1月のお茶のお稽古

今月は初釜がありましたが、昨日は1月のお稽古日。
用心のためにと傘を持って出ましたが、細かい雨が降っていました。
お二人は初釜がお休みでしたので、今年初めて会うことに。Naさんは体調を崩してお休みでした。
Nさんは、暮れからお正月にかけて息子さんや娘さん一家がお里帰りで大人数の年越しを毎年。それに加えて、高齢のお一人暮らしの方たちに色々トラブルがあってそのお世話に走り回っておられた様子。そのお仕事も3月までということで、あとひと踏ん張り。でもストレスで体のあちこちに気になる症状が出て大変とか。
さて、1月のお茶席の設(しつら)えは、お目出度い初釜の席とは違って、少し控えめの冬のお茶席です。

お花は陶器の花入れに紅白の蕾の椿と蝋梅の枝。お軸は「彩鳳舞丹宵」(彩鳳、丹宵に舞う)で、美しい色の鳳凰が宵の夕焼けの中舞っているとでも解釈すればいいのでしょうか。そして香合は陶器の蓋に龍が浮き出していました。
棚がまた今まで見たこともない形です。台は四角、上の棚板は丸。四角と丸い板の素材は松、2本の支柱は竹、一本には柄杓が掛けられるようになっています。そして上の丸い棚板の幅の所には金彩で梅の模様が…松竹梅ですね。「三友棚(さんゆうだな)」といって、三千家(表、裏、武者小路)お好みの棚だということです。(この棚は昨日は使わず)
足の悪いNさんのために立礼式でお茶を点てる稽古です。私からということで水屋へ。仕組み茶碗からやっぱり口伝えで助言をいただきながら茶室のお座敷の椅子に腰かけていよいよお茶を点てます。柄杓の持ち方とか、お湯でお茶碗を温めてとか、少しずつ流れが分かってきました。それでもいい加減にしているところは全部間違ってしまって、一からやり直しです。細かい所作ですが女性らしさを表すとか、落とした時に茶碗や棗(なつめ)を傷つけないように上は迂回してとか、理屈を説明していただくと大変合理的で意味のない仕草はないということも分かります。

出してあったお茶碗は雪松という京焼のお茶碗です。棗も輪島塗りの松の絵、大きな幹の真ん中に螺鈿(らでん)が光っています。二つ目のお茶碗は鶴の絵柄の三羽鶴を選びました。日の出が加わるとお目出度い柄でお正月に使えるそうです。
終わった後は、先生も加わって三人で話し込んでしまいました。
1時間以上も話して、来月のお稽古日を決めて、小雨の中、家路に。
左のピンボケ写真は松をくりぬいた蓋置です。松尽くしですが、あまり揃えすぎるのもよくないとか。
少し外スところがよくて、揃えても3つまで。