10月のお茶のお稽古


先週の金曜日は10月のお茶のお稽古でした。
お一人が10月の初めに高校生のお孫さんの海外留学先のニュージーランド旅行に息子さん夫妻のご招待で一週間滞在と仰っていましたので、そのお土産話を聞くことに。お孫さんおススメのニュージーランドで人気というチョコチップが入ったクッキーをお茶菓子に頂きながら。

もうお一人からは神社の秋のお祭りが終わったのでと天神さんのマークの角砂糖を一箱頂きました。紅白の角砂糖だったのが、クレームをつける人がいて白一色にしているというお断りが。食紅がダメということらしいですが、それなら富山の極彩色の祝い蒲鉾なんてどうなるの?と言う話にも。百年は続いていると思われる伝統の食べ物が今も残っているのに。でも、お客様?からクレームがあったことは無視できなくて白にしてるのということでした。

さて、秋の名残の残花をたっぷり活けたお花は、愁明菊の赤と白、フジバカマ、ホトトギス、タデ、小エビ草、今はまだ青い実の美男カズラ、高砂芙蓉、そしてブッドレア(和名はフサ藤ウツギ)。数えると10種にも。数はどうでもいいの、秋の名残の花はたくさん活けていいのだからと先生。
掛け軸は先月と同じ「忙中閑あり」で一筆の舟と満月。

棚は置いてなくて黒くて丸くてコロンとした丹波焼の水差しが畳の上に直置き。正面にくぼみがあったので、「おへそ」と言ったら「えくぼ」です。品よくと言われました。そうですね。
風炉は来月からは使わなくなりますが、寒くなってきたので、もう少しお客さん側に近づけて真ん中に移動させる場合もあるそうです。なるほど、気温や空気に敏感。そして何事もお客様本位です。

水屋に入ると緑の木の葉の銘々皿に主菓子が置いてありましたので、お一人分ずつ運ぶことに。
軸の方を右手に置いたほうが収まりがよいと思って置いてきたのですが、それは自分から見てのこと。
お客様に出すときは、それをひっくり返して置かないといけないのを忘れてしまって、先生が直しておられました。一手間が抜けていました。

濃い青磁のお茶碗には模様が入っています。狂言袴という名前がついているそうです。
松にウサギの絵が描いてあるお茶碗は和歌山の葵窯の刻印が入っていました。

お干菓子は、先生手作りのもの。
2種類あって、下のは菊花を模したもの。白と黄色でできています。
上のは・・・? はったい粉の型抜きです。
「当ててごらん、季節感でわかるでしょ」と言われました。
米粒が分かったので、「稲穂?」「そう」と言われました。
赤い棗に描かれた絵柄は、稲穂に群れる雀たちですので、呼応しています。

9月のお稽古でも使われた満月にススキのお茶碗、
お茶碗の中にも満月が描かれています。
金彩が施されていて、とても華やかな感じがします。
つい先日、そういえば満月でした。秋もいよいよ深まります。