「小沢一郎氏のドイツ訪問」現地記者取材から

本日、2つ目です。
小沢一郎氏が「生活」党の代表としてドイツの原発事情を視察に出かけて「脱原発の道が間違いではない、日本でも出来る」と発言されていることはブログで取り上げたのですが、私としてはこのあたりがもう一つはっきりわからないでいました。ところが、今日、久しぶりに「みどりの1kWh /ドイツから風にのって」を覘きますとグッドタイミング!! ドイツ現地で小沢一行を取材した記事が載っています!
これを読んで、小沢氏の「本気度」がよくわかりました。私は小沢一郎氏の原発問題での発言で、割と早い時期から「今一番大切なことは福島原発事故の封じ込めだ」という発言を聞いたとき、政治家として原発問題で一番解っているのは小沢さんじゃないかと思ったものです。専門家の小出裕章さんにも通じる問題の捉え方です。
ところで、この現地取材の写真入り記事には、どうしてそういう結論なのか一寸不明と思っていたところが詳しく取材されています。この取材をされた方は、個人的にも小沢さんとは不思議なご縁がある方で、そのことも書いておられます。このサイトは311をキッカケに去年の8月15日にスタートしました。ベルリン在住の6人の日本人「魔女」さんたちが、日本に住む私達のためにドイツの脱原発のプロセスや再生可能エネルギーについての情報を伝える日本語のサイトを立ち上げたのものです。一部引用してみます:

<途中から>


小沢代表は「ドイツの脱原発再生可能エネルギー促進についてのドイツの意気込み、国際競争力を維持していけるように配慮しながらエネルギー転換に努力しているドイツには驚いた」とも語っていた。意見交換の席でアルトマイヤー連邦環境相から日本の対応を聞かれ、「現在の与党の民主党も最大野党の自民党原発維持の方針を変えておらず、10年という期限を切って脱原発の方針をはっきり打ち出しているのは野党の我が党だけだと答えたら怪訝な顔をされ、こっちとしてはカッコ悪かった」という。ドイツ側は福島原発事故の後日本が脱原発への道を歩んでいると思っていたようだ。そんなエピソードを紹介した小沢代表は、「これまで日本は原発安全神話に惑わされて再生可能エネルギーの面で努力が足りなかったが、やる気になれば日本でもやれる。むしろ日本の方がドイツより太陽に恵まれているし地熱の可能性もある。過酷な原発事故を起こした当事者である日本こそ率先して脱原発の努力をしなければいけない」と強調していた。


その後はベルリン郊外のブランデンブルク州にある大規模太陽光施設を視察した
50ヘクタールという広大な敷地に一定方向を向いた太陽光モジュールが見渡す限り設置されているこの施設は、・・・
<後略>

筆者の「じゅん」さんは、また、「この視察で脱原発弁護団全国連絡会代表などを務める著名な“脱原発弁護士“、河合弘之氏が小沢代表の視察団に加わっていることを知り、小沢氏の本気度をはかる目安になった」とも書いています。
記事の最後の方、感想に入った辺りから最後までをコピーです:

<略>・・・・・・タイトなスケジュールは終わった。



脱原発の認識は一般国民の方が進んでいて、永田町と霞ヶ関が遅れているこういう言葉を小沢一郎氏から聞くとは思わなかった。この他ベルリンでの小沢代表の発言のなかで私にとって特に印象が深かったのは再生可能エネルギーは高くつくという主張に対する反論とプルトニウム核武装についての発言だった。


原発以外の新しいエネルギーを開発するには確かにお金がかかるが、原発には最終処分などの問題がある。ましてや事故が起こったら、どれほどの莫大なお金がかかるか、これからまだまだ放射性物質が発散し続ける。原子力エネルギーは安い安全なエネルギーと言われて来たが、安いどころではない。そして事故が起これば国民の生命、生活が駄目になってしまう。電気代は安い方がいいが、新しいエネルギーは安全で環境にもいい。脱原発は地域の発展にも貢献するこれは私たちが言っていることと同じではないか!

 
また、次の発言も意外だった。「日本にはすでに相当多くのプルトニウムが蓄積されているが、核武装はしないというのが国民の総意だと思う。核武装論というのが時々右翼の政治家から突発的に出るが、国民の総意はそうではない。核武装は軍事的にも政治的にもプラスにはならないというのが私の前からの持論である。国際政治の上でも日本政府はそれをはっきり表明しなければいけない」。


こうした小沢代表の発言を聞いて私は驚くことが多く「政治家小沢一郎の考えを私はこれまで何も知らなかった」と反省した私の小沢代表についてのイメージは日本のマスメディアの報道や時々手に入れる週刊誌のゴシップ情報に知らず知らずのうちに影響されていたのではないだろうか


ベルリン最後の“ぶら下がり取材”で「今回のドイツ側との話し合いで脱原発を目指す自分たちの考えが正しいことを確信した」と語っていた小沢代表。国民の60%以上が脱原発を望んでいるのに、政権党の民主党も最大野党の自民党原発推進の姿勢を変えていないという日本の状況のなかで、脱原発という困難な目標実現のために同氏の政治的影響力が発揮されることを願わずにはいられなかった。



実は私は50年以上前の学生時代に小沢一郎氏のお姉さんの家庭教師をしていたのだが、一郎氏はその頃中学生。私の記憶に間違いがなければ、中学3年まで母親とともに岩手県水沢市で暮らしていた一郎氏が東京の高校に入るため東京に移って来たときに初めて彼の姿を小沢家で見たように思う。一郎氏が政治家として活躍する様子はドイツから眺めていたわけで、今回政治家としての小沢一郎氏に初めてお会いしたのだった。ベルリンでの公式スケジュールが終わった後、連邦議会前でくつろぐ小沢代表に思わずベルリンの印象を聞いたところ破顔一笑「緑が多いね。だから緑の党が生まれたのかな。紅葉もきれいだし、お天気もよかったし……」と嬉しそうな答えが返って来た。50年ぶりにお会いした一郎氏から珍しい笑顔を引き出すことができたのは、嬉しいことだった。


一行はこの後南ドイツ・バイエルン州の州都・ミュンヘンに移動、需要の2倍以上の電力を再生可能エネルギーで生産するメルケンドルフ村などを視察した。

●●是非、全文を「みどりの1kWh」の コチラ「小沢一郎氏のドイツ訪問」で:http://midori1kwh.de/2012/10/28/2561
(写真は今朝のバラ。少し低いところの蕾が開き始めています) **********************************************************