「核事故は人間を壊します、そして分断され差別される福島」(辛淑玉)

昨夜はNHKの夜のドラマが2つ最終回を迎えました。1つは「いつか陽のあたる場所で」、母娘の気持ちの擦れ違いから和解へと、娘の成長を上戸彩さんがシットリと。そしてDVから息子を護るために罪を犯してしまい、社会復帰の更生の厳しい道を明るく生きようとする女性を飯島直子さんが演じていました。終わりよければすべてよし。
もう1つは、「書店員ミチルの身の上話」。コチラは荒唐無稽なお話の展開が毎回スリル満点。2億円の宝くじに当ったり、一体話はどこへ向かって…という頃にナレーションが気になりだしました。どうも「夫」が語るというのですから、これは最後は誰かと結婚!して身の上話としてこれらの怖い話をしているんだ・・・と。9話でその夫となる男性が登場。昨日はその最終回。こちらは意外な展開で「ミチルちゃんを護るのは僕」という竹田が完敗します。そういうことだったの・・・と終わってみれば、ミチルちゃんだけではない夫の身の上話が重なって、なかなか「いいお話」になっています。これで、夜遅くの気になるドラマが終わって火曜の夜は少し早く寝られそうです。
◎昨日のニュースで、被災地でDV被害が増加しているというニュースがありました。
なぜ?ということについての一つの解答にもなる講演がありました。

先週土曜日、京都の「バイバイ原発3・9きょうと」会場では辛淑玉(しんすご)さんの講演があり、「みんな楽しくHappy♡がいい♪」さんのブログで取り上げられました。
ここで話されているのは凄まじい現実です。テレビや新聞では取り上げられない、原発被害の真相です。
聞いていても読んでいても辛くて悲しいお話ばかりです。結局、全ては弱いところ(ひと)へ抵抗できないところ(ひと)へ吹き寄せられる。いつの時代でも、どんな出来事でも同じです。そのくり返される同じことが今福島でも・・・。
凄まじい現実を語り終える結語の部分と最後に辛さんが読み上げた詩をコピーしてみます。

あえて申し上げたいと思います。


原発は人を殺します」
この危険を知って下さい。


そしてどういう判断をしなきゃいけないのか?
それは「原発はつくるな・つくらせるな・稼働させるな」です。


そしてどういう行動をしなくちゃいけないのか?
それは、今いる被害者とともに生きていく社会をつくるという事です。


フクシマと言うのは近代の日本が生んだ新しい差別部落です。
そしてフクシマ差別と言うのは、今まで私たちがもう無くなってしまったと思っていた、
広島・長崎の被爆2世・3世の人達への差別です。
そして膨大な環境汚染をしました。
それは私たちが環境汚染によってしんどい思いをして死んでいった、
そして今なお助けられない水俣病差別と一緒です。
近代の差別です。
差別があるからこそ原発が造られました。
そしてその差別は沖縄の差別とも一緒です。
であるならば、この京都1200年の歴史、
その1200年の歴史は差別の歴史でもありました。
だからこそ新しい時代を作るという事は、
被災した人、そして叩かれた人、弱者を差別しないでともに生きていく社会をつくること。
これが原発村に対抗できる私たちの生き方、私の生き方だと思います。


最後にこの詩をお届けして終わりにしたいと思います。

ふるさと


故郷を隠す事を父は獣のような鋭さで覚えた。
故郷を暴かれ死んでいった友がいた。
故郷を告白し、愛する者に去られた友がいた。
我が子よ、お前には胸を張って故郷を名乗らせたい。
瞳をあげ、何のためらいもなく
これが私の故郷ですと名乗らせたい。

福島。
今は、福島の結婚差別も沢山あります。
私たちは差別に打ち勝たなければいけません。

福島を隠す事は両親は獣のような鋭さで覚えた。
故郷が福島だといって死んでいった友がいた。
故郷を告白し、愛する者に去られていった友がいた。
我が子よ、お前には胸を張って「ふるさとは福島です」と名乗らせたい。
瞳をあげ何のためらいもなく「これが私の故郷福島です」と名乗らせたい。


また、闘いの場で会いましょう。
どうもありがとうございました。

動画と書き起こしはコチラで:http://kiikochan.blog136.fc2.com/blog-entry-2827.html
具体的な事例が沢山話されます、それら一つ一つの事例が積み重なっての結語です。
是非動画で辛さんの歯切れの良い迫力あるスピーチを聴いてみてください。
(写真は昨日用事で出かけたホームセンターにて。春の花苗がズラリと並んで…。TPPに次いで2つ目の記事でした。)
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