◎NHKの朝の連続テレビ小説「らんまん」、終わりに近づいていますが、先週金曜日には熊野の森の南方熊楠の名前が出ました。
南方熊楠は丁度、東京都の神宮外苑の木々の伐採に反対した人たちと同じように、政府主導の神社合祀運動に猛烈に反対したそうです。もちろん合祀に伴って森林が消えることを危惧しての反対運動でした。そして、今朝の番組では、牧野万太郎自身も神社合祀に反対して東大を辞める決心を家族に伝えていました。
南方熊楠の生涯の中で神社合祀反対のために費やしたエネルギーは並大抵なものではなかった。彼はこのために、研究のための貴重な時間を割いたのみならず、乏しい生計資金の中から七千円を費やし、また官吏を威圧したかどで投獄されもした。彼をそれまでに駆り立てた理由は、神社合祀によって多くの神社が無くなる結果、その神社に付属していた森林が伐採されつくすことへの危機感だった。森林伐採によって、生態系のバランスがくずれ、植物の生息に悪い影響が出るのみならず、さまざまな問題を生じさせる。熊楠はそれを座視できなかったのである。
神社合祀というのは明治39年に出された二つの勅令をきっかけとして起こった。一つは同年5月の「府県郷社ニ対する神饌幣帛料ノ供進」というもので、府県社、郷社、村社に対して公費で幣帛料を出せるとした。もうひとつは同年8月の「社寺合併並合併跡地譲与に関する」もので、これは一村に複数の神社ある場合にそれを一つにまとめて、残余の神社の財産は、神林を含めて処分し、その利益を以て神職の給与の原資とするとした。
◎夏期の連続ドラマが相次いで最終回を迎えました。それぞれが今の現実社会で起きている問題を内包しているような内容なのが、面白いなと思いました。
★「CODE-願いの代償ー」日テレ・日曜日
願いを叶えるアプリ「CODE」の黒幕は一体誰なのか…。かねてより疑問だった謎が、「ランリーテクノロジー」の社長・市川省吾(玉山鉄二)の口から語られる展開に。彼が黒幕としてあげたのは〝人〟ではなく、「CODE」に内蔵された〝学習型AI〟だった。
任務を果たせなかった者に制裁を下すルールを作ったのもAIの仕業。あらゆる情報を吸い上げて学習し、自らシステムを進化させていったAIは、やがて「CODE」の存在を脅かす人間を排除するシステムまで作り上げる。
☆原作は台湾ドラマ。主人公の二宮(坂口健太郎)がヒーローではなく、毎回負けている情けないような展開で、最後に、追い詰めた市川から、黒幕の正体がAIだと知ったときは、背筋が凍るとはこの事かと思いました。AIは学習して自分で拡散や自己防衛までするという。まだフィクションの世界かも知れませんが、悪用された時の行きつく先が案じられます。弱いヒーローや、中途半端な終わり方で、あとはHuluでというのが不評だそうですが、本編最終回は、それまでの吹っ切れない情けなさを吹き飛ばすような近未来の恐ろしさを示唆する展開で、充分ドラマの訴える内容は伝わったと思いました。
☆【CODE】最終回ネタバレ!胸糞バッドエンドで、続きのHulu観てもモヤモヤする! | 【dorama9】
★「この素晴らしき世界」日テレ系・木曜日
若村麻由美が平凡な家庭の日常生活を送る中年主婦・浜岡妙子と失踪した女優・若菜絹代と、メイキャップして成り済ます偽物の『若菜絹代』の3者を演じ分けています。
コメディですが、社会人になった息子のいる一般家庭の主婦の「あるある問題」と、華やかな芸能界の裏の世界や芸能事務所の内幕などを暴く様子がなかなか痛快でした。
丁度ジャニーズ問題と重なり、東山新社長の妻である木村佳乃が芸能事務所の社長を演じているこのドラマも芸能界の犯罪を告発する内容になっていて、阻止しようとする陰の勢力をみんなの力で何とか潜り抜けて、最後に、日曜の情報番組で若菜に成りすました妙子の暴露スピーチがオンエアされることに・・・
若村麻由美さんのコメディエンヌぶりがとても楽しめました。
★スピーチ全文を乗せている記事がありますのでコチラで:
【この素晴らしき世界】最終回のネタバレと視聴率!「素晴らしいドラマ」大絶賛の結末!特別編に期待! | 【dorama9】
『この素晴らしき世界』妙子&若菜が対面 若村麻由美の演技力に絶賛の声「演じ分けがすごい」「見事」 (msn.com)
🔲統一教会と接点のある議員が26名も: