麻生副首相の「水道の民営化宣言」と国民国家解体そしてキリとバラ

昨日プールに出かける途中、桐(キリ)の花を見に当対池公園に寄ってみることに。前回はツボミでしたが、薄紫のジャカランタの花に似た桐の花が咲いていました。
◎4月のニュースですが、見逃せないニュースについて「カレイドスコープ」さんが取り上げておられますので一部引用です。
新聞で、麻生太郎副首相が日本の水道事業の民営化についてアメリカで発言したと知って、日本の水道のことをなんでアメリカで発表しなければならないのか?と不思議でした。 
安倍政権がどっちを向いて政治をしているのか・・・良く解るといえば、確かに良くわかります。

4月19日、麻生太郎が、CSIS(米戦略国際問題研究所)で、「(安倍晋三首相に続いて)私も戻ってきました」と切り出し、「日本経済再生に向けた日本の取組みと将来の課題」というタイトルでスピーチを行いました。


その中で、「日本の国営もしくは市営・町営水道は、すべて民営化します」と発言。相変わらず、この御仁、漫画以外は読まないようです。

通訳を置いて、隣にいたジャパン・ハンドラー、マイケル・グリーンは喜びを隠すのに精一杯です。


その部分の書き起こしは、下のリンク先にあります。
http://twishort.com/24kdc

「今、色々なアイデアが実に多くの人から出されているが、その中でと思っているのは、いわゆる規制の緩和です。規制の緩和、なかんずく医療に関して言わせていただければ…

(中略)

このロボットは一つの例ですが、例えばいま日本で水道というものは世界中ほとんどの国ではプライベートの会社が水道を運営しているが、日本では自治省以外ではこの水道を扱うことはできません。

しかし、水道の料金を回収する99.99%というようなシステムを持っている国は日本の水道会社以外にありませんけれども、この水道は、全て国営もしくは市営・町営でできていて、こういったものを全て民営化します。


いわゆる学校を造って運営は民間、民営化する、公設民営、そういったものもひとつの考え方に、アイデアとして上がってきつつあります」。

全文はコチラ「日本の水道をすべて多国籍企業に売り渡す自民党」で:http://kaleido11.blog111.fc2.com/blog-entry-2044.html

◎そして、このところ、国民国家とグローバル企業について書き続けておられる内田樹先生、今朝の朝日新聞に「壊れゆく日本という国」(15面)と題する論考をよせておられることを「生き生き箕面通信」さんで今朝知りました。
先ほどヨガ仲間とお茶を済ませて帰って更新されている内田先生のブログをチェックしましたら、ご本人がこの記事をアップされていました。
痛烈な皮肉で締めくくられたこの記事。どういう風に受け止めればいいのか・・・。麻生副総理の「水道事業の民営化」はまさに、グローバル企業にまた一つ日本の大事な宝を餌食として差し出す売国的行為にみえます。しかし、内田先生の指摘によれば、今の政権は国民国家を解体することが仕事ですから何の痛みも感じてはいないわけですね。
内田樹の研究室」、今日のブログ「朝日新聞の「オピニオン」欄に寄稿」(http://blog.tatsuru.com/2013/05/08_1230.php)から:

私たちの国で今行われていることは、つづめて言えば「日本の国富を各国(特に米国)の超富裕層の個人資産へ移し替えるプロセス」なのである。


現在の政権与党の人たちは、米国の超富裕層に支持されることが政権の延命とドメスティックな威信の保持にたいへん有効であることをよく知っている。戦後68年の知恵である。これはその通りである。おそらく安倍政権は「戦後最も親米的な政権」としてアメリカの超富裕層からこれからもつよい支持を受け続けることだろう。自分たちの個人資産を増大させてくれることに政治生命をかけてくれる外国の統治者をどうして支持せずにいられようか。


 今、私たちの国では、国民国家の解体を推し進める人たちが政権の要路にあって国政の舵を取っている。政治家たちも官僚もメディアも、それをぼんやり、なぜかうれしげに見つめている。たぶんこれが国民国家の「末期」のかたちなのだろう

庭のバラが咲き出しています。赤い方はデトロイター。今までは丁度写真を写せる高さで花を咲かせていました。ところが今年はアーチの上から咲き出して、やっとカメラの届く位置の花が開いてくれました。ピンクのバラはピエール・ド・ロンサール。去年は一つしか咲かずでしたが、今年は沢山蕾がついています