金曜デモとIOC委員と「川の上に建てた原発」(日経より)

■昨日は金曜日、恒例、「特別な1日」さんの金曜官邸前抗議デモの報告をブログから。
今回はオリンピック招致騒ぎから始まって意気軒昂! ちょうど宮崎駿監督の引退発表と重なって「ジブリの呪い」とやらの解説付きです。

漏れたタンクが1個だけ、というのも考えにくいし、いよいよ汚染水のコントロールができなくなりつつある、のではないか。誰かが言ってたが今やフクシマ第1は汚染物質を世界に撒き散らす『海のチェルノブイリ』だ。

それなのに招致への影響を恐れて国会は汚染水の審議を延期していると言う。オリンピックの経費は4000億とか6000億とか言われているが、フクシマの汚染水対策は500億弱だこの国は冗談抜きでイカレている

そしてたくさんのデモの様子の写真とコメントをコチラで:
ジブリの呪い(笑)と0906 再稼働反対!首相官邸前抗議!」http://d.hatena.ne.jp/SPYBOY/20130906/1378477949
◎毎週の参加とご報告、ありがとうございます!
       
■■明日早朝にはオリンピック開催地が決まっています。
投票権を持つ100人ほどのIOC委員について今日の日経朝刊の小さなコラムから:

一筋縄でいかぬIOC委員


 国際オリンピック委員会IOC)は7日(日本時間8日早朝)、ブエノスアイレスでの総会で2020年夏季五輪の開催都市を決める。東京、マドリードイスタンブールが争う今回の招致レースで、投票権を持つのは約100人のIOC委員。これまで多くのドラマを生んできた彼らはどんな人たちなのか。


 王族や貴族が多いIOC委員は王室好きが多い。数々のエピソードや証言を総合すると、ミーハーだが「自分は選ばれたスポーツ貴族である」という特権意識が強く、「主役はあくまでも自分たち」という高いプライドを持つ。こんな委員像が浮かび上がる。


 開催都市を決める投票は匿名の為、出身国の政治的な影響を受けにくく、投票行動の軸になるのはそれぞれの価値観や互いの義理や貸し借りだ。私益の追求も否めない。時にはその場の「風向き」で投票することも。投票行動が読めないのは、その動機が委員によって異なるためだ。

■■■同じく本日の日経朝刊の社説横の大きな記事から、
なんと、原発は川の上に建てられていた!という?

汚染水との戦い、緊迫度増す
福島原発に川の痕跡


東電福島第1原発の汚染水の問題が深刻度を増している。当事者能力を失いつつある東電に代わり、政府が収拾に乗り出した。増え続ける汚染水の構図を一篇させるには、浄化して海に放流する計画を軌道に乗せる必要がある。


地形を考慮せず


 「やはり川だったのか……」。  産業記述総合研究所(茨城県つくば市)の丸井敦尚地下水研究グループ長は1枚の古い白黒写真を見て、うなった。
 第2次大戦後に米軍が撮影したとみられる福島県双葉町付近の航空写真。福島第1原発のある場所に、海へ流れ込む一筋の川がくっきりと映っていた。丸井氏は政府の汚染水処理対策委員会に参加する地下水研究の第一人者だ。


 福島県は南北に阿武隈高地が貫き、山に降った大量の雨水は川や地下の水脈を通じて東の太平洋に流れ出る。その水の通り道の上に、福島第1原発は造られていた。
 福島第1原発1号機が工事の認可を受けたのは、列島が高度成長で沸いた1967年。「地形を考慮せずに建設したことが立地上の欠陥となり、今の汚染水問題のそもそもの原因」と丸井グループ長は指摘する。
 水との戦いという宿命を負った福島第1原発。その出口は見えない。
 地震で亀裂が生じた原子炉の建屋に大量の地下水が常に流れ込み、放射性物質を混ぜ込んだ汚染水は1日400トンずつ増え続けている。政府が今年度予算の予備費も使って建設を目指す遮水壁は地下水の流れをくい止めるのが最大の狙いだ。
 


 東電は原子炉を水で冷やしながら、汚染水を敷地内に貯蔵して急場をしのいでいる。だが誤算続きだ。東電が造った地下貯水槽は今春に使い始めた直後に漏洩が発覚し、使えなくなった。土を掘り防水シートを敷いただけの現場を見た水処理会社の専門家は「考えられない脆弱な構造。当然漏れる」とあきれた。
 相次ぐ漏洩を起こした地上のタンクは、溶接をせずボルトで鋼鉄をつないだだけ。「発注の予算が少なく、しっかりしたタンクが造れなかった。通常の原発なら汚染水のタンクはエックス線を使って漏洩の点検をするが、今回はそれも不可能だった」。福島第1原発廃炉作業に関わる協力会社の関係者は厳しい実情を打ち明ける。

新聞写真は、上が「漏洩が見つかったタンク」と下は「多核種除去設備(ALPS)」
続きの記事は写真で:「汚染水の浄化を最優先すべき」。その時必要な浄化設備がALPS(通称アルプス)と呼ばれる多核種除去設備。しかしトリチウムだけは除去不能。さて・・・