「斑目さん」と「アルゴ」と「徒然草」

昨日7日(日)の七夕さんは珍しく晴れの日でした。大阪でも、梅雨明け宣言されたらしく、夜空を見るつもりだったのが、「アルゴ」で過ごしてしまいました。今朝は大物の洗濯をして一寸スッキリ、やっと冬物を片付けて夏を迎える準備完了に近づきました。いつもなら梅雨明けは京都の祇園祭頃なので、1週間ほど早い夏の入り。その分、熱い夏が長引きそうで、今朝の両親とのコーヒータイムでも夏の乗り切り方でお互い気をつけましょうという話題でした。
さて、土曜日の報道特集、エジプトを取り上げた後に原発問題「原発回帰と忘れ去られたものは?」でした。そして、あの”デタラメまだらめ”なんてからかわれていた斑目氏が久しぶりに登場でした。この方、”デタラメ”ではあったけど正直でもありました。正直なところ、3・11までの原発関連について「デタラメ」だったことを認めておられました。
今回も正直な発言でした。「今の原子力問題についての政府のやり方は議論が尽くされていない」とハッキリ、そして、事故直後の経産省について暴露?発言も。指針見直しをしている委員会について「動いている原発に影響が出るようなことは避けてください」と言われた。当時から再稼動は前提だったというのです。民主党政権の頃からということです。民主党は途中から官僚の言いなりになりましたが、それを野党として見ていた自民党が、もしマトモなら、民主党の失敗から学んで…という具合には行かず、元の木阿弥もいいとこ、一歩も二歩も進んで原発輸出(これも民主党時代から決まっていたこと?)にまで進んでいますので、本当に困ったものです。
新潟県知事と東電の社長の話し合いを聞いていても、県知事が言うことは勿論もっともですが、東電側も経営者として知事の二者択一の質問に答えるには限界があると感じてしまいます。それも新潟県知事が知事としての責任で東電に対して言うべきことを言ったからこそ、解ることですが。
今朝のどこかのニュース番組でのこと。原発立地の人々へのインタビューでも、最近は悪びれることなく「生活のことを考えると再稼動してほしい」と年配の方も若い方も答えています。一方、交付金を貰っていない周辺市町村の人たちは「安全のことを考えると再稼動はやめてほしい」と皆さん。ここにも、原発立地県単位で原発問題を考える限界があります。
肝心なのは政治的決断です。福島の現状からみて自然災害の危険性を抱えた日本で原発は無理ですし、核のゴミの最終処分問題も国土の狭い日本で何とかしないといけない日本では、これ以上ゴミを出さないで処分問題を考えることが急務です。今すぐにでも何年後かのゼロに向けてGOサインを出して、舵を切り替える。そしてその為には企業も街も村も県も国も分ち合って負担すべきは負担する。原発事故の被災者には、これ以上の負担がかからないように、そして子育て世代の放射能の汚染不安のない手だてを全力で推進する。そういうことでなければ、国民同士が、生活と安全をめぐって対立して、結局は3・11以前に後戻りすることになります。事故という厳しい現実から目をそらすことになり、福島の人たちの存在は見て見ぬふりの無かったことになってしまいます。まるで学校や教室のいじめ問題と同じことになるんじゃないでしょうか。
政治は、善政も悪政も、権力を握っている人たちのやることです。自民党が、推進や輸出なんてことを言い出しても、出来ないような情勢を作りださないといけないですね。夢物語じゃなくて、本気で! 右も左も政党ですら関係なく・・・
◎さて、日曜日、「八重の桜」が終わった後、息子のおススメで返却前にと「アルゴ」を見ることに。私は「特別な1日」さんのブログで大絶賛だったのを覚えていましたので、チャンス!と楽しみに。夫が仕事でイランに行ったことがあるのを思い出して聞いてみたら、この直前、パーレビが追い出される直前のイランだったとか。二人で9時半ごろから見出したのですが、夜更かしになりました。
内容は、SPYBOYさんのコチラで:http://d.hatena.ne.jp/SPYBOY/20121126/1353930620
それはもう手に汗握る救出劇なんですが、1979年、独裁者パーレビ国王(末期がん)を受け入れたアメリカへ抗議のため大使館に押し寄せる大衆・群衆の猛烈な圧力の物凄さ! 今のエジプトやブラジルやトルコと重なります。
DVDの特典で、映画が終わった後、実際の6人の人質と救出に向かったCIA職員のトニー・メンデス氏へのインタビューがありました。ベン・アフレックの演技なのか持ち味が似ているのかメンデス氏ご本人と静かで真っ直ぐな話し方がソックリです。カーター大統領も、早く公表して手柄話がしたかったと17年間秘密にされた事件を語ります。当時はカナダのお手柄にしてCIAは表に出さなかったのですね。見終わって、映画としては本当にSPYBOYさんが絶賛されている通り、単なる救出劇ではない魅力ある作品となっています。ただ、私は、CIAが、色々表に出せないことを一杯やっているんだろうなぁ〜と、これはたまたま人命救助で、大使館の人質もその後全員無事助かっているので、公表した方がCIAとしての名声も上がるという計算があってのことだったのだろうけど・・・と思いました。ベン・アフレック、かっこいいです!!
◎今月から「新・歴史を楽しむ会」というのに月1回出かけることに。市の広報誌で見て、事前に電話で申し込んで午後から出かけてきました。・
徒然草」を講師の先生が解説してくださいます。マーケットパークヴィソラの活動センター(プールの上が映画館、その真向いにある)、廊下に人が一杯で、まさかこれ?!でした。5,60人もいたでしょうか、前から二番目、良いですか?と座ったら、相席の方は講師の奥さまでした。色々話しているうちに北小のすぐ近くに住んでおられて娘さん二人も北小・二中。それから粟生外院に引っ越して40年ほどとか。ご主人は理系のお仕事で定年後、市のボランティアガイドを10年、その後、歴史を語って10数年、ということは80代です。
マイクを使って、資料に沿って2時間、兼好さんの徒然草から30段ほどの紹介がありました。無常観を表す内容のモノやら、落語のネタになりそうな滑稽話とか、自慢話や、白拍子の言われについてや、一寸いい話的な小話とか、いろいろ。
第299段に「よき細工は・・・」という書き出しで仏師妙観について書かれているのですが、この妙観という仏師が箕面勝尾寺十一面千手観音を彫ったと伝えられる人なんだそうです。
第62段の延政門院(後嵯峨天皇の皇女悦子内親王)のなぞなぞ話を最後に:

延政門院、いとけなくおはしましける時、院へ参る人に、御言つてとて申させ給ひける御歌、
ふたつ文字、牛の角文字、直ぐな文字、歪み文字とぞ君は覚ゆる
恋しく思ひ参らせ給ふとなり。

延政門院が、幼少の折りに、院の御所へ参上する人に言伝を頼んでお詠みになったお歌。
『ふたつ文字』は『こ』、『牛の角文字』は『い』、『直ぐの文字』は『し』、『歪(ゆが)み文字』は『く』
父君の後嵯峨天皇のことを恋しく思っている気持ちが詠まれている。