先月の日経夕刊、「生活・ひと」面の「人間発見」というコラムに松岡正剛氏が取り上げられました。
このブログを始めるキッカケになった一人がこの松岡正剛さんで、読んでいたのがこの本↓
- 作者: 松岡正剛
- 出版社/メーカー: 春秋社
- 発売日: 2006/12/25
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日本という方法 おもかげ・うつろいの文化 (NHKブックス)
- 作者: 松岡正剛
- 出版社/メーカー: NHK出版
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松岡正剛氏の今の肩書は「編集工学研究所所長」ですが、その肩書に至るまでが2回以降インタビュー形式でつづられています。1回目が松岡氏の訴えておられることの要旨を伝えているように思いますので、ここから一部を引用です:(ちなみに松岡氏は1944年の同年生まれです)
「人間発見」 初めに編集ありき
21世紀は主題より方法を議論する知の時代
変化と短縮の歴史…「編集する日本」問われる
各界のリーダーに伝承する「連塾」を開講
(途中から)
一神教ではなく、日本は多神・多仏なので、中心がたくさんあって、統一的なセンターがない。センターが薄いというか、「うつ(虚)」になっています。また、非常にフラジャイル(壊れやすい)な特色を持っている。火山帯の上に日本列島があり、地震や台風に襲われ、建物も木と紙で造られてきたから、大火があると何度も造り直してきた。伊勢神宮の式年遷宮のように、再生することを最初から前提としている場合もありますね。
つまり日本は壊れやすさと再生とが、表と裏になっていて、「うつろい(変化)」を重視する社会をつくってきたのです。そこに加えて「ショートカット(短縮)」の歴史があった。長歌から短歌が生れ、長袖をカットして小袖にし、蓮歌の発句から俳句が出てきました。「軽薄短小」産業という言葉がありますが、あれはもともと日本の方法だったのです。
米国の歴史学者ジョン・ダワーが、日本は「JAPANS」という複数形で自己主張した方がいいと言います。まさにその通り。そもそも多様な日本があるんです。海外から来たコード(素材・技術)のいいところと、古来の多様な独自の方法を組み合わせ、新しいモード(文化・商品)を生み出してきたのです。「編集する日本」こそが日本力の源泉にあることを再認識してほしいと思います。
日本とは?と問い直してみたとき、松岡氏のこういう考え方はとても良いヒントになりました。
アンテナに「松岡正剛の千夜千冊」を入れていますが、3・11以後は原発や津波に関する本の紹介もありました。
ものすごい読書量と深い読み方ですので、とてもついていけませんが、本を探す手がかりになります。
◎同じくアンテナに入れている「内田樹の研究室」、本日は「利益誘導教育の蹉跌」。橋下知事時代の英語教育についての”人参あてがい教育の失敗”について書かれています。<世界に通用する人材育成」をめざして橋下徹大阪市長が府知事時代に始めた「TOEFL上位校に破格の助成金を与える施策」が行き詰まっている(朝日新聞5月11日朝刊)。>が書き出しです。 内田先生の持論ですが、とても分かりやすいと思います。詳しくはコチラで:http://blog.tatsuru.com/2012/05/11_1204.php