「灰色のマトリョーシカ」

昨夜、報道ステーション浅田次郎氏が出演、インタビューを受けていました。「原発と日本人」というコーナーでした。
浅田次郎さんといえば泣かせの名人、「泣くよ泣くよ、その手にのらないよ」と身構えて読んでいても涙の壺にハマってしまいます。日経新聞の朝刊には今小説が連載されていて、何ともゆっくりした時間の流れで江戸城明け渡しが描かれているところです。その浅田次郎氏にいつも余り見ない報道ステーションで遭遇しました。
お話は脱原発に関してで、同世代(51年生まれで61歳なので60代)の人間として、本当に共感できる内容でした。
私たちは戦後世代、「高度成長期の申し子」。戦争を知らず、戦後の民主主義教育を受け、経済復興の恩恵を存分に受け、戦争の反省から、子どもたちに同じ思いを二度とさせたくないという大人たちの庇護のもと生きてきた幸せな世代。
[「形の見える未来である子どもたち」に私たちは同じ思いを持っているし、持つ責任がある。
先入観を持たずにチェルノブイリを訪ねてきた。子どもたちには甲状腺がんの心配があり、森の除染は不可能という。今は石棺も20年以上たってコンクリートが劣化し、石棺を覆う石棺を作っている。
働いているのは25歳という青年たち。彼らはチェルノブイリ事故を伝説でしか知らない若い世代。
同じように20数年経てばその石棺の上をまた石棺で覆うことに。
これは入れ子の人形のマトリョーシカ、「灰色のマトリョーシカ」ではないか。
福島の廃炉も同じことになるのでは。こんなことを子どもたちにさせてはいけない。
今、動いている原発は1,2基。それでも電気は足りている。原発は必要以上に作られてきた。
作ること自体が目的となった土木国家体質。それなら無害なピラミッドを作った方が余程ましである。
原子炉の廃炉がなければ核兵器の廃絶には結びつかないと思う。世界が日本の決断を注目している。
日本は決断をしなければならない。その決断は世界史的な、人類史的な決断になるだろう。


←左図はパブコメの意見を集約した打ち分け図です。
特別な一日」さんからコピーさせていただきました。
(SPYBOYさんの記事はコチラで:http://d.hatena.ne.jp/SPYBOY/20120827/1346068610
8万8000件以上の87%がゼロシナリオを選んだということです。
これは国民全体の意見を表していないという意見がでています。
政府が意図した結果にならなかったからといって「無視」して良いというのでは困ります。
これは既存の大手メディアを通さないで情報が伝えられた証しであり、意見を寄せた国民が真剣に考えた結果です。
浅田次郎氏の言う「世界史的、人類史的にも重大な脱原発の決断」を「未来である日本の子どもたちのために」勇気をもって決断できる日本にしたいものです。

浅田次郎氏が行かれたのは日本ペンクラブの視察団で4月のことだったようです。チェルノブイリと日本ペンクラブに関しては下記参照:

日本ペンクラブ環境委員長 中村敦夫さん公式サイトhttp://www.monjiro.org/home/2012/04/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%83%9A%E3%83%B3%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%83%96%E3%81%AE%E3%83%81%E3%82%A7%E3%83%AB%E3%83%8E%E3%83%96%E3%82%A4%E3%83%AA%E8%A6%96%E5%AF%9F%E5%9B%A3%E3%81%AB%E5%8F%82%E5%8A%A0.html

日本ペンクラブ声明「大飯原発再稼働に強く反対する」http://www.japanpen.or.jp/statement/post_295.html

日本ペンクラブ「福島視察団報告」http://www.japanpen.or.jp/news/cat98/post_297.html


(トップの写真は買い物途中、生け垣に咲くノーゼンカツラの花)         ↑「いまこそ私は原発に反対します。」は「日本ペンクラブ編」