は真っ白で真ん中にまた小さな花びらがついていました。八重咲ほど豪華ではありませんが、変わっています。Wikipediaによりますと:

祇園守(しろぎおんのまもり) - 八坂神社の粽の代用とされる白祇園守は内弁があり、半八重咲と称する。この品種は、御茶事の花、生け花として、もとは源氏の武士の間で広く栽培されていた。
・茶道においては茶人千宗旦ムクゲを好んだこともあり、花のはかなさが一期一会の茶道の精神にも合致するとされ、現代ではもっとも代表的な夏の茶花となっている。

棚は黒漆の二段の棚で、正面の真ん中の棚には水を表す切込みが入っていて、水差し棚と呼ぶそうです。
棗(なつめ)は金魚鉢に金魚と一緒に入れる水草と蛍。蓋を開けると裏にも明かりをつけた蛍が一匹。
お二人は、体調不良で、この日、お茶は点てないで戴く側にということで、私が4杯続けてお茶を点てることに。途中、一度だけ袱紗(ふくさ)がよい音を立てました。親指で深い溝を作って引っ張るとパチンと最適な音が出ました。気持ちの良いものです。
風炉釜にまだ慣れなくて、点てたお茶を差し出すときに置く場所に戸惑ったりしました。



私がお客さんに回った時は先生が2杯続けて点ててくださって、アジサイを模した主菓子をいただきました。
透明の寒天が雨粒を表していて季節のお菓子でした。
器はイタリア製の陶器の楕円の蓋物です。
笹の絵の京焼のお茶碗。「笹は雪や雨でしな垂れても、しなやかに復元するので……」その先、何と仰ったのか、聞き漏らしました。
終わって、雑談の時間になって、先生が冷やした麦茶をガラスの器に入れて出してくださいました。これがまたとてもおいしいお茶でした。その時に聞いた話もショックでした。私より一つ年下のNさん。ご主人を最近なくされたショックで認知症になられて、今では電話にも出られず、外にも出られないほどだそうです。PTAのソフトボールを一緒にしていた時期もあって、買い物の途中で会うと必ず立ち話をした相手ですので、驚きました。Nさんの地域では、ご近所7軒のうち、6軒がご主人に先立たれた未亡人だそうです。高齢化と一人暮らしが増えています。

もう一つの話題は、箕面市長の独断専行。各市立小中学校のブロック塀を全部撤去することにして、もう撤去にとりかかっているとか。防犯カメラも市内全校区に取り付けて、お蔭で、年寄りの徘徊で行方不明者の捜索に役に立ったが、池田市に入ってからが判らず、亡くなって発見されたことがあったそうです。今回も、素早い対応。帰ったら、さっそく夕刊にも記事が出ていました。法令に違反するものはなかったけど、子供たちに不安を与えるからという理由だそうです。6年生のお孫さんの話を聞いた後でしたので、なるほど、そういうこともあるかもしれないと思いました。
昨夜、Eテレでフジコヘミングさんのスイッチインタビューを見た後、NHK総合を見るとSONGSで高橋真梨子さん、寝なきゃと思いながら見ていると、ぐら〜っときました。船酔いしそうな気持悪さ。かなりの大きさの余震です。3分ほどすると字幕が出て、大阪北部震度3の地震箕面は震度3でした。まだまだ油断はできません。