◎月曜日の「特別な1日」さんの記事は毎回映画レビューです。今回は日本映画、それもドキュメンタリー映画の「i-新聞記者ドキュメントー」でした。新聞記者といえば、東京新聞の望月衣塑子さんをモデルにした映画「新聞記者」が参院選挙前の6月の28日公開になり大ヒットしました。私も30日に見て7月2日のブログにとりあげていますが、ここではで関連ツィートを取り上げた7月5日の記事を紹介です:
◎望月記者のひととなりを「ハルメク」の記事で紹介しているブログはコチラ:
◎今回のこの映画は、その望月記者を1年以上追った森達也監督の映画です。どちらも、「河村光庸プロデューサーが同時並行で進めていた」映画だそうです。SPYBOYさんは舞台挨拶付きの映画をご覧になってのレビューです。是非こちらで:(代々木公園のイチョウの写真が素晴らしいです!)
◎SPYBOYさん、この映画はお勧めと書いておられますので、そこをコピーです:
ということで、今回のドキュメンタリーは大変面白かった。舞台挨拶で森監督が『望月記者はジャーナリストとしては欠点も多いし、やっていることは記者なら当たり前のこと』と言っていましたが、それがドキュメンタリーになってしまう、ということ自体が今の日本のお寒い現状を表していると思います。
彼女を孤立させないためにも、我々は自分が個を保っているかどうか、自分自身を突き詰め続けた方が良い。映画自体の出来も劇映画の『新聞記者』の何十倍も人間を掘り下げていたし、何よりも結論を押し付けようとはしていない。こちらはお勧めです。
◎上映後の森監督の舞台挨拶のお話を紹介されています。それによりますと:
先日行われた東京国際映画祭で「日本映画スプラッシュ作品賞」という賞を受賞した裏話が披露されました。東京国際映画祭には国の予算も入っています。こんな内容ですから😊、上映に当たっては圧力や忖度があっても不思議ではない。
しかし映画祭の現場責任者(プログラム・ディレクター)からは「しんゆり映画祭で「主戦場」が上映中止になっているような時だからこそ、是非 この映画を上映したい」という申し入れがあったそうです。しかも受賞してしまう😊。たかが市への忖度で上映中止にするような連中とはだいぶ違います(笑)。
やっぱり『個』をいかに保っていくか、それが我々にとっても大きな課題だと思います。
◎12日(火)に行われた日本外国特派員協会での森達也監督、河村光庸プロデューサーによる記者会見の記事が紹介されていましたので、そこから一部コピーです:引用元
http://cinefil.tokyo/_ct/17318219
“日本はまだ劇的に変われる可能性はある”森達也監督、“相手は政治権力ではなくて、同調圧力 ”河村光庸P-東京国際映画祭 日本映画スプラッシュ部門作品賞『i-新聞記者ドキュメント-』
2019-11-14
シネフィル編集部 @ cinefil編集部
i 新聞記者ドキュメント 森達也 河村光庸 望月衣塑子(前略)
この度、日本外国特派員協会にて森達也監督、河村光庸プロデューサーによる記者会見が11月12日(火)に開催されました。当日は、会見前の試写会にも申し込みが殺到し、国内外のメディア関係者やジャーナリストで満席の中、記者会見がスタート。
外国の記者は、質問に入る前に映画の感想・自身の国のジャーナリズムとの違いを語りだしたりと、白熱したQ&Aが繰り広げられました。この映画で取り上げられている事件が“辺野古埋め立て問題”“森友学園問題”“伊藤詩織さん準強姦事件”であった事について聞かれた森監督は、「それ以外にも撮影時にはいろんな事件や事故、災害も沢山起こりました。この映画で取り上げた事件はとても大きなものだったのに、いつの間にかほとんどの人が忘れてしまっていることがずっと気になっている」と日本の調査報道の少なさを嘆きつつ「日本人は新しい物、刺激的なもの、与えられたものにすぐ反応してしまうから、結局あの事件はなんだったのかわからなくなる」との危惧から、これらの事件にフィーチャーしたことを語る。
ドラマ版『新聞記者』を手掛け、『宮本から君へ』で助成金取り消しを受けた、最前線で戦っている河村プロデューサーは「直接的な政治圧力はほとんどなかったが、いろんな意味でメディアからの圧力はあった。ただ、『新聞記者』が大ヒットを記録できたので、これからもドンドンぶつかっていこうと思う」と語り、「相手は政治権力ではなくて、同調圧力。自分たちで作りだしている。空気のような幻を怖がっているだけであるということを実感として感じたので恐れることはない」と日本のジャーナリストにエールを送る。
最後に、望月記者の姿勢を他のジャーナリストが見習って変わっていく可能性はあるかと聞かれた森監督は、「このままではいけないという気持ちを、記者が一人ひとり持てば変わる可能性はある。日本のメディアは今本当にどうしようもない状態です。ただ、メディアと社会は合わせ鏡です。社会も3流です。その3流の社会が選んだ政治家も3流です、つまりこの国は3流の国なんだっていうことを日本人は意識したほうがいい。少しでもグレードアップする方法を見出さないと本当にダメな国になってしまうと思う。ただ、今の日本のジャーナリズムはおかしいと思っている記者や報道関係者は沢山いるので、何かのはずみで劇的に変わる可能性はまだ残されていると思う。あるいは、この映画を一千万人が見てくれたら」と締めくくった。
第32回東京国際映画祭 日本映画スプラッシュ部門にて作品賞を受賞した『i-新聞記者ドキュメント-』はいよいよ11/15(金)より新宿ピカデリーほか全国公開。