元旦と2日の面会と「自分の感受性くらい」

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  明けましておめでとうございます。

    今年もよろしくお願い申し上げます。

 

1日、2日と続けて入院中の母の面会に出かけました。暮れに病院に長男と次男の面会をお願いしたら、一回2人で2日続けての予約にして頂けました。

1日は長男と私、筆談用の紙とペンと台紙を準備して5階へ。ナースステーションでいつものように体温を測って、必要事項を記入して、正面の談話コーナーへ。母が車椅子に座って看護師さんに押してもらって現れたのを見て、こんなに回復出来たの ! と驚きました。ベッドに寝た切りで酸素マスクをつけて危篤、もってあと2,3日という最悪の状態で駆け付けた妹は帰ったらすぐ喪服の準備をしてお正月用の食品も注文を断ったとか。お医者さんが変えた抗生物質が劇的に効いて、それから10日ほどの回復ぶり、生死は紙一重を実感しました。

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母は、身体は小さくなっていましたが頭はシッカリしていますし話もハッキリしていて、「わざわざ遠いところをありがとう」とあいさつ。驚いたのは母がホームとは縁が切れて帰るところが無くなったと受け取っていたことです。あわてて、いま病院とホームとで連絡を取って介護認定の見直しをすることになっていると伝えました。「引き払ったんじゃなかったの」と怪訝そう。自分のお通夜やお葬式のことを私たちに指図していたので一度死んだつもりだったのかも。

30分ほど話して明日またといって帰ってきました。長男は2019年の父の一周忌以来だったので、その時の母の面影なく病みやつれているのに驚いたようでしたが、危篤状態からの回復ぶりに私がビックリしているので、これで良い方向なんだと言い聞かせていたと家に帰った後、そう話してくれました。

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2日は、28日から帰省していた長男が東京へ戻って翌日友人とドキュメンタリー映画を観る約束があるのでと言うので、4人で病院に向かい、私と次男が母の面会に、夫はそのまま長男を新大阪まで送って又病院へもどるということに。長男が今日観る映画は「特別な1日」さんが取り上げておられる映画でした(『鯛のお頭』と映画『香川一区』 - 特別な1日 (hatenablog.com)

長男の時と同じように昨日も筆談で話していましたが、前日ホームに戻れると知った母は、早く病院を出てホームへ帰りたいと言っていましたので、一層元気になって来た様子。ホームのケアマネさんから30日に電話があって、介護認定の見直しをするので病院の担当者と連絡を取っているという話を伝えたらホッとしていました。次回はもう救急車でこの病院には連れてこないで、ターミナルケアの病院へ連れていってほしいとも。

話し続ける母が時々むせてせき込むのを次男が心配して「そんなに話して大丈夫」と声をかけるくらい母は話し続けていました。よく持ち直して元気になってくれたと思います。髪の毛を昔の柔(やわら)ちゃんみたいに天辺でゴムで止めてもらっているのが何とも可愛らしい。喪中のお正月を覚悟していたので、久しぶりに家族4人揃った大晦日とお正月と母との面会でしたので、良かった良かったと言いながら過ごせました。

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🔲さて、年末、28日でブログを閉じたので、29日拾ったツィートから。

茨木のりこさん、戦争の反省から韓国語の勉強をしておられましたが、言行一致を実践されているところが本当に素晴らしいです:

 
 
 
 
 
 
 
徐台教(ソ・テギョ, 서태교)
 
@DaegyoSeo
すごい記事を読んでしまった。まだの方はぜひ。 人生を変える“言葉” 韓国で出会った茨木のり子 | NHKニュース
NHK】詩人・茨木のり子。多くの人の背中を押してきた茨木のり子のことばは、韓国でも愛され、広がっています。その理由とは?

☆今さらですが、「自分の感受性くらい」をコピーです:

ぱさぱさに乾いてゆく心を
ひとのせいにはするな
みずから水やりを怠っておいて

気難かしくなってきたのを
友人のせいにはするな
しなやかさを失ったのはどちらなのか

苛立つのを
近親のせいにはするな
なにもかも下手だったのはわたくし

初心消えかかるのを
暮しのせいにはするな
そもそもが ひよわな志にすぎなかった

駄目なことの一切を
時代のせいにはするな
わずかに光る尊厳の放棄

自分の感受性くらい
自分で守れ
ばかものよ

茨木のり子「自分の感受性くらい」