千鳥ヶ淵とロザリオと十三の第七劇場とねぎ焼き

●この写真は今朝の「生き生き箕面通信」さんからコピーしました。
献花しているのは二人のアメリカ人、ケリ―国務長官ヘーゲル国防長官で、場所は「千鳥ケ淵戦没者墓苑」、10月3日のことです。
私が初めてこれを知ったのは翌日の天木直人氏のブログでした。2プラス2協議のことかと思ったら、「所詮日米防衛協議など誰がやっても結果は同じ、アメリカに振り回されて負担だけ押しつけられて終わるのが常。二人の長官が靖国神社ではなく、千鳥ヶ淵で献花したことが『衝撃的な外交事件』だ」と書かれていました。
「生き生き箕面」さんも同じ捉え方をされていますので、これはひょっとすると大きな問題なのかもしれないと思って紹介したいと思います。

 安倍首相らは、アメリカの要人が「靖国参拝」することを望んできましたが、アメリカ自身がアメリカの「アーリントン墓地」に対応するのは「靖国」ではないことを態度で日本の全国民に知らせました。
 靖国神社の今年秋の例大祭は、10月17日から20日までの4日間です。安倍首相は靖国に参拝したいのでしょうが、アメリカの両長官の示した「お手本」はどう影響するでしょうか。
(全文はコチラで:http://blog.goo.ne.jp/ikiikimt/e/64e1ff14baa7d4fec97de7

●10月4日(金)の読売夕刊の記事から。「隠れキリシタンの里」として知られる大阪府茨木市千提寺(せんだいじ)でキリスト教信者の祈りの際に用いる数珠状のロザリオの一部とみられる江戸時代の医師やガラス玉約160個が出土した。」とのこと。
箕面から東に国道171号線を走ると「隠れキリシタンの里」という大きな看板があるはず。何年か前夫と車で訪ねたことがありました。それらしき教会の建物に入ると係の方が出てこられて、中へ。あの教科書で有名なフランシスコ・ザビエル肖像画が見つかったのがここだということを知りました。実物は神戸の南蛮美術館(現神戸市立博物館)にあると書いてあって複製が飾ってあったと思います。
「千提寺西遺跡の方形墓で、ロザリオの一部ではないかと思われる石と銅製の金具や、千提寺市阪(いちさか)遺跡の3つの墓からは緑や半透明のガラス玉計約160個が出土。近くで江戸時代の土人形や、1636年以降に鋳造された「寛永通宝」も発見され、4基の墓は17世紀中ごろ以降の江戸時代に作られたらしい」という。一帯はキリシタン大名高山右近(1552〜1615年)の旧領地。考古学者の今野春樹さんの話では『キリシタンが弾圧を逃れて隠し持っていた品が、持ち主と一緒に埋められたのだろう。遺跡周辺が隠れキリシタンの里だったことを裏付ける貴重な成果だ』」。
●昨日の日曜日はUさんとお約束の十三(じゅうそう)にあるセブンシアターで「朝日のあたる家」を見ることに。息子に言うと「セブンシアターて何?」「第七劇場のこと?」と言われてしまいました。今では商業ベースに乗らない映画を見せる劇場はここしかなくなってしまったとかで、息子は洋画で実験的な映画とか話題性のある映画をよく観てるそうです。
Uさんは10年ほど前に行ったことがあるとかで、私は初めて。十三で阪急の駅を降りること自体があんまりありませんし神戸線側に出るのは初めてです。少し迷って、自転車を止めたばかりの女性に、アーケード街を通り越して次の通りを左に曲がって・・・と教えてもらってビルを見つけて5階へ。小さなフロアにチラシを置いた台があって真ん中あたりのテーブルとイスのところに大きなポスターがあったので写しました。左上に監督さんの自筆のサインとコメントが書いてあります。
フロアに3つ小さな映画館があるようです。劇場内、36席。26人ほどで見ました。「おしん」でおしんの夫役だった並樹史朗さんがお父さん、斎藤とも子さんがお母さん。いしだ壱成くんが上の娘の彼氏で”原発兄ちゃん”と呼ばれる役。笑顔の可愛い中学3年生が下の娘。
浜岡原発を思わせる山岡原発から60キロ離れた町に住む一家が福島原発事故後の原発事故にあって、故郷を追われる様子と放射能被害の様子を克明に描いていきます。映画は新たな原発事故というフィクションなんですが、どうしても福島原発事故と重なります。沖縄のお好み焼き屋のおじさん(母親の弟=山本太郎)が放射能の危険を訴えて移住を持ち掛けますが、生まれ育った故郷を捨てることのできないお父さんは除染に希望をつなぎます。
政府やマスコミがどうして本当のことを伝えようとしないのか・・・いしだ壱成さんがカラクリを話します。原発を恨んで自殺する人も出たり、この辺は事実を織り込んでの話になりますが・・・美しい街の四季を最初に紹介した2時間後の惨憺たる街の様子・・・福島を強く思い起こさせます。最後の字幕に映画作成の協力者の個人や団体名が紹介されますが、この映画がたくさんの脱原発の思いを束ねて出来上がっていることがわかります。リメンバー福島(福島を忘れない)の映画です。
●お昼抜きで映画を見た後、Uさんのおすすめのお好み焼屋を探してそこに入りました。ねぎ焼が有名な山本屋というお好み焼き屋さん。店内は2時半過ぎというのにいっぱい。少し待って、名物の「ねぎ筋」を注文。牛筋に角切りのこんにゃくが入ってネギたっぷり仕上げは刷毛で塗るお醤油だけのシンプルさ。結構な大きさでしたが、珍しく完食。我ながらビックリでしたがUさんにも驚かれてしまいました。サッパリしていたので飽きずに食べられました。
十三(じゅうそう)は阪急電車神戸線宝塚線京都線が扇のかなめみたいに一つになって大阪の終点梅田へ一緒になって走る起点です。神戸や京都に行くときは乗り換えで特急を待つ駅としてお馴染みですが、降りる駅ではなかったのです。降りて見て大きな街だな〜と思いました。商店がたくさん並んでいますがそれだけ人が大勢いる街だということですね。帰り十三の駅に向かう右手の方を見ると梅田のビル群が見えました。