2月のお茶のお稽古

 

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先月は、私の思い込みでお茶もお休みかと思って別のところへ出かけたらスマホに連絡が入りました。ヨーガがお休みになったので大阪が緊急事態宣言を出した時点でお茶もお休みだと思ってしまいました。呼び出されて遅刻して参加。カメラも忘れてしまったのでブログに記録するのはお休みにしました。今回は、前日にパーマをあてて気合を入れ?ました。

その美容室でのこと。終わって会計をすます時、先客さんが支払いをされるのを待って私の番。支払い終わったら、先ほどの先客さんがお札を持って何か言いたげ。若いスタッフさんがギョッとした顔でマスクの下から「なに、なんですか?」とキツイ言い方。これはまずいと思って私がその方に「先ほど私の前に、払って済ませてますよ」と言ってから「ね(払ったのを忘れているのというつもりで)」とスタッフさんの顔を見ました。初めてピンと来られたようで、「さっき頂きました」と言って、先ほどまで貴重品を入れる赤い袋をモノも言わず突き出すようにしていたのを改めて「マスクが未だ入っていますよ」と言ってお客さんの方に差し出されました。

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気味悪そうな怖い顔つきでつっけんどんだったのは、高齢者慣れしていなかったせいなんですね。咄嗟の物忘れか認知症か、さっき払ったかしら? なんてのは自分にとっても日常茶飯事なので何でもないことですが、年寄りと一緒に暮らしていなくて付き合いのない若い方には二度払いをしようとしている人は「なんやのん、この人」という理解不能の怖い人に見えるんですね。声を掛けて良かったと思いました。

で、お茶です、当日、最近はお化粧もしない私ですが、今日はマスクを外してお茶とお菓子を頂くので口紅も差して気合を入れて家を出ました。先生のお宅に着くと早春の花が咲いています。少し時間もあるのでゆっくり写真を撮りました。

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さて、玄関を開けてお邪魔しま~すと中へ、コートを掛けて和室へ入ると、いつもと様子が違います。立礼式の扇形テーブルが控えの間の隅に片づけてあります。先生が出てこられたので、Noさんおやすみですか?と聞くと、24日救急車で病院へ行って胆石で翌日手術だとか。いつも忙しくしておられた方ですが、急にということでした。Naさんが見えて詳しいお話を聞きましたが、胆嚢を切除する手術は上手くいって一週間で退院予定だとのこと。帰りに先生が用意されたお見舞いの袋に二人分を入れてNaさんに預けました。

お稽古前の雑談で、先生には3人の女の子のお孫さんがいて、二人目が小学6年生でこの春中学生に。学校行事のほとんどが出来ず可哀そうな6年生だったと。Naさんの東京の息子さんの長男さんが今年1年生。ランドセルの話になって「いくらぐらいするんですか?」と聞いたら「当ててごらん」と言われて「5万円ぐらい」と答えたら、お二人から「そんなもんぐらいでは無いよ~」と言われてびっくり。「10万円するよ~」とのこと。ランドセルが10万円!?とは。孫のいない私たちが少し贅沢できるのは孫がいないせいでした。

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ということで、二人のお稽古となりました。

さて、掛け軸は「弄花香満衣=花を弄ずれば、香り、衣に満つ」と読み、花は梅の花

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可愛い三角形の御棚は木屋町三本柱天板と中板は三角形、香狭間(こうざま)透かしのある脇板があります。三角形のひきだしがあり、地板は五角形になったています。「表千家十一世碌々斎(ろくろくさい)瑞翁宗左(ずいおうそうさ)が好んだ」という先生の解説です。

この日は三角形の引き出しのつまみをつまんで引き出して中に棗を入れて始めました。寒い冬に使う筒茶碗でやってもらいますと言われて水屋に入ると棚に置いてあるお茶碗は全部筒茶碗でした。棗(なつめ)は初めて見る雪の結晶を描いた美しい漆の棗

最初に木屋町棚の三角の引き出しに納めました。お点前では、お茶碗を右側に斜めに傾けて茶せんが振りやすいようにしたり、布巾で先に底を拭いてから周りを拭ってそのまま抜き出したりします。

水差しは九州の焼き物でつややかな高取焼。

足が引きつりそうなので腰を浮かしながらなんとかお点前を終わってお客さんに。

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 コロナ対策でお菓子は銘々皿で黒文字を添えてあります。それを懐紙に受け取って持参の金属の楊枝で頂きます。大ぶりの羊羹は干し柿が入った広島の羊羹だそうです。干し柿の甘みが美味しいお菓子でした。

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茶色の縦線が入った白いお茶碗、両横にくぼみがある小石原焼。

茶色のつやつやしたお茶碗は織部ですが京焼です。

木屋町棚に最後の柄杓と蓋置を飾ったのはNaさん。

梅の蕾に枝の絵が描かれた蓋置。

私は同じ梅の絵柄でしたが別の蓋置を使いました。

暗い水屋で私が替え茶碗に使った梅の花の筒茶碗を写しました。

金彩が昔ほの灯りの中でいかに美しかったかが伺えます。