映画「コスタリカの奇跡〜積極的平和国家の作り方〜」



先日、お供えを持ってきてくださったOさんと何年振りかで政治の話になって、日本が世界に誇れるものは何? 日本が世界に貢献できる道は何?という話になって、「実は私、『コスタリカの奇跡』という映画を父が亡くなる前日に見たんだけど、あの戦争放棄、軍隊をなくした国の…」と話したら、Oさんが「そう、日本は広島・長崎の原爆を経験した唯一の国で、反原爆、反核を訴えて世界平和の道で貢献したらいいのよ」と、そういう話になったのでした。
あの日、9月8日(土曜日)、箕面市役所隣のグリーンホールでは「コスタリカの奇跡」の上映会がありました。箕面市平和団体が総力を挙げて取り組んでいるような感じで、ロビーには貼り紙や飾りつけがしてあり、それを読んだり、小物を売ったり買ったりしている人たちで賑わっていました。チケットを買ってもらったSさんたちや、小中の同窓生だった一人に出会ったりもしました。
←中学(高校?)生たちが調べた内容が張り出されていました。
映画は、軍隊を捨てたコスタリカの苦闘!?を描いたもので、深く考えさせられました。
奇跡は天から降ってくるようには起こらないということを思い知らされました。

国民の確固たる意志や強いリーダーシップが必要です。そして潰そうとする勢力との戦いに勝たなくてはなりません。アメリカに近い中南米コスタリカでは、アメリカの干渉や脅しに文字通り抵抗して戦っていました。願えば叶えられるなんて甘いものではないということでした。日本が平和憲法を守ることができるか、相当の覚悟でかからないといけないと思いました。でも覚悟を決めてやるだけの価値あることです。軍事費にかけるお金をそっくり社会福祉や教育に充てることができます。健康で文化的な生活のために、働いたお金を使うことができます。素晴らしいことです。日本がそんな国に生まれ変われたら、それだけで世界の平和が一歩前進するでしょう。そのための憲法は既にあるわけですから・・・その気になって、そういうリーダーを選べばいいわけです。(以下、映画サイトとブログの引用が残っていましたので内容紹介を兼ねてアップします)

★映画のサイトはこちらです:https://www.cinemo.info/movie_detail.html?ck=48
◎1948年といえば第2次大戦が終結して3年、日本は敗戦の3年後です。こんな早い時期にコスタリカでは軍隊を廃止、翌年には憲法でも宣言。その後70年も続いているわけですから本当に立派です。積極的平和主義というのは本来コスタリカのようなあり方を言うので、安倍さんのは盗用で本来の意味を汚していると思います。

コスタリカの奇跡 〜積極的平和国家のつくり方〜

時間 90分 / 57分 製作年2016  監督 マシュー・エディー、マイケル・ドレリング


Synopsis


1948年に軍隊を廃止。軍事予算を社会福祉に充て、国民の幸福度を最大化する道を選んだコスタリカの奇跡に迫ったドキュメンタリー


世界には軍隊なしで国の平和を保ってきた国々がある。そんな数少ない国の一つで、1948年に常備軍を解体した国がコスタリカだ。コスタリカは軍事予算をゼロにしたことで、無料の教育、無料の医療を実現し、環境のために国家予算を振り分けてきた。その結果、地球の健全性や人々の幸福度、そして健康を図る指標「地球幸福度指数(HPI)」2016の世界ランキングにおいて140ヶ国中で世界一に輝いているのがコスタリカである。またラテンアメリカで最も安全とされている国でもある。


コスタリカの奇跡 〜積極的平和国家のつくり方〜』は、1948年から1949年にかけて行われた軍隊廃止の流れを追いながら、コスタリカが教育、医療、環境にどのように投資して行ったのかを詳しく説明する。アメリカでは公的債務、医療、そして軍事費が日増しに増大していっていることとは対照的だこの映画は軍隊廃止を宣言したホセ・フィゲーレス・フェレールや、ノーベル平和賞を受賞したオスカル・アリアス・サンチェスなどの元大統領や、ジャーナリストや学者などが登場する。世界がモデルにすべき中米コスタリカの壮大で意欲的な国家建設プロジェクトが今明らかになる。

Story


1953年、アメリカのアイゼンハワー大統領(当時)は、軍産複合体を批判する有名な演説「鉄の十字架」別名「平和に機会を」で「世界は別の道を選ぶことはできないのだろうか?」と問いかけた今日のコスタリカに、その「別の道」を見いだすことができる。


コスタリカは1948年に常備軍を撤廃。1949年には憲法にも規定された以来、軍隊に頼らず、条約や国際法、そして国際機関との関係を強化しながら国際的な関係性の中で独自の安全保障体制を構築していった。


莫大な予算が必要となる軍事費の支払いから開放されたコスタリカは、この予算をよりよい教育や国民皆保険制度の実現のために振り分けてきた1948年12月1日に軍隊廃止を宣言したホセ・フィゲーレス・フェレールの「兵士よりも多くの教師を」というスローガンは有名だ。


このように、コスタリカ国際的な連帯や国際法を基にした平和国家建設への道を決断し、70年近く常備軍を持つことなく平和を維持し、繁栄してきたのだ。本作は、コスタリカを根底から揺るがした1948年の内戦の頃から軍隊廃止までの道筋を紹介する。コスタリカはこれまでの数十年で幾つかの重大な危機を乗り越えてきた。しかし、現在直面する危機が最も手強いものかもしれない。


「20世紀半ば、ホセ・フィゲーレス・フェレールが非武装を「制度化」した
その後継者たちは、教育や医療、福祉を充実させることで、非武装を「文化」にまで昇華させた。
21世紀の現在、彼らは環境問題に取り組むことで、その文化をさらに発展させようとしている。
− 足立力也(『丸腰国家―軍隊を放棄したコスタリカの平和戦略― 』著者)


改憲をめぐって自衛隊の存在が論じられている今こそ、70年前に軍隊を解体したコスタリカの画期的な取り組みから学ぶべきことが大いにあります。日本の全国民にぜひ見て欲しい貴重なドキュメンタリーです。」
ピーター・バラカンブロードキャスター

◎平和国家への道が平坦ではなかったということがよくわかります。
アメリカからの脅しにも負けず味方を増やして和平を成し遂げノーベル平和賞を受賞したアリアス大統領。アメリカのイラク戦争に賛成した大統領には国民が猛反対、司法も違憲判決を下します。ニカラグア軍の侵入に対しては、もし軍隊があれば戦争になっていたところを、国際法に訴えて勝利しています。どの危機に対しても、国民の圧倒的な平和への意思、文化ともなっている平和志向の在り方が救いとなっています。
☆☆ネットで見つけたブログから紹介です:https://blogs.yahoo.co.jp/sayuri2525maria/38423736.html


コスタリカは何度もアメリカの基地を置くように迫られた。
  米国の圧力に呑まれそうになりながらもモンヘ大統領
  米国と距離をおく中立宣言を。


▼それでも認めない米国に対して、アリアス大統領の取った方法は・・
 大統領選挙でアリアスは、徹底的平和路線を主張する
「中米では今、母親たちが息子を埋葬している・・」と。
レーガンは中米を戦場にしたがっていた。
ニカラグアの恐怖を煽るレーガン。(北の将軍様を悪者にして煽るアベソーリと同じ)
しかし、国民は再軍備をきっぱり否定


アリアスはホワイトハウスに呼ばれるが、レーガンには決して同調しない


ヨーロッパ各地の首脳を訪問し、ローマ法王サッチャー首相にも面会し、署名をもらって和平計画を発表。(西欧を味方につけた平和計画
その和平計画にニカラグアグアテマラなどの大統領たちも署名して、共に平和への道を歩んでもらう
このことによって、アリアス大統領はノーベル平和賞を受賞。
アリアス「米国政府もロシアも腰を抜かしたと思います。」


アメリカはコスタリカを脅したが、アリアスは人々に訴えた
「援助を失おうとも、未来を見据えよう。この道(非武装中立)が国益だ」そして、人々の支持を得て、米国の圧力を退けた。
平和主義的な文化を持っていたからこそ、アメリカの圧力にも負けなかった。


アメリカのイラク戦争が起きると2003年のバチェコ大統領はこれに賛同
 国民は猛反対で、結局、大統領の友人が大統領を訴え、勝訴
最高裁は、イラク侵略支援は、コスタリカ憲法と平和的伝統に反するとの判決


2010年ニカラグア軍の侵入には、「国際法」を活用
ニカラグア軍がコスタリカ領土に侵入
軍隊があれば戦争になっていた。自衛軍の必要を説く政府にも国民は反対
結局国際法に訴えて、勝利を収めた


(ブログ主さんの感想)
アリアス大統領の知恵と勇気、国民の圧倒的な平和思想、
完璧な三権分立による司法の平和的判断、
選挙制度や選委員会も司法も独立した機関で、不正は一切ありません。うらやましいですね〜。(涙)