緑のそよ風の中、20分ほど歩いて近くの映画館へ。
「阪急電車」や「八日目の蝉」は一人の時に。今日は、以前、夫の山仲間から借りて読んだ漫画の「岳」が原作の映画です。主役のボランティアで山岳救助をやっている三歩さんを小栗旬。チョッと線が細いかなと心配していましたが、なんのなんの役者です! 久美ちゃんの長澤まさみさん。こちらもほとんどスッピンで女性山岳救助隊の新米隊員を立派に演じていました。
山のガイド映画みたいな感じかなという予想は見事に裏切られて、シリアスな山のドラマ、かつ久美ちゃんの成長ドラマにもなっていました。漫画が描いていた内容が本当に上手にまとめられて一つの作品になっています。沢山のエピソードをそぎ落として、大事な所は全部盛り込まれています。
三歩が「山に捨ててはいけないものは?」と久美ちゃんに問いかけます。
答えは「ゴミと、いのち」です。
新米久美ちゃんが、計画は杜撰(ずさん)、装備は不十分、大した事無くても直ぐ救助隊を呼んで、軽口をたたく登山者に「いいかげんにしてっ!!」って感じでキレてしまうところがあります。三歩さんは違います。どんな人にもフトコロ深く「よく頑張った!」と声をかけます。どんなに怖い思いをしても、どんな危ない目にあっても、それで山を嫌いにならないでほしいという思いで、「また山においで!」と必ず声をかけます。その優しさが山の魅力を伝えて余りあるという物語です。
帰り道、教会に差し掛かる小さな公園の手前のお家の垣根から木が伸びています。見ると赤い実がたくさん。よく見るとサクランボ!
余りに美しいのでカメラを取り出しました。
お向かいのペンキ屋さんが、「鳥がねらっているから、あっという間になくなるよ」と話しかけて。
「鳥が食べるくらいだから美味しいんですね」と私が言うより早く、夫が手を伸ばして、「じゃ、一つ」。「奥さんの分は?」ともう一人の方が声を掛けて下さったので、夫が「じゃ、もう一つ」。上品な甘さの飛び切り美味しいサクランボでした。
庭にサクランボの木があるといいね〜なんていいながら緑のそよ風の中を歩いて帰りました。
漫画本の「岳」、借りて読んだのは11巻まででしたが、今は14巻まで出ているようです。
- 作者: 石塚真一
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2005/04/26
- メディア: コミック
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