2月のお茶のお稽古

■fnn-news.(02/12 20:21)
安倍首相、憲法解釈の見直しの判断について「私が最高責任者」
http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00262977.html
安倍首相は、12日の衆議院予算委員会で、憲法解釈の見直しによる集団的自衛権の行使容認にあらためて意欲を示すとともに、解釈見直しの判断については、自身が「最高責任者だ」と強調した。

国会で安倍首相が聞き捨てならない答弁をしています。民主主義国家の基本である立憲主義を否定する発言です。「立憲主義」:国家の役割は個人の権利や自由の保障にあると定義した上で、憲法によって国家権力の行動を厳格に制約するという考え。日本国憲法の基本原理と位置付けられている。
◎大事なことなので別に取り上げてみたいと思います。まず、昨日のお茶のお稽古について。

一月、行く。二月、逃げる。三月、去る。

年明けの三か月間はどうしてこうもひと月が早く過ぎてしまうのでしょう。

それもあってか、月の第一土曜が平家物語の講義の日なんですが、二月は一日が土曜日でした。週が明けて数日して、さて今月の土曜日は?と思ったら、無断欠席した後でした。忘れそう・・・という自覚もあったのに、都知事選もあったし、”心ここに非ず”だったかも。

さて、時間ぎりぎりでしたので、お二人は既にお部屋に入って先生とお喋り。オリンピックが話題でした。沙羅ちゃん、可哀想だったわね〜から、平野、平岡君、良かったね〜。日本人は一寸成績が良いとルール変更をやられるから、大変よね〜という話まで。そのあと、気持ちの悪いニュースとしてあのゴーストライター詐病問題の偽作曲家の話。先に「共犯者」として告白した新垣隆先生の助命嘆願署名(実際は「寛大な対処のお願い署名」)が学生たちの間で起こっていること。そして、ソチのフィギュアスケートで滑ることになっている高橋君、「作曲者が誰かというより、曲が気に入ったから滑る」は立派、と雑談に花が咲きましたが、お茶のお稽古です。

掛け軸は扇面に「福照笑門」に読めます。帰って去年のブログでチェックしたら「福臨笑門」と書いていました。「笑う門には福来る」と言う意味の中国語らしいです。お花は丹波焼の壺にツボミの梅と椿です。
 
お棚が可愛い三角だなに透かし穴が開いています。これは一度見たことがあります。十一世 碌々斎(ろくろくさい)好(ごのみ)の「木屋町棚」という名前がついています。香狭間(こうざま)透かしと呼ばれる透かしの所は引き出しになっていて、そのまま薄茶器を納めて使うこともあるそうですが、今回は引き出しは抜いて二段の棚で使います。この透かしが梅の形だと好文(こうぶん)棚と名前がついています。当時、木屋町には三井家別邸がありこの名前がついたとか。赤い漆の溜塗りで爪黒(端に黒い線)です。透かしのせいか軽やかで華やかな感じがします。
遅れて入った私が一番バッターです。水屋に入って支度です。
 
曲げわっぱのお菓子鉢が置いてあるので、中を覘くと羊羹がはいっていました。丸い菓子鉢は継ぎ目が正面。四角の場合は逆。
お茶碗は筒茶碗を選びました。唐津焼に黒で模様が均等に三カ所ある絵唐津。先生が筒茶碗のお稽古にするので二つ目も筒を選ぶようにと言われました。もう一つは九州の高取焼と言われる筒型のお茶碗。釉薬がタップリかかって黒とこげ茶色がつやつやと光っています。蓋置(↑右)は梅の花の絵が描いてあるのを選びました。
さて、お茶を点てるのですが、棚に置いてある、いつもなら棗なんですが、この日は平たくて大ぶりな平茶器というものです。梅の絵が描いてある蓋で、春用と秋用の二つあって、蓋を替えるだけで二シーズン使えるようです。お抹茶の入れ方も蓋をあけると縦に山形に入れてあります。大ぶりですので、扱い方が縦に長い棗とは違います。袱紗での拭い方も「こ」の字ではなく「二」の字です。

 
別に平茶器(写真↑茶色の方)というのがあって、先生が見せて下さったものは梅の木の木目が美しいもので、先生の注文で漆を掛けて、そこに鱗鶴(うろこづる)の模様が書いてあります。鱗は、辰年、巳年にも使えます。
筒茶碗は、底より飲み口の方が狭いくらいで、お茶が冷めにくいので12月〜2月の冬場に使われます。
これもいつもと違って、手を割って(親指と残りの指とを開けて)持って、お茶を点てるときも少し斜めにします。
新しいことが多くて戸惑いましたが、何とか終わって、お二人にバトンタッチ。
お点前をする立場と、お客さんでお薄茶を戴く立場では全く心構えと言うか、これが「立場」の違いと言うことなのでしょう、まるっきり違います。手順も覚えているようで覚えていません。そうかというと、間違いは分るし・・・不思議なものです。
立礼式のNoさんが使ったお茶碗が絵唐津。下の写真は、高取焼のお茶碗とNaさんが使った梅の絵の筒茶碗。