3・11から半年

9月に入って初めてのプールにでかけました。風邪気味だとか、いろいろ重なって、気になりながらも日が経ってしまいました。父がいつも自分で買っていた「文藝春秋」を初めて頼まれましたので、珍しく午前中に出かけました。
昨日は右端2レーンが歩行用になっていて一番端がユックリ歩く人のためのレーンでした。
レーン内は一方通行、追い越し禁止ですから、追い越したい時は途中で横に入って向きを換えて歩き続けることになります。私は小さい方ですので、向い側を歩く人が多いときなど一人で流れに逆らって歩くのはナカナカ大変です。泳いでもいないのに足をとられて溺れ?たら・・・と、それだけは気をつけています。そんなですから、前の人を追い越したくなる時は滅多にありません。
ところが昨日は、追い越したことのない私でも直ぐ追いついてしまう女性が一人いました。握りこぶしを作って水面から上に両手を挙げながらユックリ歩いていますので、私も何回か追いつく手前で横に入って向きを換えました。
その人が、プールから上がって歩いているのを見てビックリしました。
年頃は私くらいですが、小さな歩幅でやっと歩いているという様子、両手も水中歩行の時と同じ状態。明らかに病気の後遺症のリハビリだと分りました。やっと身体を斜めにして手すりにたどり着くと水中マッサージの温泉プールに。
私は、ハッとして、自分が水中歩行を始めたときのことを思い出しました。
私も整骨院の先生に勧められてギックリ腰のリハビリ兼予防と、2年間待たせた海外旅行を目前に、何とか行けるようにと始めました。
あれから3年。腰のためだけでなく、ブログの記事を打ち続けていると右半身が痛むことがあり、遣りすぎの信号が出ると水中歩行へ行くというようなことも何度もありました。
必死に短い歩幅を繰り返しながら前へ前へと歩いている女性を見て、私は、何ともいえない気持ちになりました。
そうだ、健康第一、一番大切なことは生きていること、健康であること。自分のことは自分で出来る自分であること。その為に彼女のように努力すること。
3・11以後、普通でいられなくなっている自分、何かしなければと焦っている自分を、ウォーキングしながら考えていました。
何かをしないではいられない思いから、ブログでは原発問題を取り上げ続けてきました。何とか発信しつづけて、同じ思いをたくさんの人と共有したいと願ってもいます。そして、何が出来るだろうかとも考え続けています。
おぼつかない足で必死に前へ前へと進んでいく彼女を見て、命と健康、それが大切と思い知った3・11だったことに改めて気付きました。
焦らず、持続可能な程度に一生懸命、これからも、何が出来るか考えながら、自分とみんなの命と健康のために・・・。
ここで、もう一度あのガンジーのことばです、「善きことはカタツムリの速度で動く」。