2月のメイプル茶会と「中国向け支援物資のラベルに感動」

今日2月3日は節分。我が家は先週から煎り豆を食べてこの日を待っていました。

ところで、今日は↓この段ボール箱のお話からスタートです。

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昨日のお茶会の報告の前に”ちょっといい話”をメモしてみます:

加油!中国」「(頑張れ!中国)と書かれた段ボール箱のラベルの「支援湖北高校物資」の欄外の下の小さな字に注目!です。「山川異域 風月同天」と書かれています。これが中国で感動を呼んでいるというお話です。

さて2日は、私たちが習っているお茶の先生がメイプル茶会の当番でした。中央生涯学習センターが北小地区の避難所になったので備品が全部撤去されて倉庫に仕舞われたとか。山裾にある北小は危険地区に入り、避難所としては不適切となったためです。

それで、お茶会のお茶碗からやかん、ポットなど全て前日に運び込んで大変だったとか。9時前にならないとお茶室のカギを開けてもらえないので、準備の者も15分前くらいに行けばよいというので8時半に家を出ました。お茶会目当ての方も少し並んでおられて、着物に割烹着を付けた先輩方に朝のご挨拶。

鍵を受け取った方が開けると同時に中に入って早速準備。着物の二人も見えました。朝早くから着付の先生のお宅へ荷物を運んで大変だったようです。

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私は大先輩の方が茶器やお箸の黒文字の世話をされる横に座って菓子器に主菓子と干菓子を奇数個並べる役です。前日届いている干菓子を先に盛り付けることに。長方形の蒸し菓子の上に白ゴマがふってあります。お盆の上に取りやすいように間を空けて並べていたら、先生に隙間を空けないようにと言われました。主菓子が7個入りなら、干菓子は9個、主菓子が5個なら7個と少し多めにいれるそうです。了解です。

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主菓子が届いたので中を開けると、パッと花が咲いたような賑やかさ。紅色に黄色の芯が映えて梅の花を模しています。どっしりと重いので餡がシッカリ詰まっているようです。塗りの喰籠が4つおいてありますが、一番手から4番手まで順番があります。

最初のは墨絵で桐の花の絵が描いてあります。絵をよく見ると上下があるので間違わないように置きます。あとは絵がないので正面はなし。お菓子の並べ方で正面が決まります。

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濡れた黒文字の取り箸は直前まで湿ったタオルに挟んで湿らたせておきます。一回、20人のお客さんで、そのうち膝が悪くて長椅子を使用される方が何人か。招き入れて椅子に座られてから人数を確認してお菓子を入れます。1~2人なら3個、3,4人なら5個入れます。干菓子は3個なら7個、5個なら9個と多めに入れて準備。

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↑茶器は平棗の「住吉蒔絵」。松の絵の身と蓋の合わせ方とても難しくて正面に合わせて縦に一筋にお茶を盛らないといけないので先輩が苦労されていました。私も合わせるのを手伝いましたが何度も失敗しました。身と蓋を合わせる目印の松の木が蓋の絵の正面からわずかにずれているので失敗することが分かりました。

蓋置は菜の花色に鶴と雲の絵がついていて「雲鶴」。

お茶碗は、松風という名の萩焼の茶碗と梅の絵と不二の絵のお茶碗。富士のお茶碗は永楽という銘が読めました。お茶碗の中でも一際派手で目立ったのが竹を描いたお茶碗で中は金砂子でした。

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途中、お昼は手の空いたものからお弁当を食べて、3時には終了。6回、約120数名のお客さんでした。後は鉄釜のお湯が一番おいしい時だからと先生が仰って、お茶を点ててもらってお菓子を食べて一服してから帰ることに。

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掛け軸は「松樹千年翠」。松の木は千年もみどりというおめでたいものでテーマは松だったのかな。棚は、1月のお稽古で紹介のあった蓬莱卓(1月は宝来と書いていましたが、コチラが正解のよう)。

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炉の縁が金で梅が描かれた華麗なものでした。名前が「溢梅絵 紅梅」。

香合は九谷焼フキノトウを模したもの。お香は球形の物が3つ入っていました。 

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(ポーズをとるメキシコの方)

その日出されたお道具を見ている時、Noさんが知り合いのメキシコ人の方を案内されていたので一緒に見ることに。市の国際交流担当の職員だそうです。日本語が上手なので日本語で。掛け軸は「松」という漢字が分からないようなので「パイン」と言ったり、松尽くしの説明をしたりでした。帰り際、娘さんと先生にご挨拶して帰りかけたら、主菓子の梅と蒸し菓子を母のお土産に持って帰りなさいとラップにくるんでいただきました。

帰ってから早速母に、蒸し菓子と甘い主菓子は梅の形を見るだけにしてその場で4分の1サイズほどにカットして、先生からのお土産と言ってお茶菓子にして出しました。夕飯時、入ってくるなり、「美味しかった~久しぶりのお菓子で嬉しかった」と言われました。

着物姿の美しいこと。お稽古仲間のお二人の一人は数十年寝かせていた帯を初めて締めたのに着付けが上手なので苦しくも着崩れもなく、お運びを無事終えられました。用心して両手でお茶碗を下げるのには挑戦せず、立つ時よろめいても片手が付けるよう下げるお茶碗は一回一個を貫いて。Noさんは、三代前と言えば100年もの、明治の帯を締めてこられました。今まで硬くて締めにくく、お太鼓に柄が持ってこられないと断られていた帯をどうしても締めるのだと前日から着付けの先生のお宅へ持ち込んで練習して締めてきたというだけあって、豪華で素晴らしい工芸品の帯でした。図柄は松と竹(ひょっとすると梅もあったのかも)がかなり大胆に描かれて色も鮮やかなグリーンの濃淡でした。メキシコの方にも説明してたら首を振って美しい!でした。

甘いお菓子と熱いお薄茶2杯を頂いて無事お茶会終了でした。