大震災から1ヶ月「安全神話」を暴いて!

10日、満開の桜 

昨日は統一地方選挙の投票日。東京都知事石原慎太郎(78)氏。現職強し。70歳代の6割が支持したといいます。防災服姿で第一声は「我欲を捨てよ。パチンコ、自販機が無くても生きていける」でした。
大阪は橋下徹(41)大阪府知事率いる大阪維新の会府議会(定数109)で過半数を獲得。
議席数は改選前の29人からほぼ倍の57人。民主党は改選前24人から半分以下の10人で第2党から第4党に転落。公明党は相変わらず支持基盤が固く2人減の21人で第4党から第2党へ。現職が維新に大量移籍した自民党は10人減の13人で惨敗。共産党は6人減の4人。みんなの党は1議席獲得、社民党議席を失う結果に。橋本知事は、大阪市議会も過半数獲得が目標(44に及ばず33議席)だったので、敗北宣言。「都構想は白紙に戻して他党と協議する」と述べました。


今日は、あの大震災から1ヶ月。犠牲者の数はいまだ増え続けて、死者・不明27000人を超えています。
今朝の日経新聞は、大震災から1ヵ月の特集を組んでいます。
その特集記事とは別に、私が引き付けられた記事は、原子力災害ロボットについてです。
小学校時代の同窓生仲間で独身同窓生の二人を結びつけようなんて発想の持ち主のNrさんは、実家の父親とご兄弟の死後、残された会社の社長業を立派にやっています。私のような主婦業では考え付かない発想を「さすが社長さん!」と報告の電話で言ったものです。彼女からの電話の第一声が、「日本はロボットの先進国だと思っていたのになんで原発みたいな危ない場所で作業するロボットを開発してこなかったんだろう?」というもので、私も「そうね〜人型ロボットは進んでるのに〜」と二人で考え込んでしまっていました。その「解答」のような記事でした。
「葬られた原子力災害ロボット/安全神話」で備え欠くという見出しで分るとおり、災害ロボットは「葬られた」のです。
記事によりますと、「実は1999年に茨城県東海村で起きた核燃料加工会社JCOの臨界事故の後に経済産業省は災害対応ロボットの開発プロジェクトを発足させ、2000年の補正予算で30億円を投じたものの、約1年後に試作機をつくっただけで打ち切りとなった。『原子力災害ロボットが必要になる事態は日本では起きないから、必要ないと言われた』と東京工業大学のロボット研究者、広瀬茂男教授は話す。」
「このとき参加したのは三菱重工業東芝日立製作所など原発関連企業で、6台が試作されたという。いま、1台は東北大学工学部の玄関にモニュメントとして飾られている。もう1台は仙台市科学館に。残りは分解・廃棄されたかもしれない。」
福島の事故現場、汚染水の流れを止めるのにオガクズだの新聞紙だのという報道に、日本の技術水準って?と「ロボット研究者でなくても」、「嘆息」しました。
原子力関係者はいわゆる「安全神話」を広めてきた。深刻な事故に至る前の段階でトラブルを食い止める手法はいろいろ工夫してきたかもしれない。しかし、起きてしまった後の対応については手薄だった。原子力災害ロボットの開発中断でも同じことが言える」程度の問題ではありません!!
この記事の最後は、4月4日に、日本ロボット学会などロボット関連研究に携わる学術団体が出した声明を引用しています。「東日本大震災と福島原子力災害への対策およびそれからの復興に対して国内外のロボット技術を早急に役立てるべく、日本ロボット技術関連団体は最先端のロボット技術とそれに関与する科学者・技術者を総動員する」。 そして「ロボット研究者の自負と踏ん張りに期待したい」と結んでいます。
補正予算で30億円もついたプロジェクトを1年後に打ち切りに出来る「安全神話」の力とは何なのでしょう? 
政官財に東大も加わった原発推進グループの力の秘密をメディアの力で暴いてほしいものです。