汚染水タンク1000と原発事故関連ニュース

今日は4年に一度の2月の29日です。閏年はオリンピックの年でもあります。今年はロンドン!
我が家は昨日1日で完成した床暖工事のおかげで早速床を温めて、荷物収めにかかりました。今日は私もヨガを休んでお手伝いのつもりですが、夫が頑張っている間に洗濯を済ませてパソコンに向かって・・・とは、いかないですね・・・(「くった のんだ わらった」に次いで2つ目です)
原発関連で昨日は動きがありました。
1つは:「国の原子力安全委員会の作業部会は28日、原発事故に対する防災指針の見直し案をまとめた。事故時の対策拠点となる「オフサイトセンター」について、東京電力福島第1原発事故で、原発から近すぎて全く機能しなかった点を踏まえ、対策の司令塔になる事務拠点と前線基地になる実働拠点とに二分して、原発から離れた場所に設ける案を示した。」(日経朝刊)
もう1つは「民間事故調」と言われる委員会について(同じく今朝の日経):

東電福島第1原発事故を独自に分析し、27日に報告書をまとめた民間版事故調査委員会福島原発事故独立検証委員会」の北沢宏一委員長(科学技術振興機構前理事長)は28日、記者会見し「官邸主導による現場への過剰介入があった。その大半は評価することが出来ない」と管直人前首相らの初動対応を批判した。同日夕、野田佳彦首相に報告書を手渡した。


北沢委員長は、日本で過酷事故への対策が実施されなかった原因を「安全神話による自縄自縛状態だった」として、多くの関係者が問題に気づきつつも打開できなかったと分析した。「空気を読みあう日本の風潮が今後も続けば、原子力の安全は望むべくもない」と指摘した。他の委員も政府の対応に問題があるとした。
野中郁次郎一橋大名誉教授は「日本軍の失敗の要因との共通項がある」と述べ、(1)思い込みで大局をつかめない(2)内向きな組織(3)官僚制を生かす統制能力の欠如ーを挙げた。
但木敬一検事総長は「国が自分の招いた事故だと把握しない限り、事故は解決しない」と政府の責任を追及すべきだとの見方を示した。
遠藤哲也国際原子力機関IAEA)理事会元議長は「日本は外国からの警告に耳を貸さない」と米国から核テロ対策の助言を受けていたにもかかわらず経済産業省原子力安全・保安院が隠蔽した点を問題視し、「日本の弱点が露呈した」と語った。
山地憲治地球環境産業技術研究機構理事は「安全神話によって、専門知識を迅速に聞かせないかったのは致命的だ」と話した。

各局のテレビのニュースでは、菅元首相が東電の撤退を認めず現場へ乗り込んだことは評価できるとも伝えていました。
天木直人氏のブログ(http://www.amakiblog.com/archives/2012/02/28/#002200)では、この民間の委員会についてとその内容について痛烈な批判。そのタイトルは:噴飯ものの「民間事故調査報告書」。
ブログの記事によりますと、「船橋洋一元朝日新聞主筆が理事長である一般財団法人『日本再編イニシアティブ』という団体が委員会を作って作らせたものであるということだ。なんだこれは。確かに民間団体の調査であるには違いない。しかしそれは民間団体の一つに過ぎず、決して政府に対する国民という意味での民間ではない。我々の立場を代弁しているものではない。親米保守の一握りのグループの手による全くの私的な報告書だ」と断じたうえで産経の記事を引用しています。

 どうりでその報告書の中には次のような記述がある。

 産経新聞だけが書いているのも象徴的だ。

 「・・・自衛隊と米軍は震災直後から『日米調整所』を防衛省内など
に設け救援や事故対応で連携。外務省や東電を交えた日米当局者の会議
防衛省内で開催された。22日に官邸主導の日米会合が立ち上がる
までの間、『日米間の調整を担ったのは自衛隊と米軍の同盟機能だった』。
報告書は日米同盟の今後の課題として『今回の事故と似通った事態が想定
される核テロ攻撃時の運用態勢』構築の必要性を挙げている・・・日米
防衛当局こそが『最後のとりで』だ・・・」(2月28日産経)
 


なるほどわかりやすい。 こんなものは原発事故調査報告書でもなんでもない。事故調査報告書の 名を借りた日米同盟礼賛の広報文書だ。

あたかも民間を代表する報告書のように大きく取り上げる大手新聞各紙とはまともなジャーナリズムなのか。偽メディアによる、偽原発調査報告書であると読み流せばいい」と手厳しいです。

言葉は激しいですが、当たっているのではないか…と思うところも。
当時の政府のあたふたぶりや対応のまずさは周知のこと。製造国の支援を断ったことも問題でした。しかし、根本は「安全神話」を広めて、「重大事故は起こらない」としたそれまでの原発推進政策にあります。東電抜きで菅さんの個人攻撃や政府のせいだけにしてもダメですね。よく聞いていると、対応さえ直せば原発は安全と主張しているようにとれて、危ないなぁ〜と思いました。反省の仕方が悪ければ事故は繰り返されます。

さて、写真は「小出裕章(京大助教)の非公式まとめ」さんのブログからです。http://hiroakikoide.wordpress.com/2012/02/28/tanemaki-2012feb27/
貯まる一方の捨て場のない汚染水を入れたタンクの写真です。
26日、飛行禁止区域が20キロ圏から3キロ圏に縮小し、福島第一原発周辺を空撮。その際に汚染水タンクが1000基並んでいる写真が新聞に掲載。それを受けて、現在の汚染水漏れについて:2月27日 汚染水タンク1000基「原子炉建屋の地下もタービン建家の地下も漏れたって見えない だからただただ放置されてる小出裕章MBS):「え……減ることはないわけだし。必ず増えていってしまう。え…そして…放射能で汚れているわけですから、出来る限り食い止めなければいけない。もちろん食い止められずに今でもどんどん海に流れていってるわけですけれども。出来る限りやはり安全な場所に移さなければいけません。今現在出来ることは、私自身はあの、タンカーをとにかく、巨大タンカーがいいと、言ってるのですけれども。それをやらない限りはタンクを増設する以外の逃げ道はありません」


昨日工事に入る前に、”残ってました”といって届けられた本や雑誌に混じって
入っていたのがこの額入りの写真。 そう、19歳のスタニスラフ・ブーニンの写真です。
1986年の雑誌の切り抜きですから、26年前。 
私のクラシック音楽きっかけのピアニストであり、
クラシック元年の年でした。感謝、感謝!