二夜連続ドラマ・山崎豊子「女系家族」と秋期ドラマ

テレビ朝日系「女系家族

山崎豊子の不朽の名作『女系家族』を2夜連続の大型ドラマスペシャルに!

 1963年に山崎豊子によって書かれた『女系家族』。作家・山崎豊子の不朽の名作と言われる同作がこの冬、2夜連続の大型ドラマスペシャルとしてよみがえります!
 本作のW主演を務めるのは、宮沢りえ寺島しのぶ!初共演となる実力派女優2人が、令和版『女系家族』に、新たな息吹を吹き込むことになります。

 『女系家族』の舞台は、大阪・船場。四代続く“女系筋”の老舗木綿問屋『矢島商店』の当主・矢島嘉蔵が亡くなり、その莫大な遺産を巡って、総領娘・藤代を筆頭とした女三姉妹による醜くもし烈な争いが繰り広げられようとしていました。そこに突然明らかになる、当主がひた隠しにしてきた愛人・浜田文乃の存在。遺言状に「なにとぞよしなにお取り計らいを」と記されていたことから、複雑な人間模様の糸が絡まりながら物語が進んでいくことになるのです。
 嘉蔵が遺した莫大な遺産を前に行われる三姉妹の壮絶な駆け引き、愛人・文乃が現れたことへの怒りと焦り――人間の欲望と嫉妬というものはこれほどまでに醜く、恐ろしいものなのかを赤裸々なまでに描いた『女系家族』。刊行からおよそ60年の時を経た令和の今、この衝撃作は視聴者にどのように映るのでしょうか…?

イントロダクション|二夜連続ドラマスペシャル 山崎豊子『女系家族』|テレビ朝日 (tv-asahi.co.jp)

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山崎豊子原作のドラマ化。4日(土)、5日(日)の連続2時間のスペシャル番組でした。1回目は入り婿の父親(役所広司)の死と残された3人姉妹(寺島しのぶ水川あさみ・山口美月)に、長女と同い年の愛人(宮沢りえ)がいたことが分かり、相続をめぐり大番頭(奥田英二)が間に入って争いが繰り広げられる。それぞれが言いたい放題の欲望むき出しで、橋田壽賀子さんのドラマを思い出して、見ていて嫌な気分になってきますが、後半でスッキリします。

亡くなった父親が愛人(文乃)のお腹の子を生前認知して、その子が男の子だったので、遺言により女系を断つようにと。長女には家を離れ好きなことを見つけるようにと家の呪縛を解き放ち、やっと自由になれる幸せを得て終わる。女系家族の中で暮らしてきた父親の娘たちへの想いが遺言の中で語られる。妊娠から出産まで無事に迎えて相続問題に決着をつける文乃の強さを宮沢りえさんが好演。特に、忠誠を装いつつ裏切り続けていた大番頭の奥田英二や、末娘を養女にして相続もと考えていた叔母の渡辺えり、文乃のために丹波まで足を運ぶ薬局の奥さんの山村紅葉さん、皆さん芸達者。

日本の家制度や女系問題を山崎豊子さんが描くとこんな風になる、勿論現代に置き換えて古くて新しいドラマにした制作スタッフや役者さんたちも素晴らしかったですが、本質的なところであまり変わっていない世の中を遺言と言う形で一矢報いた死者の想いが痛快でした。男系に拘って今危機にある日本の皇室を山崎豊子さんならどんな風に切り込んだだろうかとふと思ったり。

★TBS系金曜ドラマ「最愛」

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TBSでは、10月期の金曜ドラマ枠で『最愛』を放送する。本作は、殺人事件の重要参考人となった実業家・真田梨央(さなだ・りお)と、梨央の初恋の相手であり事件の真相を追う刑事、そして、あらゆる手段で梨央を守ろうとする弁護士の3人を中心に展開するサスペンスラブストーリー。2006年、梨央が青春時代を過ごしていたのどかな田舎町で失踪事件が起きた。15年後、時代を牽引する実業家となった梨央の前に事件の関係者が現れたことにより、当時の記憶とともに封印したはずの事件が再び動き出す。過去の失踪事件が現在の殺人事件へと繋がっていく…その事件の真相に迫る姿を完全オリジナルで描く。金曜ドラマ『最愛』|TBSテレビ

白川郷に住んでいた梨央(吉高由里子)と当時大学陸上部員で梨央の父親の寮で世話になり、卒業後刑事になった宮崎大輝(松下洸平)、薬学を出て母親(薬師丸ひろ子)の製薬会社代表取締役となった会社の弁護士・加瀬(井浦新)。記憶が飛ぶという病気を抱えた弟(高橋文哉)のために新薬を開発している梨央。それぞれがそれぞれの最愛の人のために最善を尽くすなか事件の真相が・・・「MIU404」の新井プロデューサー・演出・塚原あゆ子。幼馴染の二人が田舎言葉で話す15年前と今の立場のギャップと、変わらぬ想いとのせめぎ合いが描かれて、決着が楽しみなドラマになっています。

NHK月曜「阿佐ヶ谷姉妹ののほほんふたり暮らし」

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阿佐ヶ谷姉妹の姉・渡辺江里子木村多江)と妹・木村美穂安藤玉恵)は、仕事も生活も共にする“疑似姉妹”。 阿佐ヶ谷の町の小さな部屋で暮らし始めたふたりは、個性豊かなご近所さんとの関わりの中で ピンクのドレスに身を包んだ“阿佐ヶ谷姉妹”として町を象徴する存在に! ところが、多忙を極め、四六時中一緒にいることが多くなった彼女たちに訪れたのは“倦怠期”・・・ ご近所さんたちを巻き込んで2人がたどり着いた“幸せのかたち”とは――!? 2人の同居生活、そして理想の暮らし方を見つけるまでの、愛あふれるホームドラマをお届けします。

これはとっても”のほほん”なドラマです。本物の阿佐ヶ谷姉妹と並んだ二人の写真はネットからお借りしましたが、特に木村多江さんがお姉さんにそっくりを上手に演じています。遅咲きのお二人の、二人暮らしのスタートからアパートのご近所さんたちとの交流や人気者への過程が描かれて、二人の性格の違いや二人暮らしの機微に至るまでが楽しい。大家さんを演じている研ナオコさんも美しく愉快に健在。

★カンテレ・フジテレビ月曜「アバランチ

アバランチの動画視聴・あらすじ | U-NEXT (unext.jp)

リーダー・羽生率いる常識外れのアウトロー集団・アバランチの活躍を通し、政治家、官僚、大企業といった富と権力を持った“強者”だけではなく、一般市民においてもモラルハザードが叫ばれて久しい令和の日本で暮らす人々の正義感に訴えかける。

内閣官房副長官大山(渡部篤郎)がとにかく怖い。荒唐無稽のお話で、直属の部下山守(木村佳乃)が集めた訳ありメンバーの「アバランチ」が不正の元締め・大山に挑む話。大山はアバランチの目標が自分であることに気づきメンバー一人一人の素性を暴いていく。その側近が実はアバランチのメンバーだったというのが昨日。仕掛けられた爆弾を抱いて、人込みを避け一人ビルの屋上で爆破して果てたウチさん。初めての犠牲が出ました。が、爆殺されたはずのxxが現れて・・・

★フジテレビ系土曜「顔だけ先生」夜11:40

イントロダクション | 顔だけ先生 | 東海テレビ (tokai-tv.com)

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先生らしくない先生・・・問題山積の私立高の非常勤講師にやってきた遠藤(神尾楓珠)は教師らしからぬ「顔だけ先生」。学校は「ワンダーランド」だと自分の趣味だけを追求。学年主任の亀高(貫地谷しほり)は遠藤が巻き起こす様々な「事件」のフォローに躍起となる。が、様々な事情で感情をこじらせている生徒たちや先生仲間に常識では計れない方法で解決していく遠藤にいつしか感心してしまう。これは録画してみる値打ちがありました。膨大なセリフを早口の棒読みみたいにこなしていく神尾楓珠さんの演技ですが、いつしか飄々と相手の心に入り込んでいく遠藤が見事に立ち上がっていきます。深夜枠では勿体ないと思います。

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NHK大河ドラマ「青天を衝け」

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いよいよ12月に入って最終回が近づいています。吉沢亮渋沢栄一、年齢と共に外見を変えていくというお芝居ではありませんが、晩年に近づいています。幕末から明治維新、維新から20年後と日本の歴史の中でも激動期を色んな立場や身分で生き抜いた渋沢栄一尊王攘夷から幕臣になったり、官から民にという大変身。徳川慶喜との出会い、や大政奉還。渋沢は毀誉褒貶の時代をひっそりと生きた慶喜の名誉回復を図るようですが…どんな終わり方を脚本家の大森美香さんが用意しているのか楽しみです。平岡円四郎や、土方歳三との出会いやパリ万博など印象深い場面もたくさんありますが、90代まで生きた方ですので本当に激動の時代を体現した方ですね。