始まったドラマと終わる夏の連続ドラマ

◎午前中はヨーガ。始まる前に円安が150円まで行くんじゃないかという話から、高齢者の問題、若者の問題。先生のアラフィフの娘さんが働いている会社の様子のお話が。最低賃金で働いているのに、一生懸命頑張っていると次々に仕事を言いつけられて、正社員の給料以上に働かせられる、その上時間内に仕事は終わらせないといけない(残業禁止)という。最低賃金が低すぎるという話から日本の政治の問題に、最後は16億もかかる『国葬』なんて・・・という話にも。大阪の最低賃金、調べて見たら、993円だったのが9月1日から31円上がって1023円になっていました。やっと1000円台ということです。

BSプレミアム(日曜夜10時)「風よあらしよ」(全3回)

大正時代の女性解放運動家の伊藤野枝が主人公のドラマ。ずいぶん前に瀬戸内寂聴の「美は乱調にあり」を読み、初めてこの人物を知りました。

英語教師だった辻潤稲垣吾郎に紹介された「青鞜」で平塚らいてう松下奈緒の言葉「原始、女性は実に太陽であった」に触れ、東京へ。辻潤と暮らし母となり、青鞜社を受け継ぎ、その後、大杉栄永山瑛太を妻と愛人の神近市子(美波)の3人で奪い合い共有?する『自由恋愛』・・・

第1回と2回目(大杉栄と日蔭茶屋)が終わり、あと最終回が次の日曜日。こちらの原作は「吉川英治文学賞を受賞した村山由佳の評伝小説を、向田邦子賞受賞の矢島弘一が脚本に」。

吉高百合子が野枝を演じていますが、1話の着物のゆるっとした着方で本物だと思いました。あの時代の着物、私は昭和の戦後を体験していただけですが、着物を普段着として着ていた女性の姿をなんとなく覚えています。その着こなしが時代を表現しています。吉高由里子さん、巧いです。

TBS系日曜劇場「オールドルーキー」9月4日、最終回。

スタートも早かったので一足先に最終回。サッカーの元日本代表で、アラフォーでプロサッカー選手を引退した新町亮太郎(綾野剛のセカンドキャリアを目指す苦闘。反町隆史が社長のスポーツマネージメント会社に採用され現役アスリートの代理人やマネジメントを通して、家族の期待に応え乍ら奮闘する亮太郎。プロスポーツ選手がそのまま出演したり、プロスポーツの裏事情の紹介もあり、一方で妻(榮倉奈々と二人の娘とのマンション暮らしの悲喜こもごものホームドラマでも。毎回意外性もあり、かつ仕事仲間とのお仕事ドラマでも。ただ綾野剛さん泣きすぎ!

日本テレビ系木曜夜10時「オクトー~感情捜査官心野朱梨~」

8日が最終回でした。主演の飯豊まりえさんを見たくて何とか最後まで。瞳から発せられる感情を色で識別し犯罪の動機を探り、事件を解決に導く一回ごとのドラマと、初回から最終回まで朱梨の両親の殺害と姉が感情を失った事件を解決する流れと。最終回は両親を殺害した犯人が分かり、姉も感情を取り戻し始めるところで終わりました。映像で感情の発露を表したり、瞳のアップとか、魅力でした。

NHKドラマ10火曜夜10時「プリズム」

13日の最終回を見ましたが、一寸綺麗にまとめすぎてがっかりというか、きれいごと過ぎる気が。テラリウム作家?の皐月(杉咲花の恋人でガーデンデザイナー陸(藤原季節)がガーデナーとしてやってきた佑(森山未來と同性愛が理由で父親に別れさせられた過去が発覚。陸は思いを捨てきれず、佑は周りに迷惑をかける関係は避けたいと。その事を知った皐月が煮え切らない二人を前に「私を言い訳にしないでほしい」と時代の所為にしている佑やいつまでも皐月に気を遣っている陸を前に言い放ち、身を引く場面。皐月の決然とした思いを二人にぶつけるかなり長いセリフのシーンでしたが痛快でした。

それ以降、三人は庭づくりという仕事を通しての仲間という友情で結ばれるという描かれ方ですが、無理があって面白くない。皐月の父親(吉田栄作)がパートナーシップ制度を利用して愛人である男性(岡田義徳)に自分の死後の保険金を受け取れるようにしたり、母親(若村麻由美)が介護職の仕事で新しい一歩を踏み出したり、ルームメイトだった友人が皐月を追っていた幼馴染と出来ちゃった結婚することになり、結婚の条件に産休・育休をとることを条件にするというエピソードの方が良かった。それにしても主演の杉咲花さんのリアルな演技には引き込まれます。

日本テレビ(土曜)夜10時「初恋の悪魔」

未だタイトルの意味も分からないドラマですが、サスガ脚本が坂本裕二だけあって、妙な魅力とお話の展開が予想がつかない面白さ。事件の犯人を推理する4人(林遣都中野太賀、松岡茉優柄本佑と検証される現場の人物が、時間を超えて同じ場所に居てドラマが進行するなんて意表を突く演出もあります。徐々に本筋(仲野太賀の兄を殺した犯人)も見えてきました。4人の演技の魅力もそれぞれに活かされていて、複雑ですが、残り2話で終わり。楽しみです。

ABCテレビ木曜夜9時「六本木クラス」(全 13回) 

第10話では、謎の投資家倍賞美津子長屋(香川照之を『もうろく爺』と𠮟りつけるシーンがありました。ちょうど週刊誌で話題になった後だったので、一寸重なりましたが。ところで、いよいよテレビの人気料理番組で対決の決勝戦が行われることに。予選で2位の「長屋」は、絶対に「みやべ」(竹内涼真)に負けられない。会長の息子・長屋龍二鈴鹿央士)は最後の手段として、「みやべ」の料理人・綾瀬りく(さとうほなみ)がトランスジェンダーであることをリークする。アウティングされたりくは動揺し、料理どころではなくなってしまうが、SNSで知った葵(平手友梨奈)は熱海からスマホでりくにある詩を読んで励ます。この最後の詩の朗読とそれを聞きながらもう一度闘志を奮い立たせるりくのシーンが素敵でした。「私はただの石ころではない……私はダイアモンド」。

TBS系火曜夜10時「石子と羽男-そんなことで訴えますー」(全11回?)

弁護士の中村倫也パラリーガル有村架純のバディの関係がとてもいい感じ。それぞれの問題を抱えつつ裁判に向けて共に知恵を出し合って解決していく過程が楽しい。各回一話完結のお話と大きな流れとの組み合わせも巧く最終回が楽しみ。

フジテレビ系月曜9時「競争の番人」(全11回)

このドラマも一話完結の事件を解決しながら一話から繋がる大きなドラマがいよいよ核心に向かう。元警察官の白熊(杏)は感情のまま突っ走る陽で動の性格、一方、洞察の天才だけど理屈っぽい小勝負(坂口健太郎は陰で静の性格。この二人がバディとなって公正取引委員会第六審査室長(寺島しのぶをはじめとする仲間(大倉孝二小池栄子、加藤清史郎)とともに独占禁止法に関わる違反行為を取り締まり、公正な「競争の番人」として、談合やカルテルなどの不正を暴く今までにない物語。

小勝負自身、談合の陰で仕事を失う企業の家族であったため、国土交通省事務次官の藤堂(小日向文世が談合の黒幕であるとにらむ。藤堂はまた談合を合法化する法案の提出まで考えていることが分かる。結果としては、談合の席に藤堂もいたことを実証してこの回は勝負がつくのですが、意外だったのが、藤堂が「競争よりは談合」「弱い者は競争の場から去れ」と考えるに至る理由が明らかになったこと。その理由は、関西で勤務していた藤堂は1995年1月17日の阪神淡路大震災で妻を亡くしていた。藤堂自身は前日から東京出張中の大災害だった。家族と暮らしていたマンションは、入札制度で最安値の工事を請け負った業者が、耐震強度を偽装して建てた公営住宅だった。競争を憎み、弱い者は入札から排除して強いモノ同士の談合でという藤堂の理屈にも頷ける一面があったことに驚きました。

フジテレビ系月曜夜10時「魔法のリノベ」(全10回?)

1時間番組の間に劇中劇のコスチュームプレイ(ファンタジー?)が入ったり、リノベーションの模型があったり、とても手の込んだ盛沢山で贅沢なドラマだなと思って見ています。漫画が原作とか。12日の9話の最後の場面はなんだか不穏。小梅(波留)が一休食堂の案件は責任が持てないから会社を辞めると言って去っていく。残された玄之助(間宮祥太郎)も訳が分からない。父(遠藤憲一有川(原田泰造)の関係が明かされたところだが・・・