女たちの「原発ゼロ」アクション(1)

友達が「女性のひろば」という小冊子の9月号を置いていってくれました。
その中に<原発ゼロへ! 私のアクション>と題して3人の女性の記事があります。
3人とも早くから原発問題や環境問題に取組んできた方たちですので
内容には説得力があります。女性の視点も共感できますし。
内容を端折りながら紹介してみます。


今日は3・11から半年、東日本大震災による死者15,781人、行方不明4,086人、避難されている方82,945人。

内容に入る前に、お知らせです。9日のブログで大江健三郎氏や山田洋次氏ほかが脱原発の講演をしたようなと書いた件、「さようなら原発」の講演だったことがわかりました。(http://sayonara-nukes.org/
9月19日明治公園で開催の「集まれ5万人! さようなら原発集会」の案内があります。
集会呼びかけ人は内橋克人大江健三郎落合恵子、鎌田 慧、坂本龍一澤地久枝瀬戸内寂聴、辻井 喬、鶴見俊輔
◎「さようなら原発1000万人署名」については:http://sayonara-nukes.org/shomei_faq/

湯川れい子さん(音楽評論家・作詞家)「30年間、原発反対を発言しつづけて」


クラシックの作曲家芥川也寸志先生、ジャズや映画評論家の野口久光先生たちとご一緒に「反核・日本の音楽家たち」の活動を始めたのは1982年。84年には全国200ヵ所でコンサートを開いたり、ニューヨークなどでも行動したり。
私には核兵器原子力発電も根幹は同じ、人間や生き物の命をおびやかすものという思いがあり、”意志の消しゴムで核を消そう”という「消しゴムコンサート」では原発廃止もテーマに。
80年代後半には、忌野清志郎さんがエルビス・プレスリーの楽曲に原発に反対する歌詞をつけた「サマー・タイム・ブルース」などを歌って問題になりましたけれども、80年代にはクラシックやジャズ畑などの音楽家たちも声をあげていたのです。


私自身は、1976年生まれの息子が小児喘息だったため、環境問題に関心があり運動を始めていました。そのためか、90年代には政府の原子力委員会のメンバーにもなりました。原発推進派の学者さんや有識者のほか、電力会社や日本原燃など原発を動かす事で利益を得る人たちがこぞってメンバーでした。明確に原発をやめてほしいという意志を持った人は、23人中わずか2人。その後、原子力委員会の円卓会議にもさんかしましたが、似たような状況でした。


その間に茨城県東海村でJCOの臨界事故が起こり、作業員2人が死亡しました(1999年)。その時ビックリしたのは作業員が何も知らされないで危険な作業をしていたこと。さらに驚いたのは、上司らは刑事責任を問われたものの、政府や原子力安全・保安院、旧動燃などの責任を問うことなく、安全性をどう高めるかの対策もとられずに、当時進行していたプルサーマル計画を一気に進めたことです。


それで、事あるごとに発言はしてきたが、力不足でした。日本のレコード会社はほとんど親会社が家電メーカーや原発関連会社だったりするので、暗に原発批判をやめるように言われたこともありました。


今度の事故で、東電が莫大な宣伝費を使っていることが一般の人にも明らかになりました。でも、完全な独占企業で、東京に住んでいて東電の電気を買わないで済む人はいないのに、なぜ宣伝する必要があるのでしょうか。電気をたくさん使いましょう、原発は安全です、推進しましょうというためだけの宣伝なのですね。
原発は電気を作る量を調節できず、運転を始めたらつねに最高出力を維持しなければならず、余った電気は貯めておけず、電気使用量が減ると原発は不要となってしまいますから、あの手この手で電気を使ってもらうためのオール電化なわけです。
アイスランドは73%が氷河による水力発電、27%が地熱発電で電気をまかなっていて、原子力発電はありません。寒い国ですから暖房を使うのですが、地熱発電で温めた温水を利用して、どこの家も床暖房で、冬でもプールがある家もあります。


日本は、被爆国として、叉今回の事故の当事国として、世界に率先して原発をやめる、そして原発がなくてもやっていけることを、産業としても示していく。私は日本にとってもチャンスにしていくべきだと思います。


女性は命を守るということにたいして敏感で一途です。もう何の理屈もいらないから、「未来」の象徴である子どもたちがのびのびと安心して、笑顔で過ごせる社会をつくりましょう!と呼びかけたいと願っています。


「女性のひろば」、発行元は日本共産党になっています。そういえば、共産党は国会でも原発の危険性を早くから取り上げてきた政党です。それに、「九州電力やらせメール」事件は、県議会で追及されても全面否定していた九電が、国会で共産党の笠井衆院議員の追求をうけて、一転、謝罪したといいます。いざという時の共産党の存在には光るものがありますが、私は、共産党には早く自ら脱皮、羽化をとげて国民政党?になってほしいと願っています。
ニュージーランドで開催のラグビーのW杯、日本、優勝を狙うフランスに善戦、途中追いつくか…というところまで。分らないながらも楽しめました。
落合恵子さんの「やわらかなつながりを広げて」と、映画監督の鎌仲ひとみさんの「いまこそミツバチの羽音をひろげよう」は別の日に。