「沖縄そして原発」・「津波そして桜」

15日の沖縄「復帰」40年、NHKでは「クローズアップ現代」の国谷さんと大越キャスターが沖縄入りをして伝えていました。
国谷さんの番組だったと思いますが、復帰後、沖縄振興策をとった当時の自民党のやり方について、反基地の知事を2期務めた後98年に容認の稲嶺恵一氏に敗れた元県知事大田昌秀氏は「お金で魂を買えますから」と言ってます。
40年前といえば、福島第一の原発もその頃です。そして、当時の政府のやり方がまた沖縄に対すると同じでした。すべてお金で片付けた。一度手を出せば抜け出せなくなる交付金。沖縄と同じです。そして、その結果が40年後の今です。
基地と原発に、誤魔化し、誤魔化された、騙し、騙された40年ですが、そのほころびが沖縄でも、原発でも露わになってきました。結局、基地も原発も、人を幸せにも故郷を豊かにもしてくれるわけではない。
あとは誤魔化され続けるか、騙され続けるか、決めるのは大多数の存在である沖縄県民であり、原発立地地域住民であり、日本国民である私たち一人ひとりです。
さて、火曜日の午前0時から始まったNHKBS1シリーズ「外国メディアが伝えた東日本大震災」。]
火曜日は「インサイドフクシマ」、水曜日は「津波そして桜」でした。木曜日「子どもたちが語る”あの日”」は録画、金曜日「フクシマショック」は録画予約しています。
昨日見た津波そして桜」アメリカ在住のイギリス人女性によるドキュメンタリーでした。
どこかの高台から海の方をとらえた映像から始まります。遠くで押し寄せる川のような津波が家を押し流しながら、あれよあれよと見る間に高台のすぐそばまで押し寄せて、逃げ惑う人々、高台から走り下りて助けようとする人々。
そして桜が咲き始める頃、同じその高台に一人の女性が立って、その日のあの出来事を証言します。
たくさんの人々のインタビューを綴った作品ですが、女性らしい感性でとらえた被災者と被災地の桜、その桜に寄せる日本人被災者の思いを取材した一編でした。
日本人の被災者の皆さんが外国人に自分たちの思いを伝える言葉が私にはとても雄弁に聞こえました。
身構えず飾らず正直な言葉の数々に本当に感心しました。
聞いていると、外国の人たちに伝えたい思いがひしひしと感じられますし、また語りつつ自分の気持ちに整理をつけながら、未来に向かって進むしかないと気持が前向きに変わっていくのがわかります。
そして、被災地に咲く桜への思いに、日本人の桜との深い関わりを改めて感じます。
桜に別れと出逢いを重ね、咲くも良し、散るも良しとする日本人の桜への愛着。
桜に寄せる日本人の古今の思いもきっと外国の方々にも伝わることでしょう。
昨年度のアカデミー賞短編部門のノミネート作品だったということです。
          <三枚の写真は八重のクレマチス・豪華な咲き方がまるで芍薬か牡丹のようです>