8月のドラマ・NHK「戦争画集」と「太陽の子」、「情熱大陸」の上白石萌音さん、「私たちはどうかしている」など

8月ももう月末を迎えます。猛暑とコロナで伝統のお祭りまでが消えた日本の夏も終わりが近づいています。子どもたちはこの危険な暑さの中、学校に通い始めているかと思えば、大学生たちは4月入学以来学校へ行くことも学友と会うこともなく2学期を迎えることに。相変わらず無策の政府と各自治体単位のバラバラの取り組み。涼しくなったころ又大きな波が来なければいいですが・・・

さて、メモ代わりに8月のドラマを並べてみます。見逃したのがたくさんありそうですが、ここ数年私はかなり連続ドラマを見るようになっています。昔のようにテレビのニュース番組をはしごして比べたりしなくなりました。キャスターで真実を述べる人たちがすでに局から追放されてしまったり、起用されなくなったりしてNHKはじめ民放の報道番組では以前ほど突っ込んだ内容を放送しなくなりました。ニュース番組を見てもつまらないのでドラマを見ることになりました。

今年は敗戦から75年の節目。NHKの番組もスケールが落ちたような気がします。お盆の数日私の蛙ブログへのアクセス数が普段の3倍ほどになりました。なんで?と思ったら「NHKスペシャル 戦慄の記録 インパール作戦」でした。これももう3年前の2017年のことです。それから比べると今年の戦争関連の番組、私も随分見逃しているかと思いますが、どうだったのでしょうか。

🔲今週月曜に見た「戦争動画~75年目のショートストーリー~」(NHK8月24日)はとてもよかったです。

(新聞の番組案内記事の写真より)

長澤まさみさんの第一話、朗読劇というより一人芝居です。原爆投下後一人の女性が家族を探して、やっと出会えた父も9月には息絶えて・・・コロナ禍で可能な演じ方を考えて条件が変わるにつれて出来ることも変わるのでこんな形になったとか・・・それでも伝えなければという思いがよく解ります。NHKの番組サイトの記事を引用です↓

戦後75年の今年、新型コロナの中で次々と中止に追い込まれる平和教育。そんな中、戦争の記憶を語り継ぐために一流のクリエーターが結集し、オムニバスでストーリーを紡ぎ出します。

巨匠・山田洋次監督は、はじめて朗読劇に挑戦。広島に原爆が投下された8月6日、その時を生きた一人の女性の物語を長澤まさみさんの朗読で。また被爆した少女を失った物語を加藤健さん、蒼井 優さんが演じます。

そして、黒島結菜さん・芋生 悠さんのコンビが演じる沖縄戦の壮絶なドラマ。ひめゆり学徒として戦場に向かった二人の女性の苛酷な戦いと友情の物語。

番組を案内するのは、日本を代表する映画俳優・吉永小百合さん。ニューヨークの坂本龍一さんとリモートでコラボレーションし、平和の詩の朗読も披露します。

さらに、橋本環奈さん、松下由樹さん、田中要次さんが家族を演じるドラマなど、家族全員で見られる平和の物語です。

2つ目のお話は全身大やけどで死にかけている幼い孫娘のためにミカンの缶詰を譲ってくれた女性(蒼井優)にサツマイモを届けに来るお爺さん(加藤健一)の話。夫が今年はミカン缶買ってないのは何で?なんて途中で聞いてきます。3話はひめゆり部隊のお話。沖縄のひめゆりの塔の展示室で沢山の手記を読んだのを思い出しました。3つの独立した75年前のお話を串刺しのようにしているのが橋本環奈さんと父親、母親の2020年の家庭劇。1話の長澤まさみさんの最後の涙にもらい泣きしました。

🔲「太陽の子」、去年の撮影風景を放送の数日前にメイキング映像の紹介で見ました。7月の突然の自死に驚いた三浦春馬さんが柳楽優弥さんの弟役で出演しています。丸刈りの三浦さん、ひょっとしてカツラ?と思ったら、地毛を丸刈りして撮影に臨んだそうです。

【あらすじ】

太平洋戦争末期、京都帝国大学の物理学研究室で原子の核分裂について研究している石村修(柳楽優弥)は、海軍から命じられた核エネルギーを使った新型爆弾開発のための実験を続けていた。空襲の被害を防ぐための建物疎開で家を失った幼なじみの朝倉世津(有村架純)が、修の家に居候することになる。そこに修の弟の裕之(三浦春馬)が戦地から一時帰宅し、久しぶりの再会を喜ぶ。爆弾開発の実験がなかなか進まないなか、研究室のメンバーは研究を続けていく事に疑問を持ち始める。そして、裕之が再び戦地へ行くことになったやさき、広島に原子爆弾が落とされたという知らせが届く。研究者たちは広島に向かい、そこで焼け野原になった広島の姿を目撃するのだった。

🔲23日の「情熱大陸」は上白石萌音(かみしらいし・もね)さん。萌音さんは今年冬の連ドラで佐藤健さんと共演した「恋はつづくよどこまでも」が大ヒット。昨年の深田恭子さんと横浜流星さんの「初めて恋をした日に読む話」の逆バージョンでしたが、ついつい最後まで見てしまいました。萌音さん、役者さんとして活躍ですが、元々はミュージカルがスタート。私も映画館で観た周防正行監督の「舞妓はレディ」でデビュー。透明感のある歌声が魅力です。その後は堂本光一井上芳雄の本邦初演のミュージカル「ナイツテイル(騎士物語)」にも出演、私はこれも大阪公演を見て、萌音さんの声の魅力を改めて実感しました。「情熱大陸」では、堂本光一さんがリーダーシップをとってコロナ禍でも楽しめる舞台をということで開催されることになったコンサート形式の「ナイツ‣テイル」のリハーサルに出かける萌音さんを稽古場に潜入取材しています。 妹の上白石萌歌(かみしらいし・もか)さんとよく似ているので混同しがち。「Aスタジオ」で鶴瓶さんのアシスタントをしていたのが萌歌さんで、「義母と娘のブルース綾瀬はるかさんの娘役を、大河ドラマ「いだてん」で水泳の前畑秀子を演じていました。

🔲新しく始まったドラマ「新水曜ドラマ 私たちはどうかしている」(日本テレビ系・夜10時)、今週はお茶会の場面がある第3話でした。これも漫画が原作だとか。今時珍しい着物を日常着にしている老舗の和菓子屋さんの跡取り息子高月椿(横浜流星)と、15年前母親と一緒に住み込みで働いていた菓子職人の娘七桜(浜辺美波)の『クールジャパンなラブ・ミステリー』。舞台が石川県の金沢、お茶とお菓子の世界。金沢のお菓子処は森八が有名。加賀市は福井寄りですが、前田の殿様の弟が大聖寺藩の殿様なので、父の実家のある大聖寺は御城下。それなりの格式のある町並みで私が小学生の頃は京都の町とそっくりの格子戸のある家並みでした。美味しいお菓子屋さんが大聖寺駅周辺には沢山ありました。北陸線加賀温泉駅ができサンダーバードが走るようになって大聖寺駅を素通りすることになってからこの元城下町は廃れに廃れて昔の面影がありません。それでも私が大聖寺の近くの山代温泉にある夫の実家で夫の両親と同居していた2年間、義母は季節のお菓子をお茶の時間には出してくれました。夏は7月1日に食べる氷室饅頭、お正月は前田家の家紋の梅鉢の福梅という紅白のお菓子を食べるのが習わしです。陶器は九谷焼漆器能登や山中塗ですので、やはりお茶とお菓子と道具類には敏い人たちが暮らす町でした。そんなこともあって興味津々。f:id:cangael:20200826144141j:plainこのドラマ、和菓子をとても美しく見せていますし、着物姿の若い男女の姿も新鮮でとにかく美しい。20歳の浜辺さん、来月24歳の年男の横浜さん、美しい盛りの20代前半ですからその美しさを見ているだけでも素敵です。男性の着物姿、そういえば、私が小学生の頃、会社から帰ると父は背広を脱いで母が後ろから差し掛ける着物の袖に手を通して腰で帯を締めてくるっと回すと着物姿に変身。昭和20年代から30年代初め、男性の室内着はまだ着物だったのを思い出しました。f:id:cangael:20200828072226j:plain さて、大旦那の佐野史郎さんから「不義の子」と言われる孫の椿の母親を観月ありささんが演じています。どちらも怖い。椿は名前も知らない七桜に会ったその日、七桜の菓子職人としての腕とセンスを見込んで、親が決めた3日後の結婚をぶち壊すため「ねぇ、あんたさ、俺と結婚しない」とプロポーズ、「しましょう、結婚」と答える七桜も、15年前、椿の父親を殺した犯人とされた亡き母の事件の真実を探るため光月庵に乗り込めるという下心でプロポーズを受けるのですが、お互い惹かれ合って偽装結婚から恋愛が始まる兆し、この二人は本当にどうかしています。椿を演じる横浜流星さん、相変わらず表情とセリフ回しによる繊細かつ丁寧な心の動きの表現が冴え、陰のある青年を魅力的に演じています。浜辺美波さん演じる活発で芯のシッカリした七桜、二人は同い年ですが今は椿をかばったりリードしています。かなり進展が速いので次回も楽しみ。脚本の衛藤凛さんの過去の作品には上野樹里玉木宏の大ヒットドラマで映画化もされた「のだめカンタービレ」や最近では杏と宮沢氷魚の「偽装不倫」があります。

🔲7月から始まったドラマはどれもなかなか面白いのでブログで取り上げたのはだいたい見つづけています。家政婦のナギサさん、「竜の道」の復讐劇はどうしようもない暗さですが、玉木宏高橋一生・松本ほのかさん、それに西郷輝彦親分見たさにチラ見の割には見てるかな、医療系ドラマも。 ツィッター外国人留学生を取り上げた「MIU404」の記事を紹介していましたので、張り付けてみます: (少し前に読んだときは全文読めましたが、今は会員登録が必要な記事になってしまいました、残念。外国人留学生問題で新聞やメディアが取り上げなかったことを脚本家が書いてドラマにしているというお褒めの記事でしたが)

 
 
 
ごえんちゃん
 
メロン
GRATITUDE
 
@goenSAKURAMoRI
 
放送後に溢れる記事 見てたら解るよなって内容とライターさんの個人的見解と考察が入り交じったものが多くて 「MIUのを書くと読んでくれる人が多いから稼げるんだろな」って正直そう思いながら読んでることもあるけど←読むんかぃ(笑) これは全く別物ずっしり来ました